提案メンタルローテーション No.4 4歳児 本格始動』

4歳はメンタルローテーションが「感覚」から「頭の中で回せる力」へ移行し始める時期でなくてはなりません。残念ながらこの「頭の中で回せる力」は放っておいてできるようになるものでも、成長出現するものでもありません。外遊びを思考と共に実行しているか、図形に関することに夢中になって思考しているか、あるいはしっかりと働きかけなければ芽さえ出てこないものです。よって4歳は確実に「考える負荷」を与え働き掛けを行いメンタルローテーションの力をつけていく段階に入ります。4歳で本格的にメンタルローテーションを行うにしてもまだまだ遊び8割  思考2割が目安です。


4歳向け|メンタルローテーション本格始動

4歳のメンタルローテーションは、頭の中で物を回したり向きを変えたりする思考する力を鍛えることが重要です。 正解を導き出すより回す・向きを変える・見る角度を理解する」を言語化し実際に手を動かすことに集中させます。思考が停滞している時には大人が軽いヒントを出す役に徹し答えを教えなければ、子供は思考しメンタルローテーションを自ら理解します。4歳では「できた!」より「考えた!」を褒める時期であることを親が認識して見守ることを行います。

またメンタルローテーションを磨くためには空間認知力、観察比較力、理論的思考の芽、集中力とやり抜く力を鍛える必要があります。以下の力を育むための取り組みを意識し増やすことをお勧めします。

① 空間認知力

「どこに・どの向きで・どう置くか、どうはめるか、どのように重なるか」などをイメージする力を磨きます。積み木やパズルで「回したらはまる」を理解することから始めましょう。


② 観察力・比較力

形や向きの違いに気づく力を必要とします。すでに1歳から同じ・違うということの理解を促し、同形同種などの対象物の些細な違いや同じ形でも向きが違うだけで見え方が違うことなどに気付く観察力と比較力で理解するようにします。


③ 論理的思考の芽

「こう回したら合うはず」「右に90度回すとこうなる」「上下入れ替えるとおそらくこのように見えるだろう」などと試行錯誤の論理的思考がメンタルローテーションを確実に向上させ磨きをかけることになります。何よりも重要なことは結果を予測し、確かめることの小さな論理を育てましょう。


④ 集中力・やり抜く力

スタートしたばかりのメンタルローテーションの取り組みではすぐに正解を出すことはできず、何度も間違いを繰り返しながら正解を出すことに結びつけていきます。たとえ正解を出なくとも粘って考える経験を徐々に増やすようにします。失敗は成功のもとであることを認識させながら根気よくやり抜きましょう。




思考を育てる声かけの黄金パターンを意識する

3歳で芽を出し始めたメンタルローテーションの芽を4歳では思考に結びつけなければなりません。思考に結びつけるためには予測脳へ刺激を送る必要があります。それと同時に予測と確かめの実行を手続きとして行わせます。決して安易に答えを教えたり、「違うでしょ、まだわからないの?」などという否定的な言葉掛けで子供の思考を停止させないようにします。そこで親が子供に掛ける言葉を目的ごとに少し提示していきます。

回転を意識させる言葉・・・「くるっと回したらどうなるかな?」と声を掛け、頭の中で回すイメージを作らせます。イメージ力のある子はすぐに頭の中で回せますが、その力がない場合には実際に物を回して可視化をさせます。

観察を深める言葉・・・「どこが同じ形かな?」「角は何個ある?」と声を掛け、回転前に対象物の形の特徴を掴む力を身につける練習を行います。形の特徴をヒントに対象物を回転させた場合のイメージがしやすくなるように観察を深めましょう。

 予測させる言葉・・・「どうしたら入りそう?」「このままいれたらどうなるかな?』などと考える ことから 試す思考ループが生まれるようにします。

点を変えさせる言葉・・・「こっち側から見たらどう見える?」「上から見たら?下から見たら?表から、裏から、前後から・・・」とメンタルローテーションの核心部分をつく説明ができるような働き声掛けを行い実行させます。

挑戦を支える言葉(超重要)・・・「さっきより考えてるね」「惜しい!いいところまで来てるよ」など失敗は宝物という感覚を育てながら、何度でもチャレンジしていいんだとの想いに到達できるように言葉掛けを行います。




4歳の具体的な働きかけ・鍛え方

 ① パズル(回転・裏返しあり)

パズルに必要で重要な部分を占める能力は空間認知力です。完成時のイラストをイメージしながら、パーツとパーツを組み合わせるとどのようなイラストが完成するのかを考え、回転させたり上下左右を入れ替えたりしながら「どこに・どのような向きで・どう配置するか」を繰り返しながら完成させ「はまる」という感覚を手応えにしながら力をつけていくことになります。教室の生徒さんは3歳までにパズルの基本をしっかりと押さえてもらいますので、ピースの数よりもイラストの細かな少々難しいものを行なってもらいます。初めて4歳になりパズルを行う場合は36ピース程度から始めてください。

上記の写真の木製ピースは全てはめ込むには根気が必要ですが、是非その根気と集中力を4歳で習得してほしいと考えます。4歳児の声掛けは基本行いませんが、発達課題や感情的になりやすい場合は「そのままだとどうかな?」「一度頭の中で回してみてはどう?はまりそうかな?」などの声掛けをしてみることを行なってみても良いでしょう。




② ブロック・積み木(再現遊び)

4歳になると「見本を見て作る」ことができるようになります。もちろん1歳から3歳までに行うべき積み木の遊びをしっかりと行なってきたという事が大前提です。写真や絵を見て同じ形を作る事ができるようになっていれば、積み木遊びも見えない積み木の存在に気づく事ができますし、高さや奥行きを意識した構造物を容易に作る事ができます。その上で四方八方から積み木の見え方を捉える力と「横から見たらどうなってる?」「裏側から見たら?」などの予測や「真上から見たら平面化できる」などの気付きを頭の中で構築できることにも至らなくてはなりません。再現遊びがしっかりとできるようになると立方体の積み木を使用した学習をスタートすることになります。



③ 図形の平面から立体遊び

メンタルローテーションの核心をつく遊びが図形を平面から立体に移行するものです。

4歳ですから簡単な平面的図形を描くことはできるようになっていると思いますが、その上で立体的な図形を描くこともスタートする時期になります。教室ではフレーベルなどの着尺のしっかりとした積み木使用をお勧めしていますが、立方体・直方体・円柱・三角柱・球・円錐・半円柱・半球・角錐などの多くの形の積み木を手にして遊ぶことにより、感覚的に積み木の形を理解することが進んでいるはずです。よって立体積み木を思い描くことがスムーズに実行できるので積み木を立てたり横に倒したり、正面や裏側から見たりなどしながら絵を描くことを行います。図形をしっかりと描けるか描けないかだけでもメンタルローテーションの力の習得度を判断する事ができます。また図形の影(シルエット)を見て図形名を当てたり、簡単な展開図の教具を扱いその経験を踏まえてお菓子やティッシュ段ボールを開いてみたり、紙で箱作りをするなどして楽しみます。




④ 折り紙(2〜4回折り)

角と角を合わせるなどの折り紙を扱う微細運動は3歳までに習得してもらっていますが、4歳になると色々な折り方を遊びながら習得しておかれることをお願いしています。折り紙は日本が誇る遊びの一つですが単なる遊びではなく平面から立体へ促す重要な学びにもなります。4歳では線対称の学びをより精査する学びへ切り替えながら開いたときの形を予測しながら同時に確認することも行います。七夕飾りを作るときなどの行事育に取り入れながら「開いたら何の形になるかな?」またどこにはさみを入れるとこのような形になるかという思考発信の手続きも必要です。その上で開いたらやっぱりこうなったという実行を重ねましょう。



⑤ 体を使う回転遊び(引き続き重要)

4歳での体の回転は脳の回転とも呼ばれ、でんぐり返しや側転、ジャンプして方向転換したり回る動きの多いダンスをするなどでメンタルローテーションに働きかける事ができます。つまり4歳は体の動きを通して回転をすることでメンタルローテーションを鍛える事ができるのです。


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