提案『間違えないケアレスミスを出さない』
これまでは3度にわたり失敗と成功についての記事を記してまいりましたが、今回は学習時に何度も同じ間違いをしない、ケアレスミスを出さないというレッスン時の取組みを記して参ります。
1、心に留めて脳に刻み実行する
ミスを少なくするということは先ず落ち着いてどっしりと腰を据えて真摯に学習に向き合う姿勢が出来ていなくてはなりません。活動的な特性があると少々落ち着くということが難しいので、乳児から預かっている場合にはとにかく椅子に座り机に向かうことをかなり意識して取組むようお願いしています。つまり椅子に座り無心にお絵描きをしたり色塗りをしたりすることが必要不可欠になります。そこを逸してしまうと集中力の課題が生まれますのでどっしり腰を据えて取組むことが難しくなるのです。しかし取組むことを逸してしまい落ち着いて集中することが難しい場合には年齢やその子の個性や態度によって促し方が異なりますが、共通して言えることは何を学んでいるのか、何をするべきなのかを心に留めてやるべきことを明確にして取組むことです。つまり考えて行動するといことです。それができないと何度も同じ間違いをし習得できないことが繰り返され時間ばかりかかってしまい子供のやる気に結びつきません。しかしこの最大の利点を活用すると習得能力が上がるだけではなく、理解力のスピードが上がり不必要な時間と労力の使い方をしなくてすみます。この心に留めて何を学んでいるか、何をすべきかを考えて実行することが間違えないことやケアレスミスを出さないという一番重要で堅牢な土台つくりなのです。
2、学習の基本を理解する
この基本学習は前段の腰を据えてしっかりと理解するということが最低限必要なことで先に示した堅牢な土台がなければ何を学習しているのかを理解できませんので、場当たり的な学習となり時間が経てば基本を忘れたり縦積みの学習ができません。よって基本学習を学んで次のステップに進んでも前の基本学習を忘れ再度基本学習の戻る場合もあります。子供自身がしっかりと何を学習しているのかを理解して進んでいくことが必要不可欠です。各単元の学習ポイントの基本は当然理解しなければならないことで、それだけで満足していては学年が上がるごとに必要な理解力は思うように育ちません。基本を学んだ後はその力を引き上げる応用や発展の学習が必要になるのです。
基本学習を足固めするには多くのプリントを解くことよりも基本学習を何度も思い出すという記憶のアウトプットが重要です。何も考えずに何十枚何百枚のプリントをしても力はつきません。それよりも数少ないプリントを用いて記憶定着するようなアウトプットを繰り返す方が力がつくのです。つまり思考せずに多くのプリントをこなしたところで学習は身につかないのです。つまり学習の基本を理解するということを効率よく効果的に行うには、子供自身が何を学んでいるのかということを基本学習に活かすことなのです。
3、敢えて間違いやミスをするポイント学ぶ
学習時には必ず子供達がよく間違える箇所や特徴的なケアレスミスの出方があります。基本をしっかりと理解した子供には敢えてどう解いたら間違いになるのか、ケアレスミスはどのように生まれるのかを伝えています。つまり失敗から学ぶという方法で自ら失敗しないという学びを促しています。すると少々捻った問題で作り手の意図が見えてきて落とし穴に引っかからないようになります。中には自分ならこの問題はこう作るなどといった発言をする子供も現れます。そうなれば難問に自ら挑む心も生まれ解法を楽しむようになります。さすれば親が勉強しなさいと言わずとも子供自身が学びの手を止めることはありません。
4、間違えろ作戦
子供達が心に刻んでミスを出さないという意思が強固になるようにレッスン時には呪文のような「間違えろ間違えろ」と言いながら問題を解いてもらいます。そうすれば子供は間違えやケアレスミスを出さないよう細心の注意を払って解くと同時に、間違えていないかを自ら確認する見直しをするようになります。この『間違えろ作戦』は学んでいることが不安定な場合や習得ができていない場合には発動してはなりません。もし基本ができていない場合に発動してしまうと間違えたことにショックを受け、間違えることが怖くなってしまったりやる気をなくしてしまう場合があるからです。つまりその子の学んでいることの習得度を十分確認し理解しておくことが必要です。
5、消しゴムを使わない
間違えたら消しゴムで消せばいいと思う子供は慎重に問題を解くことが身に付きません。また間違えた部分を理解せずに消しゴムで消してしてまた解くと同じ間違いを再びする傾向にあります。つまり消しゴムで消すことはテストや学校での学習には必要なことですが、レッスンでは基本消させルコとはありません。学習を理解する場合には決して無かったことにするのではなく、間違いを理解することに焦点を当てどこがいけなかったのかを理解する後足の宝物にする必要があるのです。
レッスンで消しゴムを使わせる場合にはその内容を理解している場合やケアレスミスを子供自らが気付いた場合、そして子供の意思が固く話を聞いて使わせるという判断をした特殊なケース以外は、消しゴムに頼らず使用しない方向で学習を進めていきます。このことを進めていくと子供は自然と間違いをしたくなければ慎重に思考し問題を解き学習するようになるのです。
6、ボールペン学習
消しゴムに頼ることなく深く思考しながらハイレベル問題の学習を進める子供達には私から太めのボールペンをプレゼントし、問題を解き進めることを慎重に行い間違えても消すことができないボールペン書きをさせています。もし間違えた場合はその部分を赤ペンで囲みミスが一目瞭然でわかるような学習を進めます。その赤ペン記入のプリントを綴り見直す度にどこを間違えたのか分かるような学習を進めています。すべての生徒さんがこの域に到達できるわけではありませんが、進んだ子供達の多くが確実に実力をつけ多くは最低でも3、4年の先取り学習をしています。
お子さんがレッスンでどのような学習をしているのかこの記事で少しはご理解いただけたことと思います。ご不明な点があればご一報ください。
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