提案『SDGs15項 陸の豊かさを守ろうNo.10』
SDGs15項目「陸の豊かさを守ろう」*は、森林・土壌・生きもの(生物多様性)を守り、これからも人や自然が一緒に生きられるようにすることを目標にしています。子どもには少し難しく聞こえますが、身近な自然や生き物の話に置き換えるととても分かりやすく教えることができます。それでは子どもに教えるときのポイントを押さえながら話を進め提案して参ります。
「陸の豊かさ」とは
大人でもこの「陸の豊かさ」とはなんぞやと問われ、的確に答えを返せる大人はそう多くはいないと思います。ましてや大人でも難しいことを子どもが迷いなく答えることはできないので、やはり言葉の説明から入りてだ徐々に話をし対話をしながら導くということが望ましいと言えます。
1、 言葉の理解
陸という言葉が何を指しどのような意味があるのか、そして陸に関連する言葉の種類と意味を理解させます。
① いちばんシンプルな説明
先ず『陸とは何か』、初めて耳にする言葉を子供が理解するにはシンプルに核心をついた説明を行います。例えば「陸は人や動物が立ったり歩いたりできるところ、海や川じゃないところだよ」と伝えます。回りくどい表現で行うことはなるべく避けます。
② 対比で教える
核心をついた短い言葉で『陸』を理解できたら、次に行うのは「比べる」ということです。この方法は混乱を起こさせずにとても理解しやすく、思考し精査することに効果的的な方法です。
例えば『海・川 は水のあるところ』、『陸 は水じゃなくて地面のあるところ』と伝えます。思考力のある子供は「じゃぁ、水たまりやお池、湖、プールは?」となります。基本これら全ては水があるということで陸ではないという結論です。しかし水がひえあがり、乾いた状態になるとそこは陸なんだと伝えることになります。このような質問をすることができる子供に育てることを望んでいます。
③ 身近な例を使い実践思考させる
言葉の理解が進んだら次にすべきことは、子どもの生活と結びつけ考えさせるということになります。自分の家、保育園や幼稚園、学校、公園の地面、道路など「いま立ってるここは陸だね」という具合に人人間や動物が立てる場所が陸であるということを身近に例を挙げて理解させます。ここでも我が家の子供が質問をした例を挙げておきましょう。思考力がついてくると質問の形式も変わってきます。「水のあるところは陸じゃないんでしょ。氷河やアラスカはどうなの?氷河は溶けるから陸じゃない、アラスカは氷や雪が溶けると土が見えるから陸だね。じゃぁ、氷期のニューヨークのセントラルパークは氷で覆われてたから陸じゃない、でも今は公園になってるから陸なんだね。地球って面白い」旅先で仕入れた知識を使い思考力が育まれ可能性も思考力を育てておけば、自ずと精査力の育ちも促すことになります。
④ 絵や地図で見せ理解を記憶させ定着させる
子供にとっては視覚的な理解がとても大事なことでもあります。地図や地球儀を使い青いところは海、茶色や緑は陸という基本的概念を育てます。レッスンで行う場合にはいくつかのパズル教具を使用し、大陸名を覚えたりすることも行いながら理解を進めることになります。ご自宅では絵本や図鑑などを見ながら地理的兼ね合わせなども親子で行うことをお勧めします。
⑤ 体を使って教える
幼児向けの取り組みです。我が家でも実行した遊びで視覚認知をし瞬発力を養うことをモク歴にこの遊びを行いました。床や畳を「陸」と見立て、青い紙や布、毛布や布団を敷いた場所を「海」に想定して、陸は歩く走る、海はダイブするというようにエネルギー発散で子供を疲れさせることも追加して学びに遊びを追加することも行なっていました。
⑥ 知識を深める
陸とは水に覆われていない地表部分のことであると理解できたら、海・川・湖に対する概念、大陸・島・地面・陸地などを含む関連する学びを更に一歩も二歩も進めます。自然地理としての「陸」意外にも森や山、草原、畑、住宅地など法海とそこにすむ動物や虫、木や花、土や水のことなど学びを広げ、その全てが「陸の豊かさ」に繋がることを学ばせます。
2、なぜ守らないといけないの?
陸に関する学びの裾野を広げていくと、そのすべてが繋がりを持ち何か一つでもバランスが崩れてしまうとその影響が大きくなることがふわっとした感覚を持っていなければなりません。しかしわかっていない場合でもスモールステップで問題提起をしながら思考させる必要があります。「なぜ陸を守らないといけないのか」を子供に理解させるためには3つの『命・生活・未来』のテーマで思考させるととても伝わりやすいものです。
① 陸は「生きものの家」=命の存在する場所
子ども向けの伝え方は「陸は人や動物、虫や木や花の家であり、人は陸で家を建て、食べものを作り、動物も森や草原などでくらし、植物が育つから空気や食べ物が生まれる。もし陸が壊れてしまうと住む場所がなくなる=命を育む場所がない」ことを伝えます。
② 陸は生活できる場所でなくてはならない
少し具体的に話を進めます。人は陸に家を建て、動物は陸でえさをとる、植物は土に根をはり生命を維持しているからこそ、陸が豊かでなくてはならないことを気づかせます。また田んぼや畑 で 食べものを作り、森や林・山、土 は雨水を蓄え浄化する働きがあり、もし陸が汚れ壊破壊されると食べものが育たない、綺麗な水も作れず水も使えなくなることを思考させ、生活できない陸では命を支えられないことを考えさせます。
③ 陸が「使えなくなる」と、元に戻すのは困難
ここは大変重要な学びであり、子供にはしっつかり伝えるべき内容です。水や空気は移動することが可能だけれども、陸はその場に残りその影響はそこに生きる人や動物、昆虫に植物すべてがうけてしまいうことを具体的に理解させます。ゴミや有害なものが残りやすく、一度破壊されてしまうと元に戻すのに何十年、いや何百年もかかる場合やもう元に戻らない可能性もあることを調べ学習を行いながら学びます。
④ 未来の人たちのため
ここもとても大切な内容です。社会の約束としての理由を印象付けていきます。
社会や全世界では『陸は みんなの共有の基盤』であり、誰かの無謀で無責任な使い方で他の人が住めなくなるのは不公平であり、だからこそ「陸はどの生命をもつ生き物が生活できる場所であるべき」なのだということがルールになっていることを理解させます。また。現代の我々が陸の豊かさを使いすれば未来で使えず枯渇してしまうことも学んでもらいましょう。資源だけではなくゴミや汚れも未来まで残るからこそ、陸は「みんなで使う大切なもの」という位置付けを幼い頃から教えます。
3、どんなことが問題になっているかを考える
① 森林伐採という言葉も使って良いと思いますが、できるだけハードルを下げた言葉を使用することで、難しい内容を思考する力も残しておきましょう。例えば森がたくさん切られている、ゴミが山や川にすてられている、動物の住処や餌がなくなっているなど子供でも理解しやすい言葉のチョイスが必要です。
そして具体的に身近で起きていることから話を進めます。例えば今年大きな問題になっている熊による人身被害について話を取り上げる場合には、昔熊が暮らした山には豊富などんぐりや木の実がなる木々が多くあり、人間と動物がそれぞれにエリアを分けて住んでいたにも拘らず、宅地造成や森林破壊によって住処を追われた熊が餌を求めて人里に下りてくることにより起きた問題であることを絵本や新聞記事などを使い話を進ます。それ以外にも森林伐採における土砂の流失や海資源に関係していること、プラスティックなどの人工物による自然破壊、ゴミ問題、地球上の資源問題の不足や枯渇の問題などについて考える土台を築きましょう。
② 陸の豊かさに影響を及ぼす主な要因を考える
簡単な話が理解でき量になると裾野を広げた話を進めていく必要があります。まずは影響を及ぼす主な要因には自然要因と人間活動の2つがある事を知らしめます。そのほかにも社会的な制度の問題がありますが、これについては子供には多少難しいため今回は割愛しました。
1つ目が人間活動による影響が最も大きく、森林破壊・土地利用の変化、農地拡大、都市開発、道路建設、生物の生息地の分断と消失、農薬・化学肥料の過剰使用、過放牧による土地劣化や砂漠化、工場排水や廃棄物による土壌汚染、鉱山開発による地形破壊、気温上昇・降水パターンの変化、干ばつ・洪水の増加、外来種の持ち込みによる在来種の減少・生態系バランスの崩壊など列挙できるだけでもこれだけの問題があります。
2つ目が自然災害の要因は地震、火山噴火、台風、洪水、山火事、土壌の質、降水量、気温山地・平野などの地形条件などがあり、日本でも大きな問題があります。沖縄では米軍基地からのPFASを含む泡消火剤の環境汚染の問題があり、現在は規制・代替が進んでいると言われますが沖縄では規制どころか問題が表面化しているにも拘らず、何の進展もないまま放置されている状況にあります。
4、子どもにできることは?
陸の豊かさを守るために子どもでもできることはたくさんある事を知ってもらいます。そしてここで重要なことはすぐに行動が起こせる身近なことに目を向けあせます。
① ゴミを捨てない・拾う
日本の国民性の中でも「汚さない」という意識が強くあります。日本では「自分が出したゴミは自分で持ち帰る」という感覚が広く共有され、街中にゴミ箱がなくてもポケットやカバンに入れて持ち帰る人が多いのはその表れです。そのような意識を持たせるためにレッスンでも自ら出したゴミは持ち帰るということを行っている意味はそこにあります。日本人のゴミ感覚は「清潔さ・他者への配慮・責任感」を重視する一方で、現代の便利さとの間に矛盾も抱えていますが、ゴミのポイ捨てをしないことは勿論のこと見つけたゴミを拾うという躾と教育が重要だと考えます。先日業者の方より標語ひめくりをいただきました。そこに記されていた「ゴミ一つでも拾えば地球のためになる」との標語はまさしく陸や土地を汚さないことに繋がると考えます。
② 物を大切に使う
日本には「もったいない」精神いや文化があります。日本独特の「もったいない」という価値観は物を大切にする、すぐ捨てない、再利用する、修理して使う、最後は使い切るなどの考え方があり、これはゴミ削減意識に繋がっていき自然を守ることになります。しかし我が子に伝えていたことは、ものを丁寧に正しい使い方と扱いっとすること、乱暴に扱わない、そして汚れたら手入れするという事を日常の小さな行動としてしっかりと実行させました。このような行動がものの寿命を大きく伸ばします。実は私の母がこのようなことを実行していた人で、私が幼い頃着ていたアメリカ製のビロードの美しい刺繍がされていたコートを大事に保管し、実は娘に着せることができました。今も年に一度はクリーニングに出し保管し続けています。勿論質の良いものを購入することが前提になりますが、本当に良いものは大切に扱えば長持ちするものです。子供達にはいつも使う文房具を大切に使用する、大事に扱う、最後までその役目を纏うさせるなど息の長い使い方ができるようにと考えます。
③ 生き物を大切にする
生き物を大切にするとはやさしくすることだけではなく、その命を「一つの存在として尊重する姿勢」を持つことを指します。生き物は人間のための「物」や「道具」ではなく、痛みを感じ、必死に生きようとしそれぞれの役割を持つ存在です。都合のよいときだけ飼育し、気乗りしなければ捨ててしまうこと、 無用に傷つけないむやみに殺さない、いたずらや好奇心で苦しめないなどこれは最も基本的な姿勢です。どうしても命を奪う場面(食・防疫など)では感謝する、無駄にしないことが大切です。飼育する生き物に対しては、最後まで世話をする、環境や習性を理解することが不可欠です。「かわいいから」飼う、「飽きたから」で手放すのでは命を軽く扱う行為です。生き物は環境と切り離せないので環境を守るという意味でゴミを減らす、自然を壊しすぎない、生態系を乱さないといった行動も生き物を大切にすることの一部です。また生き物が人間に役に立つかどうかだけで判断せず、そこに生きていること自体に価値があると考えることが大切です。
④ 水や電気をむだにしない
水や電気を無駄にしないということは子供達がより理解しやすい身近な自然資源です。自然資源を守ると子供に伝えても理解が難しいため水や電気を無駄にしないとして「水を出しっぱなしにしない」「使わない時は電気を消す」また資源を新たに取らずに済ませる行為であり守ることの「資源をリサイクル・再利用する」「食品ロスを減らす」なども資源を無駄にしないことになります。これらのことを伝え、資源を大切に使うということを理解してもらいます。また資源は永遠に続くもの存在するものではなく、自然の限界を知り、無駄を抑え、循環を意識して使い続けることを少しずつ教え学び導いていくことをお勧めします。
⑤ 植物を育てる
私が子供の頃国道を走りながら「この傾斜は地滑りが起こるな」と父が話をするので「それを防ぐためにはどうしたらいいの?』と質問すると「木の力を借りるんだよ」話てくれました。また子供の頃に起きた国道58号線前島付近の地盤沈下事故は地下資源の問題や軟弱地盤について教えてくれ、「地表よりも重要なのは地下」という父の言葉が強烈に残り、中学では地学に興味を持って授業を受けた記憶があります。つまり植物の「根」で陸を守るための植物の役割は、深根性植物で斜面崩壊や地滑りを防ぎ、浅根性植物で表土の流出を防ぐという植物の根が絡み合うことで土が網のように固定されることを植物を植えながら学びを深めてほしいと考えます。教室ように地層や植物に関する絵本を貸し出していますが、この絵本を用いて理化的な話で自分人の足元に想像を巡らせてみてはいかがでしょうか。
また植物は酸素を生み、二酸化炭素を減らす大気への役割、葉から水分を蒸散させ、空気を冷やす気候への影響、根で土を固定し侵食や砂漠化を防ぎ微生物と共生し、土を肥やすなど植物がなければ陸地は風と雨で削られ続けます。そして雨水を地中にしみ込ませ洪水を防ぎ、地下水を補給し川の流量を安定させる水循環への役割、植物がなくなればその上に成り立つ食物連鎖も失われ生態系に悪影響を及ぼし勿論人間社会も大きな打撃を受けます。
つまり植物は空気・水・土・気候・命・文明のすべてに影響を与え、植物をどう扱うかは地球をどう扱うかそのものなのです。
⑥ 「なぜ大切なの?」を大事にする
上記のような流れで話や学びを進めても子供は不意に「なぜ大切なの?」とと質問をしてきます。これは反復思考と言って自分自身が学びを確かめるためにこのような発言をします。そういた時には答えを伝えるのではなく、「陸の自然が壊れるとどうなるの?」と答えを導き出す質問を返してあげてください。反復思考の場合にはなんとなく覚えている場合には文章の組み立てが難しい場合や言葉が出てくることが遅い場合があります。その場合には発煙を待ってあげたりヒントを出すことも必要になります。栗の自然が壊れると、「食べ物が作れなくなる」→「水や空気が汚れる」→「生きものがいなくなる」→ 「人間の生活も続かなくなる」という流れを確認させてみましょう。
⑦ 問題を知る・それについて話す、知識を得る
このテーマで子供が知らなければならないことは、何を差し置いても陸地で何が起きているかを理解することです。つまり現実を正しく知ること。土壌侵食、砂漠化、森林減少、都市化の影響、雨・風・植物・微生物が土に与える働き、間の活動(農業・開発・廃棄)が陸地に与える影響を与えていることに他なりません。見えない地下や時間の変化を知ることで、陸地は壊れやすい存在だと理解できむらがなるでしょう。
また親子や家庭で話すことで陸を守ることは多くの人々の力がなくては守れないことや昔の土地の使い方や失敗の記憶、現代が抱えている問題をしっかりと話すことで社会で何が起きていて、どのようなことがそれらの原因になているのかなどを話すことで、知識が生活に結びつき一人の問題が「みんなの問題」であることに気づき行動に繋がりやすくなります。
そして知ねんれいの気を得て学ぶことは、学び続けられる力を身につけることになります。学ぶとは暗記ではなく「使える理解」を育てることですから、自然資源について、植物・科学地学・文化というあらゆるな方向性と失敗から学び、修正する力を一度学んで終わりではなく、興味や関心に結びつけたら一生ものの学びになります。
つまり知る・話す・学ぶは循環しこの3つは独立せず、知れば 話したくなる、話すせば新しい視点を知りたくなり、学ぶ 日に結びつけられやがて行動が変わり、また知るということへと人間も循環し続けるのです。陸を守るということが地球を守るという循環になるように子供にこのような学びをさせるということは、肥沃な土壌を持つ子供に成長させることができるとも言えます。一般的に循環がある土地や地域が強くなるとも言われますが、それは人間もまた同じようなことが言えるのです。
それではまとめに入りましょう。
このようSDGsの学びは時事問題として中学受験でしっかり学ぶ内容として捉えられがちですが、受験校の立場で考えるとこのような思考を持つ子供は喉から手が出るほど欲しい人材だと考えます。つまりこの項目の学びは先述した通りに学びだけではなく子供の心の土壌を耕えさせ、深い思考で物事を捉える人生にすぐ役立つ技術となり、先を想像する力や他者と協力や話し合う討論する力を育てます。これは土を守ることと、とてもよく似ています。知る・話す・学ぶとは「土地の声に耳を傾け、人と人をつなぎ、未来につなぐ力を育てること」であると言えます。
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