絵本『としょかんライオン』
実際にありえないお話といえばそうですが、絵本の醍醐味はこのようなありえないことがストーリーとして成立してしまうこと。柔らかな色彩がと描写がほのぼのとした物語へと誘ってくれます。少々長めのお話ですが内容をお気に召した子は繰り返し読むことができるでしょう。
ある日突然お行儀が良く賢いライオンが図書館にやって来てきます。
ライオンが図書館に来てはいけないという決まりはなく、ライオンは絵本の読み聞かせに夢中になります。しかし読み聞かせが終わると催促するようにライオンは大きな声でうなり、館長のメリウェザーさんに「静かにできないのならでていきなさい。それが図書館の決まりだ」と言われてしまいます。
反省したらイオンは読み聞かせが始るまでお行儀よくお手伝いをしながら図書館で過ごします。
ある日メリウェザーさんが転倒して怪我をしてしまいます。慌てたライオンは図書館ではしてはいけない大きな声を出してしまいます。
決まりは守るものでもその決まりと時と場合によっては臨機応変に対応しなければならないことを学ぶ絵本です。子供は純粋でやってはいけないことを理解した場合、第三者がそのルールを守らない場合には批判や告げ口をしたり、揚げ足をとるなどの行動を起こしてしましまい、ルールを守ることだけに執着してしまいます。本当の意味でルールとは何かといことを教えてくれる貴重な絵本であることは間違いありません。
また親はルールを守ることと、ルールを破らなければならない場合がどういうときなのか明確にする必要があることも教えなくてはならないでしょう。
心温まる絵本を親子でルールを破ってしまったライオンがどうなるのか読み進め楽しんでみてください。
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