『親が目を輝かせるべき時』
私も親になりたての頃は何かと子供のできないことやすぐに取り組めないことに目が行きがちでハラハラ、ドキドキ、イライラとしたものです。がしかし子供について学んでいるうちに子供がそのような状況に身を置いているのには、必ずと言っていいほど理由があることを知るともうそこは花咲く寸前のお花畑でしかない薔薇色の世界でした。
ハラハラ・ドキドキ・イライラしていた頃は子供の現状と結果しか見ていなかったのですが、子供がその位置に来るまでにどのようなプロセスを通過して今の状態が生まれたのかを考えると子供の日常が手に取るようにありありと見えてきました。またこれまで親の私が見逃してきた子供の発見や成長が見えて嬉しくなったり、働き掛けの欠如を知り大慌てで対応したり、言葉掛けを変えると劇的な成長が見えたりと親の私が子供を見る目を変えることで子供が良い方向へガラッと変わると同時に予測していた以上に良いプロセスを踏んで良い結果を生み出す世界に行き着くことを実体験したのです。
結論から言うと親が子供のありのままの姿を認めること、やるべきことを理解し行動させるように促し、プロセスを重要視し親子でその結果を十分に楽しむ、そして親はその次のステップを見越しての種蒔きをする。そうすると子育てが楽しくなり心躍る・心弾む世界を手にすることができるようになります。親の見方捉え方考え方をガラッと変えることができた時にこそ、またできた人のみがこの豊かな世界に足を踏み入れることができます。
がしかし一気にその域に達するのは人間ですから難しいものです。私も失敗を何度も繰り返しながらあーでもないこうでもないと試行錯誤しながら子育てを行いました。その失敗を繰り返す度に学んできたことと現実を照らし合わせて最善の道を探る分析に努めました。その分析がが功を奏すのです。
ついつい親御さんの中には子供にだけ学びを強要する傍観者としての行動をとる方がおられますが、そのような親御さんのお子さんの殆どが『させられている』と受け身に感じています。そのようなケースで目の前のことをクリアーしたように見えても残念ながら大きな成長が望めない場合や課題が根本的解決に至らないことが多いといえます。その状況をそのままにしてはいけないと親御さんがわかっていても行動を起こさなければ何も変わりません。
変わりたければまず親が目を輝かせて取り組む姿を見せるべきなのです。今回は基本的な3つのことから実践していただければと思います。
1、子供の言葉に目を輝かせて受け止める
レッスン後に子供たちがお迎えのお母さんのところへ駆け寄り「楽しかった」「面白かった」と発言することがありますが、その場合は多くの親御さんは目を輝かせて受け止めてくださいます。これは大変子供の励みにもなり次の成功体験へ導きやすい親御さんの反応です。
しかし一歩先に行くためには子供が「できなかった」「むずかしかった」と声を発した時にこそ親は目を大きく見開いて目を輝かせて「そうなの。できそうな気がするよ、さぁ家でもう一回ママと挑戦してみよう」と落ち込んだ気持ちを前向きにし、次に繋ぐ前向きな声掛けと行動を実行することが重要です。親御さんの輝く目と明るい言葉は子供の心明るく照らし困難に挑戦する強い子供に成長します。子供達の中には間違えることを極端に嫌がる子供やできないことに怒りをこめてしまう子供、できないと見越してやりたがらない子供がいますが多くは親御さんの向き合い方で解決します。子供が思い描くような結果が出ていない時にこそ親は目を輝かせて受け止めてあげる必要があるのです。
2、目を輝かせてプロセスを大事にし親も行動を
親が子供の学びを受け入れ楽しそうに共に歩むプロセスを大事にしているご家庭は、本筋を学びながら多くの枝葉を広げ学びを深めていきます。そのことを体現できるように親子で歩みを進めていけばこれまで悩んでいたことや課題が嘘のように吹き飛び楽しさが増幅します。時に共に歩むだけではなく、子供が成長するために環境を整えたり地均しをする必要があります。そこで親がただ悩んで行動しなければ現状変化は望めませんし、子供にだけ行動を強要強制したりできないことを思考をさせることなく矯正したりするのでは、子供自ら思考や決断などをしてことにあたることはできません。よって言われたまま受動的に動くことになり手応えを感じて自発的に前進することは難しいのです。
子供には色々な個性を持つ子供がいます。子供が自発的に色々なことへ挑戦する子供もいれば、自分から何かに向き合うことが難しく後押しが必要な子、促してもなかなか踏み出せない子と色々なケースがあるのですが、どのようなタイプのお子さんでも親が目を輝かせて子供と関わり合うことが子供の成長を後押しするエネルギーになるのです。つまり親子でプロセスを楽しむことを実行しましょう。
3、目を輝かせて先に進む種まきをする
英語のLethal weapon(リーサルウェポン)と言う言葉をご存知でしょうか。致命的な武器という怖い言葉の意味に訳されることが多いマイナス的な言葉ですが、言葉を裏側から見てみると良い意味でのリーサルウェポン=奥の手、切り札、最終兵器という捉え方ができます。もしお子さんの課題を困ったこととして捉えてしまうなら前者のリーサルウェポンとなってしまいますが、その課題や困難を成長のチャンスと捉えるならば後者のリーサルウェポンとして子供の強みになります。そのためには親が子供を大きく成長させるために課題や困難を大きく活用して子供の成長を促すことが重要であるのです。例えば子供の学習が身につかないとの課題があるのであれば、それは環境設定をする必要があります。環境設定をせずに現状を変えようとするのは非現実的です。またそこに親の負の感情が存在するのであればその思いは必ず子供に通じてしまい良い結果に結びつくのは難しいといえます。
大きく成長する子供達の特徴は次から次へと成長の種を連鎖させていくことにあります。その種の連鎖は親御さんが先をどう読んでいるかにかかっています。子供自身が成長の種を見つけることはありますがそれは断片的だったりします。その一方で親の言葉掛けや関わり方で劇的に大きく成長することができる種まきを親御さんが努め実行すれば必ず子供は成長します。
冒頭にも記しましたが親が楽しむ姿を見せておくことが子供に大きな影響を与え、子供を大きく成長させるのです。もしその逆に進んでいるのであれば子供を大きく成長させないばかりか窮屈な方向へ向かわせてしまうのです。今まさにその状態であるならば親は目を輝かせて子供の力を伸ばす方向に舵を切るべきだと考えます。
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