絵本『グレゴール・メンデル』

生徒さんが作文の取組みをしながらこう呟きました。「ママに似たかったんだけど・・・どうしてパパに似ちゃったんだろう・・・」どうも思うところがあるようです。その一言で遺伝子に関係する絵本を今回取上げようと決めました。このような子供の疑問を絵本に結び付けられるようにするためには、常に絵本を与える側も絵本の多読が求められます。親が絵本を楽しむことも子供をその世界にグッと引き込む技術です。

グレゴール・ヨハン・メンデルその名前を見聞きして幼児にその絵本が理解してくれるかしら?と疑問に思うかもしれません。幼児期でこのような絵本に出会うためにはやはりそれまでの絵本や思考の培い方が深く関係してきます。理科系に関心を持たせる道筋を立てることが日常に存在させることが必要です。

この絵本『グレゴールメンデル』は彼の自伝と研究の両方を描いた作品です。難しい言葉が好きな子、探究心に溢れる子、植物好きな子などに向いている作品です。

グレゴリー・メンデルはとても興味深い人物でいつか毎週金曜日に掲載の『シオの勝手に幼少期イメージシリーズ』に取上げようと考えていた人物ですが、先に絵本をご紹介することになってしまいました。

冒頭「グレゴール・メンデルの幼少期は知りたいという気持ちがとても強い子供でした」という書き出し出で始ります。チェコ生まれの貧しい小作農の出で、常に生活苦を抱えながら学業に対する思いは溢れ、何年にも渡り研究し時代を先取りし死後に評価されたメンデルの法則が描かれています。

メンデルはダーウィンのように学ぶために司祭になった経緯があります。生活の糧を心配せずに植物学に打ち込み、熱意ある学びの姿勢に修道院長がウィーン大学へ留学の道を作ります。絵本に描かれていませんが彼は大学で植物学以外にも多くの科学コースを習得し、メンデルの法則に不可欠だった物理学もこのときに修め、また養蜂家としての一面と気象学者としても多くの成果を修めています。今は多くの研究で専門的分野に分かれていますが、あるひとつのことを探求するに於いても多くの知識を身に付けておくことが必要なのかもしれません。

一時期メンデルの法則がゆとり教育期間に学習要項から外れ、2009年頃にメンデルの法則が中学3年生理科で復活されていますが、その空白の期間に教育を受けた方は親御さんがメンデルの法則を学んでいない可能性があります。是非ともお子さんと共に学び直しをしてみてください。

幼児期のお子さんには難しい言葉(優性遺伝・劣性遺伝・普遍的法則・・・)を分かり易く説明し、『なぜだろう』『どうしてだろう』『調べてみよう』『やってみよう』』を育む方向で読み進めてみてください。えんどう豆を育ててメンデルになりきってみるのも良いかもしれません。

少しだけ理科的時間を手元に引き寄せてみてはいかがですか。

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