提案『ジクソーパズルの薦め』
ジクソーパズルは1760年イギリスロンドンの地図職人が子供のために木製の国土パズルを作ったことが始まりで、パズルはもともと教育用に作られたものなのです。
そして日本でパズルブームが起きたのはパリからモナリザが美術展示のために来品した1970年、モナリザがパズルの一大ブームを起こし日本でのパズル歴史はまだ浅いのです。
よって日本製のパズルは日々進化していますが、特に幼児向けパズルはヨーロッパほどバラエティーに飛んでいないと感じます。よってレッスンで使用するものは必然とドイツやフランス、スイスなどのヨーロッパ製が中心となっています。
今回は幼児の遊びにジグソーパズルを取り入れると子供の能力にどのような効果をもたらすのかを考えていきます。
すでにパズルが子供の能力に良い影響を与えることを肌で感じている方もおられるでしょう。ビル・ゲイツやアインシュタインがパズル愛好家であった話は幾度か紙面で読んだことがありますが、パズルが脳の活性化をもたらし工学や数学的学習に於いて強化しておきたい遊びの一つであることは周知の事実です。パズル遊びが子供にもたらす効果は幾つも挙げられますが、今回は幼児期に於けるジグソーパズルの効果のみを取り上げていきます。
一般的にパズルで鍛えられる目と手の共応動作(巧緻性)、記憶力、注意力は当然のこととして解説することはいたしません。今回は4つのことを意識してパズル遊びをし、それぞれの力を伸ばして欲しいと考えます。
1、集中力の連続で力を伸ばす
パズルの好きな子供はとにかく無言でひたすら手を動かしています。1つピースをはめ込むと周辺の状況を把握しながら新たなピースを手にはめ込んでいきます。その連続的動きで集中を伸ばしていきます。よって同じパズルを何度も繰り返し行うと集中力だけではなく、記憶力も強化されることにもなるのです。
2、色彩判断力を強化する
パズルを開始したばかりの子は色の判別よりもパズルをはめ込む部分の形のみに意識が向きますが、3歳以降になるとパズルのイラストや色が見え始めてくるようになります。よって色彩の判断により選んだピースを同系色の場所へはめ込むという判断力が芽生え始めます。これは色彩を介して総合的に判断しようとする能力の目覚めでもあるのです。
3、図形認識力を強化する
イラストの形を判断しピースを探すことやはめ込むピースの淵側の直線的形を認識して淵から作り込むこと、四隅の一角から作りこんだりと形を意識した力を強化することができます。
4、視覚情報を理解し判断する知覚統合力をつける
ピースを見てそこから読み取れる情報を精査し、全体を意識しながら部分部分を作り上げそれらを繋げてたり、ピースをグルーピングしたり、どこから組み立てれば容易くはめ込むことができるかの判断や息詰まったときにどのように対応するかなど情報を理解し判断することで知覚統合力を強化することができます。この力はピースの数が増えれば増えるほど強化されるので徐々にピース数を増やす必要があり、緻密なイラストのパズルを使用することで複雑な判断ができるようにすることも力を伸ばすためには必要になります。
5、あらゆるジャンルの要素を取り入れる
子供の好きなジャンルのイラストのものを先ず与えましょう。昆虫でも動物でも好きなキャラクターでも構いません。我が家ではいろいろな種類のものを使用しましたが作っては壊しの連続で痛んで処分したので美術系のものを除いては処分をしてしまいました。博物館や美術館での展覧会に行く度に購入し、そのときに見聞きしたことを思い出す時間を作るために使用させていたことが始まりですが、記憶に残すという狙いが的中したのも事実です。
幼児期のパズルで上記の効果が望めますが一番の効果は連続した集中力の獲得ということになります。集中力が無いな、飽きっぽいなという場合にこそ数の少ないパズルからスタートし徐々にピース数を増やし達成感を味わいながら集中力を上げててみましょう。
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