偉人『植村直己』
この幼少期イメージシリーズ
何を基準に人物を選ぶのか
日本の武将以外は
自らの幼少期を回想し
印象に残っている事や
映像をヒントにしている。
今回は書棚にあった
父母が読んだであろう
冒険家・植村直己著書の
『青春を山に賭けて』
その一冊を手にする光景が
思い出され創造する事に。
なんとも軽い理由である。
彼が生まれ育ったのは
小高い山に囲まれた丹波盆地
学校で蘇武岳に登った事
また登山家・加藤文太郎に
憧れを抱き山の奥深さに
導かれていったのだろう。
冒険家というと無鉄砲さを
想像してしまうが
彼は慎重で人一倍臆病で
計画と準備を怠らず
成功という目算なしで
行動する人ではなかった。
彼の生い立ちから推測すると
彼の実家は農家であるから
自然相手の仕事の厳しさを
理解していたに違いないし
先を読みながら
自然に太刀打ちできないと
判断すれば無力さを受入れ
引き下がる勇気も
理解していたであろう。
「冒険とは生きて帰ること」
そう言っていた彼は
アラスカ山脈マッキンリーで
消息不明になった。
大量のメモを残し
無理な計画を立てず
生きて帰るために迷い
苦しみ、悩み
時には怒りで心に闇を抱え
それでも挑み続けた。
彼は山の魅力に
とり付かれたのではなく
自然の厳しさに向き合い
自分の可能性を試し続け
その脅威を知ったとき
引き下がることを行い
それでも尚、挑戦し続け
自然と一体化することを
求め続けた。
世界初を幾つも打ち立てた。
しかしそんな彼でも
自然の前では無力だった。
今、彼は千の風になり
デリナ(マッキンリー)に
吹き渡っているのだろう。
偉大な日本人登山家植村直己
私達は彼から何を学び
何を得られるであろうか。
自然災害が起こるたびに
考えさせられる。
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