絵本『さくら』
我が子供たちはこの作品を繰り返し読みながら季節の循環を学びました。日本画の琳派の尾形光琳の紅白梅図屏風を子供の感性で鑑賞することができたのもこの『さくら』を何度も読み返したからだと感じています。春夏秋冬と円を描くかのように季節が巡り、移ろいゆく時間の流れを子供が感じることができるようになるにはものすごく良い作品だと感じています。
この作品は人間の一生を表しているようにも思います。春の芽吹きを幼子が生まれたことにたとえ、夏に大きく成長し、秋に充実した人生を送り、冬に老いや次世代へのバトン繋ぎにも例えられます。またクリムトの作品展を鑑賞した際にはこの絵本を重ね合わせて鑑賞もしていまた。また習い事で成長が見られない時にもこの作品を取り上げて芽吹くには辛い冬を耐え忍ぶのだと言い聞かせ原点回帰を促したのもこの作品です。
幼い頃に読んだ本の学びというものはその人を大きく成長させると言いますが、我が子供たちはこの作品からも多大な影響を与えてもらったと感じています。ただこの作品だけではなくあらゆる経験や刺激から学びとることも深く関係しているので、これからの子供達もこの作品を通して自分自身の人生を自分なりに深く読み解くことができることを願っています。
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