スナップ『目指せ!折り紙の匠』
折り紙の取組みをはじめて数ヶ月、日々上手に折れ線を意識して折れるようになりました。この満面の笑顔は上手に折ることができたこと、そして毎回失敗しがちな目入れができた喜びの表情です。
この後『スイミー』を連想させるストーリーを早口と俊敏なカツオの動きを手表現しながら楽しい寸劇を披露してくれました。絵本の『スイミー』や『いわし』を読んでいたのでしょうか?それとも映像的なものを目にしていたのでしょうか?そのわずか1分弱の寸劇の中に数多くの知識が垣間見え、尚且つストーリー構成がなかなかの出来栄えで将来は構成作家の道もありかもしれません。
取組みをはじめた頃は半分に折ることも難しい状態でしたが、今では長四角に折るように指示を出すと折れるようになり、次に三角折という指示でこのように折っています。
この折方は中央の折れ線に垂直に青の部分を合わせ、視線を下にずらして三角を作る目と手の協応動作が求められるためこの数ヶ月はこの繰り返しを促してきました。
合わせることの目安がつくと折り目をしっかりとつけるための『アイロンかけ』と言う折筋をつける練習も行っています。多くの子供達がこの折筋がどこにできるのかを分からないので、折り紙を合わせたら視線を動かしどこに折筋をつけるべきか気付けるようにします。
上記の形を一度開いてついた折れ線を意識しさらに細かい折りを行います。
折り紙の苦手な子の特徴として一度形ができたものを開いてまた四角い形に戻すとやる気を失います。集中して作ったものをある意味壊されてしまうので心が折れてしまうのでしょう。よって最初から全てを折り上げようとせず、折り方を細分化し反復練習で自信をつけさせ機が熟したら次のような折方に挑戦します。
ここから以降はこのような細かい折を進めていきますがここで重要なのは、きれいに折ることではなく折れ線をしっかりと見ることができるか、その次にその折れ線に沿って折ろうとする目と手の協応動作と忍耐力、頑張ろうとする気持ちにあります。
最後まで投げ出さずに折ろうとする強い気持ちを育てながら、これからもどんどんいろいろなものを折り進めようと考えています。
少しサポートをしながら完成させ、最後は目とカツオ特有の腹部ある線を描き込みました。
この折り紙の取組みも折り紙の練習だけではありません。線対称や重ね図形、平面から立体への図形力への土台作り、そして生き物への関心なども同時に深めていく狙いがあります。
淡々とこなしている真剣な眼差し、完成後の素敵な笑顔を見ていると成長を感じることができます。またお魚に餌付けをした話をしてくれました。どのような状態のえさを手にとり、どのように与え、魚が食べた様子を目を輝かせて話してくれました。自らの体験を折り紙に投影できるようになりその時の情景を思い出す記憶の引き出しの強化も自ずとしているのです。多くの経験を御両親がお与えになっておられることの素晴らしさを感じつつ、さらにその体験が彼の糧になることを心から願います。
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