提案『発想力を引き出すNo.7小学生編』

今回の記事で子供の発想力に関する記事は終了となります。子供の発想力は小学生以降に様々な知識と結びつけ強化することが必要となり、幼児期の発想力とは明らかに異なるものに移行します。では具体的な働きかけを4つを解説してまいります。

1、「えっ!?」と驚くもの

小学生が「えっ!?」と反応しやすいことの多くが知識を要する内容で、「意外だけど本当」という内容が好まれる傾向があります。特に小学生は理科的な内容を求める傾向があり、「えっ!?」「なんで!?」「どうして!?」「本当!?」と続けて話が広がる内容が特に盛り上がります。クイズ形式や選択問題にするとかなり楽しむことができ、興味や好奇心を育てることや調べ学習を進めることもできます。それではどのような内容があるのか幾つか挙げておきます。


① バナナは植物学では「草」の仲間で、木ではない。

沖縄に住んでいる子供達にはしっかりと理解してほしいと思うのが、バナナは樹木ではなく草であるということです。よく「バナナの木」という表現を耳にしたり目にしますが、バナナは背丈の高い草であるということを覚えてほしいと思います。


②  はちみつはほとんど腐らない。

先日大事に大事にしていた蜂蜜を主人が見て「これ、腐ってない?」と言われた瞬間に「はちみつは腐らないんだよ」というとかなり驚いて、本当かどうか検索していましたが、この情報はかなり正確す。腐りにくい理由として糖分が非常に高いため水分が微生物の細胞から奪われ、細菌やカビが増えにくいことや抗菌成分が含まれているため細菌の増殖を抑える働きがあることなどの知識も日常の驚きとしてインプットしておくとよいでしょう。ちなみに「絶対に腐らない」ではなく、条件がそろうと傷んだり発酵したりすることはあります。


③ フラミンゴは生まれたときは白っぽい。

フラミンゴは食した餌によって体の色が変わることは知られていますが、生まれたばかりのヒナは白っぽいことはあまり知られていません。確かめてみると真っ白なヒナを目で確認すると忘れられない知識になります。

以下の内容については解説しませんが子供の興味を引くことができます。

・タコの心臓は3つある。

・ ナマケモノは1週間以上かけて食べ物を消化することがある。

・ キリンは立ったまま寝ることがあり、舌は青っぽい色をしている。

・ サメは歯が何千本も生え変わる。恐竜が生きていた時代にすでにサメは海を泳いでいた。

・くしゃみは時速100km以上になることがある。

・ 地球は完全な丸ではなく、少しつぶれている。

 ・雷は太陽の表面よりも高温になることがある。

 ・人間の舌には場所ごとの「甘味・苦味マップ」は実はない(昔の説が広まったもの)。

・鉛筆1本で何万文字も書ける。




2、笑えるもの

我々大人の笑えることと子供特に小学生の笑いは大きく異なります。小学生にとっての笑いは、「予想外」「共感」「大げさ」「参加」「安心」の5つを自然に組み合わせられるため、小学校高学年でも低学年でも盛り上がりやすい活動です。特に高学年では、「答えが面白い」だけでなく、「どうしてそう考えたの?」という理由を発表してもらうと、友達の発想に触れて笑いが広がりやすくなります。5つのことを簡潔に説明していきます。


① 予想外(ギャップ・ズレ)

「えっ!? そうなるの!?」という驚きで笑いが巻き起こるのが小学生です。子供の脳は「次はこうなるはず」「こうなるだろう」と予想しているところで、その予想が気持ちよく外れると笑いに繋がります。例えば、怖そうな先生が給食のデザートを見て「やったー!」と子供のようにはしゃぐ様子を目の当たりにすると、その意外性に大笑いが起こります。また私もよく行うのですが、掛け算九九を真面目な顔で間違えると、子供達は驚いた表情をした後でくすくすと笑い始めたりするので、先生が間違えるはずはないと思うのでしょう。このようなギャップやズレは楽しい笑いとなります。


② 共感(あるある)

この共感とは「自分もそうだ」という笑いですが、大笑いが起こるものではなく「わかるわかる、私もそう感じてた」という共感の笑いです。小学校低学年ではそう感じることは少ないものですが、学年が上がるにつれ実感することも多くなり、高学年になるほどこの笑いが増えてきます。例えば、テストが終わった後に答えを思い出し「答えを直す」と慌てても時すでに遅しだったり、大好きな体育の授業になると雨が降る、お母さんや先生には見つかりたくないと思うことは必ず見つかってしまう、大好きな給食メニューに限っておかわりができない状況になる、消しゴムを落とすと一番前まで転がるなど、誰かが言うと「それ、あるある!」という共感が起き笑いになることがあるものです。


③ 大げさ(現実離れ)

子どもは極端な表現が大好きです。我が家には主人が話す「親父の耳くそ」という笑いの鉄板ネタがあります。先日その鉄板ネタを小学1年製に話すと、それ以降は箸にも棒にもかからないような何でもないことすら笑いになってしまい、レッスンが楽しい時間となりました。ちなみにその「親父の耳くそ」話は、主人の父が「耳の聞こえが悪い悪い」と言いながら耳掃除をしていると、親父の小さな耳の穴から、なんと野球ボールのような耳くそが取れたというもので、「そんなことあるかい」と他者から突っ込まれても、「信じられんやろ、でもほんまなんや」とケラケラ笑いながら話すので、ついつい大げさだと思いながらもその話に引き込まれてしまうのです。つまり現実では絶対に起きないくらい大げさにすると笑いが起こるということです。


④ 参加(自分が考える)

実はこの参加型は一番笑いが続き広がります。聞くだけではなく、「自分で考える」と笑いが大きくなることがポイントです。参加すると笑いが続くのは、単に面白い話を聞くのとは脳の働きが違うからです。聞くだけの笑いは話が終わると終わってしまいます。がしかし自分で考えて答える笑いは「自分が笑いを作る側」になるので、教室全体に笑いが広がりやすくなります。

例えば聞くだけのパターンならと仮定します。先生が「ナマケモノは泳ぐのが得意なんだ。」と子供達に伝えます。するとその事実を知らない子供達は「えー!」「本当!?」とここで話は終わりがちです。一方参加する笑いの場合、先生が「もしナマケモノは泳ぎが得意だけど、歩いて学校に来たら、どんなことが起こると思う?」と問うとして、A君は「遅刻して動きがゆっくりだから誰も気付かない。」、Bさんは「みんなが帰ることに登校する」、C君は「明日になっても登校していない」、Dさんは「校庭の木にぶら下がって誰にも気付かれない」など様々な意見が出るでしょう。一人の発言が次の発言を呼び、笑いが何度も起こることが予想できます。なぜ参加すると笑いが続くのかというと、「自分も言いたい」という感情が生まれたり、友達の面白い答えを聞くと、「もっと面白いことを思いついた!」というところに着地します。正解がないからこそなんでも自由に発言することができます。教育の場では「笑わせる」よりも「笑いが生まれる場をつくる」ことが大切だと言われています。


⑤ 安心(誰も傷つかない)

これが一番重要です。人は「笑っても大丈夫」と思えると笑います。逆に誰かが悲しそう辛そう、誰かが怒りそうだと判断すると笑えません。時に友達の失敗を笑ってしまうと、その子は傷つくかもしれません。安心な笑いとは、「みんなで笑える」、「終わったあと嫌な気持ちにならない」「また一緒に笑いたいと思う」ことです。逆に傷つけてしまう笑いとは誰かが「笑われる側」になる笑いです。例えば見た目、人の失敗、勉強などの成績、運動能力、家庭の事情は笑う側は悪意がなくても、笑われた側は傷ついてしまうためとても慎重になるべきことです。そのことを親や周りの大人は子供の発言や様子を見聞きしながら対応すべきです。




3、 自分で参加できるもの

小学校低学年は「見ているだけ」よりも「自分でやる」ことをとても楽しみます。見ているだけでは満足できず、参加することで発想力を磨いていくことになります。具体的には次のようなものです。クイズ・なぞなぞに参加する、体を動かすゲーム、ジャンケン列車、宝探し、じゃんけん大会、ボール運びリレー、フルーツバスケット、謎解き・探検、教室に隠したカード探し、スタンプラリー、ミッションゲームなどがあります。

また不思議な実験もまた盛り上がります。風船をこすって静電気を作る、色水を混ぜる、紙飛行機を飛ばす、バニラアイスを一瞬で作る、ガムテープを発させるなど色々な実験を行い,子供自身が結果を確かめられると盛り上がるので実験は楽しく、次に繋がる発想力を鍛えることになります。

その他にも工作や折り紙、絵画手法など簡単な工作や絵画などもまた経験を積めば積むほど発想の豊かさを獲得し、幅を広げてくれます。ただ聞くだけよりも参加できることが重要です。これから夏休みがやってくるのでこのようなことを子供自身が考えてはそうを退治にしながら作品を作り上げてはいかがでしょうか。




4、競争できるもの

幼児にとっては「勝つこと」そのものがとても大切です。例えば「ゲームだから負けることもある」という考えよりも、勝ったら嬉しい、でも負けたら悲しいという感情が強く出ます。よって負けそうになるとルールを変えてしまうことも珍しくないのが幼児です。その一方、小学校低学年では少しずつ「ルールがあるからゲームが成り立つ」ことを理解し始めますが、まだ負けると悔しい勝ちたいという気持ちは強いものです。例えば鬼ごっこでも「今のタッチじゃない!」と言い合いになることもしばしばです。ですが高学年に入ると大きく変わります。勝ち負けだけではなく、「どう勝ったか」を考えられるようになります。例えば、作戦を立てたり、協力すること、フェアに戦うこと、そして相手を認めることができるようになります。また、幼児には「勝っても負けても楽しい遊び」ですが、小学生には勝負のあとに「なぜ勝てた?」「次はどうする?」と振り返る活動を取り入れると、それぞれの発達段階に合った学びに繋がり易くなります。

小学生に向いている競争といえば、ジャンケン大会、短距離走、ボール運びリレー、障害物リレー、ドッチボール、バスケット、野球試合、宝探し競争、クイズ競争、紙飛行機の飛行距離などの 工作競争、神経衰弱などのトランプゲーム、タイムを競う遊び、チーム対抗ゲームなどがあります。


幼児の発想力は想像力が自由で、現実との境界があいまいであり、「面白そう」「好きだから」という直感で考えることも多く、発想が飛躍しやすい特徴もあり、一つのことに夢中になりやすいものですが、小学生の発想力は現実のルールを理解しながら想像し、理由や因果関係を考えられ、また発想を整理したり説明したりできるようになり、複数の視点から考え始めることができるようになります。つまり認知能力・言語能力・経験の積み重ねによって格段に大きな成長を遂げているのです。



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