提案『動物園の薦め』

子供を持つと必ず動物園に行くでしょう。子供に動物を見せるという理由で訪れることの多い動物園ですが、子供が動物に興味を持ち始めるととても楽しい時間を送れるようになります。今回は動物園に是非通って欲しい考えている理由を記していきます。

そもそも『動物園とはなんぞや！』という話から進めなくてはなりません。

動物園には大きく分けて４つほどの役目があります。その役目を認識した上で動物園を利用することでより良い刺激を親子で共有することができます。

１．レクリエーション

動物などを見ながら園内を散策し家族でコミュニケーションをとり、動物やその鳴き声を見聞きし命の重さを感じてもらう役割があります。

２．教育的観点

動物を実際に見て動物の生態や育つ環境に目を向けてもらい、動物への興味や関心を芽生えさせ、実際の容姿や大きさ鳴き声、不思議だと感じることを学ぶ機会を与えることができます。

３．研究機関として

動物の飼育を行いながら生態や繁殖に関する研究をしています。

４．種の保存

地球上で減少している珍しい野生動物を守り、次世代に残すために繁殖活動に力を入れています。

動物園にはこれら４つの役割があることを念頭に入れ子供を動物園に連れて行くメリットを考えていきます。そのメリットは７つあります。

１．五感をフル活用できる

これまでに幾度となく五感を使うことの素晴らしさをお伝えしてきました。子供にとって実際に動物を目にする機会は少ないですし、希少な動物については動物園に足を運ばなければ一度も目にせずに過ごす事になるかもしれません。しかし動物園に行けばありのままの姿を目にし、鳴き声を耳にし、動物やそれらの糞などの匂いを嗅ぎ、ふれあいコーナーでは実際に小動物の温もりや重さ、生きていることを感じることができます。実際の動物の大きさに驚くこともありますが、それは時に大きな刺激で子供が泣き出してしまうこともありますが、良質な経験として感動に繋げてほしいと考えます。

２．動物への関心を育む

１歳頃から本格的に動物の名前を覚えてもらいながら動物認知を進めていくレッスンを行っています。そして注視力が付いてきた頃になるとライオン・トラ・チーター・ヒョウ・ジャガーなどの区別を付けることで動物園での観察する様子に変化が出てきます。認知している動物と実際の姿をリンクさせ何かを感じ、動物のありのままの姿に接し、動物の特徴をおさえた環境展示で見聞きすること感じることを関心事とし興味に繋げる事が可能です。

３．言葉を促す働き掛け、コミュニケーション

絵本やおもちゃでしか知らない動物たちと本物の動物の間にはリアルな認知のギャップに多くの小さな子供達はぽかーんとした表情をするものです。絵本やおもちゃに見受けられる愛らしさがないためリンクさせるのに時間がかかります。そのときに親御さんが「ぞうさんだね、ごりらだよ」などと声を掛けることで理解が促され、親子のコミュニケーションをとることができます。

４．命について考える

動物に興味を持ち通うとありのままの姿って何だろう？自然界にいるべき動物がなぜ檻の中にいるのかという疑問が生まれてきます。また弱肉強食の世界やその動物たちの命について考えることも多くなります。動物を通して自然環境や人間の手による自然破壊などの問題意識も芽生えるようになります。これからの時代は更に環境問題について考える機械が増えるでしょう。動物の命が人間の命の存続に深く関係していることを考えることにもなります。

５．リフレッシュ

動物園に行くことは動物を見ることだけではなく、楽しみながら動物について知ることができたり、広い園内を駆け回ることやバックヤードに入る様々な体験ができる催し物があったり、ふれあいコーナーでは直接動物に触れて命を感じる体験ができ心身ともに癒されリフレッシュすることができます。

私が子育てに於いては動物園の１年間フリーパスを購入し、動物観察と散歩がてらスケッチブック＆クレヨンを手に動物たちをスケッチしに足繁く通いました。動物園という非日常的な場所で時間の経過と共に変化する動物園も魅力的で親子で良質の体験ができたような気がします。

家族旅行で必ず１日は動物園や水族館に足を運ぶスケジュールを立てる方がおられます。その真意を伺うとお子さんが動物が好きということ、全国の動物園が動物の見せ方を工夫し同じ動物の見せ方でも違いがあることにお気づきになり、その違いを親子で楽しめるようになってきたそうです。オリジナリティー溢れる旅はきっとお子さん達が成長し親になったときに必ず甦る思い出になることでしょう。そしてその流れが川の流れのように美しく流れていくように思います。

皆さんも素敵な思い出を動物園で作ってみてはいかがでしょうか。