偉人『アンドリュー・カーネギー 第2弾』

前回に続き『アンドリュー・カーネギー第2弾』の今回は彼の幼少期に焦点を当てて彼がどのように育ってきたのかを子育てのヒントにしてもらうためとする。

1835年11月25日スコットランドで生まれたアンドリューは幼少期に叔父によってスコットランドの歴史や英雄たる人物は人々のために責任を取ることができる人物であり、人間というものの根幹になければならないものはいざという時に自分自身の身を差し出せる勇敢さと毅然とした態度であるという精神性を教え込まれたのである。この経験が幼いアンドリューに大きな衝撃を与えられ彼の人生に深く影響したのはいうまでもない。そしてその精神的考え方で両親の生き様をはしっかりと見つめていたと考えている。

彼の人生には幼い時に読み漁っていた偉人本の影響が大きく、偉人ってすごいな、どうしたらこのような人になれんだろうか、なぜ自分自身の進む道を決めたんだろう、どうして逆境に負けずに生きてこれたのだろう、努力というものは本当に裏切らないのかなど憧れに近いような感覚を持って読んでいたに違いない。子供の頃の偉人に関する記事というものは偉人の幼少期を通して自分自身に置き換え俯瞰して考えることができ、夢を叶えるためにどのようにすればいいかなど子供の思考力を鍛えるには格好の材料である。アンドリューは偉人から多くのことを学んだことは彼自身が認めている事実である。よって偉人から学びとることは親が教えることのできない事実が存在し、多くの偉人を知ることにより数多の経験や成功のみならず失敗や生き様を考えることができ、その人物の人間力を知ることができるのである。つまり偉人の人間力を知っておけば自分自身の生き方に活かせるのである。そのようなことが幼い頃から活用することができればどんなに豊かに人生を歩むことができるであろうか。そい考えると偉人を知らないというのは勿体無いを通り越してみすみす宝を捨てているようなものではないだろうか。

アンドリュー・カーネギーという人物は巨万の富を稼ぎ出した人物であるが、アメリカに渡ってからは正式な教育をまともに受けることができないまま成長し、児童労働に明け暮れる生活を送った。しかしここで注目しなければならないのはスコットランドで受けた初等教育で培われた学びの勤勉的姿勢である。

8歳になった彼は学校に入学し常に成績は一番であった。教師は彼に対して皮の表紙のノートを贈り大きくなったら立派な人になるよう伝えた。そしてそのノートをアンドリューは『研究ノート』と題し教師の発した印象的な言葉を記したり、学びの中で気づいたことを事細かに記したのである。もうお分かりになると思うのだが8歳という年齢は小学2年生である。その頃に教師の言葉を記したり学びの中で気に留めたことを記すという発想は、現代の子供の中に見受けることは難しいと言える。全く無いとは言わないがかなりレアケースであることは間違いない。では彼がどのようにしてこの勤勉に学ぶ姿勢を身につけたのかは前回の第1弾で記したが両親の働きである。

父ウィリアムは貧しいながらもがむしゃらに子供たちのために働き、母マーガレットは子供達に惨めな思いはさせまいと靴を縫う内職に精を出した。この両親の日々の生活を心配しなければならない過酷な状況にあっても子供達のためにと身を子にして勤勉に働く姿を見ていたアンドリューであるから当然の如く勤勉に学び勤勉に働くことが身についたと考える。

13歳の頃父とボビン工場で朝4時に起きて夜遅くまで働いた。しかしその仕事は肉体的にも精神的にもきつい仕事で毎晩仕事に失敗する夢を見て、精神的に追い詰められ毎晩うなされるようになった。またその仕事自体大の大人でも吐き気を催すほどの悪臭漂う仕事であったが、突如叔父が幼少期に教えた『真の英雄とはどんなに苦しいことがあっても勇ましさと雄々しさを忘れないものだ』ということを思い出し、その仕事を投げ出さず続けたエピソードが残っている。現代の13歳の子供にそれが果たせるであろうか、いや大人であっても厳しいことでありアンドリューの精神の高さと忍耐の強さというものは桁違いのものだ。私は親子間でも精神性の高さや忍耐力というもの受け繋いでいくと考えているが、そこには適切な親子間での言葉や時間及び空間の共有がなされなければ難しいと考えている。そう考えるとカーネギー一家はしっかりと逞しく凛として生きると言うことが共有されていたに違いない。

同時に彼の勉学的才能というか頭の回転の速さと賢さというものも大きく影響していることは間違いない。また勉強ができるだけではなく自分自身が特出していたのは友人のために自分を活かし、勉強を教え宿題の手助けをし友人ら存分に遊ぶことにも長けていたコミュニケーション能力の高さである。アンドリューの才能は学業だけではなく友人をはじめとする自分の周りにいる人々との友好関係の築き方を幼い頃に身に付け、その才能は彼が会社や財団を運営するにあたり最大の武器になったと言えるであろう。事実彼はこのような言葉を残している。「他人と最もうまく協力ができる人が最大の成功を収めることになる。」と。

ではまとめに入ろう。

子供を育てると言うことは子供だけのものではなく教育だけで形になるものではない。しっかりとした乳児期からの愛情の伝え方や適切な保育環境は勿論のこと、幼児期の心の育て方よく遊ぶことや友達との関わり方に始まり人格形成と社会性の重要性、そして就学後以降の勤勉性は両親の生き様を見て育つものもあれば、それだけでは不十分なことも多い。よって本当の意味で子供達に親の考え方や伝えたいと思う重要なこと大切なことは、その姿を見せるだけでは伝わらないことも多いため、親の教えたいこと伝えたいことを子供がしっかりと心に刻むようにあらゆることを活かして親子間での会話と時間や空間の共有することである。

次回の第3弾は親子の関係性に焦点を当てアンドリュー・カーネギーの記事を年内納めの偉人記事とする。

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