提案『自立への促し 2お手伝い』

『お手伝い』そのワードで思い出すことがあります。子供が3歳になりモンテッソーリを導入している幼稚園に足を運びました。すると子供達が小さなほうきを手にし玄関を掃き、また小さなバケツに小さなぞうきんで拭き掃除をしていました。シスターに「お手伝い偉いですね」というと「いいえ、これはお仕事といってれっきとしたモンテッソーリの学びです」とお答えになりました。

当時モンテッソーリを深く知らず見るもの全てが目からうろこの状態で、帰る頃にはあまりにも魅力ある世界に圧倒され心揺り動かされていました。

今回は我が子育ての経験も含めて小さな頃からできるお手伝いについて話をし進めていきます。

お手伝いには2つの道があるように思います。1つめは1歳過ぎの歩き出しが確りした頃にスタートする場合と3歳以降に家事のお手伝いを主として行う場合です。

前者は私も行い子供自身に新しいおむつを取りに行かせ、終わった後はゴミ箱に捨てに行かせる、食事が終わったらお皿やカトラリーなどを一つ一つキッチンへ運ばせ、テーブルを拭かせる、脱いだ服を洗濯かごへ入れるなど自立と後片付けを意識させたお手伝いでありました。

もう少し成長してくると買い物袋を敢えて玄関に置き、『持ってきて作戦』で人のために行動することを仕向けていきます。そこからまた進歩させ今度は『助けて作戦』で手が離せない状況を作り助けてもらう方法に突入です。2歳になれば簡単なタオルたたみや食事のテーブルセッティングなど毎日行う役割を与えます。

1~2歳までの年齢は難しい動作や道具の扱いはないので躾の延長線上で行うことがベストだと考えます。

子供達が自発的に大人のしていることに興味を持ち、したがるようになると本格的にお手伝いをさせていきましょう。したがるようになる年齢は平均2歳~2歳半でしょうか。それまでの環境に左右されますので3歳以降の場合もありますし、何でも親御さんがしてしまうと自発的な意思表示はありません。また同時に子ども自身の選択的意志も育ちませんのご注意ください。年齢に関係なく子供自身がやりたいと主張した時が絶好のチャンスですが、本格的にお手伝いがスタートできるのは3歳以降です。

では本格的なお手伝いに際し親が注意しなければならないことは以下の通りです。

大人が日常的にこなしている作業は幾つかの複合的な動作で成り立っています。全て子供ができるわけではありません。また危険な道具を使用したがることもあります。よって子供に手伝いをさせる場合には、その作業を分解して子供のできることをさせる必要があり、時に子供の手や体にあった道具を使用する必要に迫られます。

以前お花を活けている動画を見せていただいたことがありますが、お子さんが切り鋏を使用するもできず、お母様がすかさずその鋏を取上げ、子供の目の前で茎を切り活けてしまうことがありました。これでは折角の子供のやる気を削いでしまいます。このようなことがないように先ず鋏が使用できるかを検討します。どうしてもさせたいのなら鋏のトレーニングをし子供の手に合ったサイズを用意します。鋏が早いと判断した場合は、花の配置や長さを子供と話をしながら決め、切ることだけはママがすることをはじめにアナウンスし、子供がすることを明確にし役割をはっきりさせます。すると自分の役割が分かり達成感を味わうことができるのです。良い体験にさせるか否かは親の準備次第ともいえるのがお手伝いです。


1、作業自体子供がこなせるかどうかを親がイメージします。

2、作業を細分化するなどの配慮します。

3、子供には具体的なアナウンスをし、その手順を具体的に視覚で見せます。

4、説明は要点を抑え簡潔に行います。

5、段階を踏んでできることを一つ一つ増やしていき達成感を味わえるようにします。


お子さんに合ったお手伝いができるかどうかお悩みの方はレッスン時に御相談ください。


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