絵本『おちゃのじかんにきたとら』

イギリスでは人気のある作品、日本でも読んだことがあるという方もいらっしゃることでしょう。

ある日ソフィーという女の子がお母さんとお茶をしようとしている時に突然訪れた毛むくじゃらのトラ。まるでイギリス紳士を思わせるような礼儀正しいトラの訪問に驚くでもなくすんなりと受入れる母娘。

ところがお茶に出したものを次々とたいらげてしまいます。作りかけのお夕飯に、冷蔵庫やパントリーの中のもの、水道の水全てをたべて飲み尽してしまいました。夕食もなく、お風呂にも入れず途方にくれているところへお父さんが帰宅し・・・

5年ほど前でしょうか。あるお母様からこの絵本の意味していることはなんでしょうか?との質問がありました。国語の学習では無いので幼児期はいろいろな感じ方や見方の多様性があっていいと思います。主題を子供に教えるというような絵本の読み聞かせよりも何度も読み返すことで感じ方や見方の角度が異なる切り口を増やしていくことの方が価値があるように思います。

ほのぼのとしたお茶会と感じる子もいれば、傍若無人のトラがやって来たと思う子、根こそぎ食べ物を食べて何で分けることをしないんだろうと悲しいと感じる子もいるかもしれません。

またお母様の中には自分の力ではどうにもできないことを前向きに捉えて行動を起こす子供に育って欲しいと伝えたいとの意見やもっと深読みするならば作者がナチスの残虐行為から逃れたこともあり、トラをナチスと見立てた考える意見があるかもしれません。しかし子供には自分の力で感じ取る経験を積み上げてほしいものです。

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