提案『メンタルローテーションNo.7 7歳の定着期』
7歳はメンタルローテーションが「感覚」ではなく、 頭の中で意識的に操作できる力として定着し始める時期です。前回も記しましたがメンタルローテーションへの働きかけを何もせずに7歳を迎えた場合には、今回の記事内容は当てはまりません。文字練習をしていない2歳の子供に小学校4、5年生の漢字を書かせるようなレベルの話です。つまり7歳でこの記事の内容を実践するためには、2歳以降からメンタルローテーションに働きかける取組みを着実に実行し積み上げることが重要です。その内容については各記事に飛べるようにしていますので以下の内容をご確認ください。
関連記事は『メンタルローテーション No.2 2歳児の土台作り』(記事はこちら)
提案『メンタルローテーション No.3 3歳児の土台作り』(記事はこちら)
提案メンタルローテーション No.4 4歳児 本格始動』(記事はこちら)
提案『メンタルローテーションNo.5 5歳児伸び盛り』(記事はこちら)
提案『メンタルローテーションNo.6 6歳数多くの実践』(記事はこちら)
7歳は何を強化すべきか
冒頭でも記しましたが、7歳は頭の中で意識的に図形などの対象物を自在に操作できるメンタルローテーション力が定着し始める時期です。そしてそれを強化するためには『考えさせてから行動を起こす」ことが非常に重要なのです。
また親がすべきことは、「どう考えたかを説明できる発言』を引き出すことにあります。つまり「どう考えたかを説明できること=理解できている」ことなので、質問に答えることができればメンタルローテーションが獲得できているかを確認することができます。
言葉の掛け方はいろいろありますがごく一部を記しておきます。
「頭の中でどう動かしたの?」
「この方法以外に別の回し方もあるかしら?」
「180度回転したら一致する?」
「左右対称かな?それとも回転かな?」
「この図形は何回回すと元に戻る?」
「鏡映像と回転の違いを説明できる?」
これらの質問に対して説明できるようであればメンタルローテーションの力をつけたことになります。しかし親御さんの中には毎回子供の習得を確認したくなり質問攻めにする場合がありますが、それは子供の学びを邪魔することにもなるのでお辞めください。できれば親子で一緒に取組みを行いながら子供に質問をすることをお勧めします。
7歳向けのメンタルローテーションの鍛え方
① 図形問題(思考から検証)
7歳の中心トレーニングはソーマキューブを使用します。ソーマキューブとは、各ピースは3~4個の立方体を組み合わせた形を7つあるおもちゃで、異なるピースを組み合わせて1つの大きな立方体を完成させます。回転・裏返しを使って組み立てていくのですが完成パターンは240通り以上あるとされています。またソーマキューブは見えない部分を想像する空間認識力が必要であり、回転や裏返しの理解が必要です。比較的難しいと感じてしまうのですが、途中で分解してやり直す粘り強さも必要なため、投げ出さないやり通そうとする精神力も必要です。このようなことを繰り返し実行し空間認識力や論理的思考力を鍛えられように進めます。
ソーマキューブの使用は一般的には 6歳頃からチャレンジ可能と言われています。よって提案『メンタルローテーションNo.6 6歳数多くの実践』でも使用を進めていますが、まずは3歳ごろこらす少ない数を使用させ組み合わせを知るという使用を促していきます。全てを使用した取組みは個人差が大きいので無理なく進めていきましょう。一般的には8歳前後が本格的なスタート というのが目安とされています。できれば学習という考え方ではなく息抜きとして、リラックスを味わいたい時に使用できる域にまでレベルを上げてほしいと考えます。
② ブロック・立体構成(視点移動)
7歳向け積み木の重要ポイントは5つあります。その5つとは『土台を考える 物理理解』『見本再現 する空間認知力』『設計する 実行機能』『対称に気付く数学的思考』『失敗をさせ解決する問題解決力』です。簡単にそれぞれを説明していきます。
『土台の安定を意識させる』ことに関係する7歳の特徴があります。その特徴は「高くしたい」という欲求が強い時期です。ですから重心・バランス・支え合いを学ぶ絶好のタイミングですから多くの積み木の種類や数を必要とします。一番下はどんな形にするのか、幅を広くするか狭くするかでどちがら安定するのか、ぐらつきはないかなどの物理的思考(原因と結果)を理解させます。
『見本を再現する力を伸ばす』ことはメンタルローテーション・ワーキングメモリ・注意力が伸びるこの時期の7歳前後に一気に伸びます。形を横から見たらどうなっているのか、同じ向きであるか否か、回したらどうなるのか、見本通りに再現するためには足りないブロックはどこかなど空間認知の基礎を強化することを意識して行います。
『設計する実行力・プロセスを理解する』ことはこの7歳で伸ばさなければなりません。7歳では「計画する」ことが行えるようになる年齢なのでこの図形力以外にも自らの行動を計画を立て実行することをお勧めします。さて、小さい頃はいきなり積んでいくことを繰り返してきましたが、7歳になると何を作るのか、どうやって作るか、そしてどこから作り始めるかと思考させたり、行動を起こす前に順番を考えさせ準備をさせ計画を立てることが重要です。すると実行機能(段取り力)を育てることになるため、計画を立てることの重要性や段取りを確実にこなす場合の効率の良さを実感することができるようになります。
『対称・規則性に気づかせる』ことは数学的思考につながります。特に7歳は左右対称やパターン理解が伸びる時期であり、右と左は対象になっているのか、この並びは何の順番なのか、次はどのパターンであるかなど算数の図形・数列の土台に繋がることが強化される時期でもあります。だからこそ土台をしっかりと作り上げることをブロック・立体構成(視点移動)で獲得してほしいと考えます。
③ 展開図・見取り図・立体操作(算数直結)
なぜ展開図や見取り図そして立体操作が重要なのかということですが、この7歳の時期は『空間認識力が著しく伸びる時期』です。教室に通う生徒さんの中で原始反射から通う生徒さんの多くが7歳の前に立方体の展開図や立体操作を実行しています。よって能力が順当に育っている場合には立方体以外の多角形を取り組むことにはなるのですが、遅くとも7歳には平面(紙)から立体(箱)を想像する力を養うことを目標に進めて欲しいと考えます。回転・裏返しの理解を促しどの面とどの面がくっつくか、この面に相対する面はどこなのかなどを考える力を育てるよう働きかけます。これは算数特に図形に関するもの、理科、将来の数学にも直結する内容となります。
『論理的思考の土台になる時期』も迎えます。ここが底とするなら接する側面はどこか、隣り合う面はどこかなど関係性を考える力が育つタイミングなのでしっかりと思考を促し、尚且つ実際に確認する立体操作が必要になります。 7歳の展開図や見取り図を理解し立体操作することは重要で「正解」よりも 実際に切って折って体験することや何度も失敗することで原因や理由を確認したり、正解を実際に手続きで確認することもできます。この「体験の量」が多ければ多いほど理解が深まり確実な定着に繋がります。ですから教室では能力のある子供は先取りをさせ体験を多くご家庭で取り入れるようお願いをしています。しっかりと展開図や見取り図から 立体を想像させ、その逆に立体から展開図を思い浮かべ描き、サイコロの面の位置当てたり、サイコロの丸の数を思考するなどの力をつけるように促していきます。
④ 紙教材(質重視・短時間)
7歳は小学校1年生です。この入学直前からこのような学習をプリントとして取り入れるのは遅いことだと考えます。小学校1年生となれば新しい環境に慣れるという大仕事が待っているので中で、子供達に負荷をかけるようなプリント学習での土台作りは行わないようにし、入学前の時間がある時に土台作りは余裕を持って行うべきと考えています。毎日の宿題に追われ他の習い事との兼ね合いで子供達は学年が上がるにつれて忙しさに拍車がかかります。そんな中で学ぶ場合はある種突貫工事的な正解や解法を教えるものになり、子供たちの中でゆっくりと育む力や気付き、発見には至らない傾向があります。よって幼児期の間に展開図、回転図形問題、重ね図形、四方観察、点描写、図形模写、線対称などの学習を行います。
⑤ 体と空間認知(継続)
各年齢のメンタルローテーション記事でも記載した通り体そのものを回す運動(身体回転系)は必要です。7歳では上下逆さま感覚を体験や空間の向きの変化を体で理解する前転と後転、左右反転の感覚が身につく側転や横移動をマスターするなどのマット運動を強化することをお勧めします。また昨今は運動会などで行うことが減ってきた方向感覚を使う運動などの障害物や宝探しゲーム、また親の動きを鏡のように真似する左右反転の理解が深まるミラーゲームなどを取り入れるのも一つの方法です。運動ということをする時間がない場合には少し回転をしてり、方向を言葉にする、 立体を触るなどこれだけでも少しは空間認識に働きかけることができます。これらは隙間時間で行うと良いレベルのものでもあります。
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