おもちゃ『N車付ポストボックス』
子の発達に合わせ一台で何役もの遊びができるドイツ・ニック社の『N車付ポストボックス』
プルトイと形合わせのおもちゃで、目と手の供応動作と形認識を促します。ただしそれだけの使用目的ではこのおもちゃの良さを活かしきれていません。今回はその提案をしていきます。
カエデ材を使用し丸みを帯びた作りになっており、ボックスを引く紐が付いています。
付属品は子が認識しやすい原色で形の丸、三角、四角、長方形の積木が付いています。
使用期間は発達に合わせ工夫次第でいろいろな使用ができます。
1、ハイハイをしている子の更なる促しのために親が紐を引き、それをポストボックスを追い掛けさせ、
また歩き出したら自ら紐を引き物の移動を体感させましょう。おもちゃ箱としてお片づけに使用している方もおられます。
2、お座りができるようになればボックスに手を入れて積木の手探索をさせます。
するとものの出し入れを行うようになるため飽きるまで何度も繰返し遊ばせます。
3、親子で遊んでいるうちに蓋の開閉に気付きます。すると左右にパタンパタンと倒して楽しそうに遊びます。新しい遊びの発見は好奇心を育て、次から次へと遊びの実験を展開する芽を育てることができます。
手先の器用な子や腕力のある子はこの動作と蓋をボックスごと持ち上げようともします。指を挟んだり、時には足に落とすこともあるので気をつける必要があります。
4、積んだ積木を壊して遊ぶことを十分行った子が、自ら積めるようになります。
乳児期には手と口の探索がとても重要です。なぜなら脳刺激に直結している身体だからです。よって日頃からいろいろなものを触るという経験をさせますが積木もその中に含まれます。この積木以外でも積んで遊ぶことをたくさん行い、積木の面白さを育ててあげましょう。
5、1歳過ぎから形合わせを行います。先ずは図形発達の基礎である丸から開始します。
子の集中力や意欲を鑑みて一つの形を集中していれて楽しむか、または幾つかの形を同時に取組むかを検討しましょう。
丸、四角、長方形、三角の順で進めますが三角はかなり難易度が高い図形です。根気強く自力で挑戦する子は見守りを続け成功を待ちますが、ちょっと挑戦して放り出す子には少し補助してあげましょう。
6、2歳を過ぎたらごっこ遊びに使用します。
フェイクドフルーツやベジタブルを使用し果物屋さん、八百屋さんごっこをしてみたり、これらの中から土の中で実を付けるもの、木に成るもの、草丈に成るものを選り分けたり。
また童話『おおきなかぶ』ごっこをして絵本とリンクさせる取組みや乗り物に代えて車輪の付いている乗り物を集めたり、動物にして有袋動物だけをボックスに入れたりと学習に結びつく取組みをレッスンでは行っているため、ご自宅ではシンプルに子供達が好きなごっこ遊びをしてもらいます。
ご自宅で使用する方法とレッスンで行う方法では意図するねらいが違います。ご自宅では子供の想像力を育む遊びが望ましいといえます。
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