絵本『つきを あらいに』

暦の上では9月は秋、そして今年の中秋の名月は9月21日のようです。沖縄ではまだまだ夏日が続き11月頃に秋を感じますが、絵本の上だけでも秋を取り入れ読んでみましょう。

今回取上げるのは『ごんぎつね』の絵と同じ黒井健氏の作品です。

きつねのコンタは月のあまりの美しさに跳ねて喜んでいますが、おじいさんが「本当のお月さまはもっと美しい」と教えます。

大気汚染で汚れたお月さまを一年に一度洗うという話を聞き、その日が訪れるのを心待ちにします。

その満月の日が訪れおじいさんとコンタは竹ざおを手に月を洗う列に加わります。黄金に輝くススキの原で箒を作り、山の上の池に向かいます。

やがてお月さまがゆっくりと顔を覗かせ夜空に昇っていきます。その昇りかけのお月さまに目掛けて投網し一年に一度のお月さまを洗いを力を合わせて行います。

環境問題を少し含ませた内容で始りますがみんなで力を合わせて一掃しなければならない様子を見ていると、コロナ禍での足並みの揃わない人間社会を懐疑に思います。

以前この絵本を読んだときに生徒さんが「どうしてお月さまは光っているの?」と言われたことがあります。月は太陽のように光ることはできず、太陽の輝きの反射を受けて輝く話をした所月に興味が出てきたようで、太陽が爆発するノヴァ化について話をするようになっていました。

また夜空に浮かぶ虹のムーンボーが画かれていますが、その夜の虹を見たいがためにハワイ旅行にも出かけられました。物語をその子供がどう感じ落とし込んでいくのかそれぞれだと思います。その子の琴線に触れることができるような読み聞かせと経験がリンクできることを願います。

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