スナップ『等分してみよう』

子供にとって『等分』という意識はいつ頃から芽生えるかお分かりでしょうか。

小さな子供がいるご家庭でよく耳にする言葉の『はんぶんこ』が、子供にとり初めて出会う等分なのです。子供がこの『はんぶんこ』という言葉を理解するためには、多くの『はんぶんこ』の体験を積ませることが必要なのです。

今回は等分を学んでいる生徒さんの内容を取上げます。

等分には2つの種類があり、数を数えて分けられる等分と、数えることができない量を表す等分です。みかんやキャンディーなどの数の数えられるものは子供でも容易に分けることができますが、量を表すものを等分するにはコツを掴む必要があります。

このコツを掴むには実際の生活の中で体験させる必要があり、同じグラスに水面の高さを意識させ同量のジュースやお茶を注ぐことの経験をさせることやケーキやピザなどを仲良く分けることができるようにカットする等分の練習が必要になります。

量を視覚認知し等分することを行うにあたっては、先ずシンプルな図形から行います。

丸形、三角形、正方形、長方形のシンプルな形を2・3・4・分割を何度も繰り返し実践し、紙に描かれた形に記入形式で等分させたり、はさみで切り抜いたり、写真の生徒さんのように紙粘土を使用し分割させていきます。

この取組時に最も重要なのは、具体的に形と分割方法を意識させて分けることができるようにすること。何となく等分するようでは理解することや習得することに繋がりません。体験させその経験値が何となく「こうだったかな?」という考えに繋げるのは4歳までで、5歳以降は確りと実践前に予測し、行動を起こした後に「やはりこうだったんだ」という手応えを確認し、それを更に暗記に繋げることが重要です。この過程を繰り返すことで確りとした習得と自信を獲得することができるのです。

2歳から液体を注ぐ、ものを分けるなどの経験をさせ目と手の供応動作と手先の器用さを獲得させ、3~4歳は体験をさせ勘を磨き、思考の回転を良くすることに意識を向け、5歳以降は学習に焦点を当てる方向で導いていきましょう。学習に焦点を当てるということは理解に個人差があるため図形の特徴や角度の学び、分数の学び、掛け算や割り算などの実際に手を動かして遊びの中で学習の種蒔きにすることが可能です。しかし手操作なくして一足飛びに小学生のペーパー学習に結びつけるのは良い方法ではありません。幼児期の時間的に余裕があることを活用し是非楽しく笑いながら遊びの中で取組んでほしいものです。

ジャンボお稲荷さんを家族4人で等分しても良し、おでんの大根を3等分したり、心太や羊羹を5等分したりと日常生活にあるものを活用し仲良く分ける経験を楽しんでこそ、幼児の学びの本質を捉えることができるのだと確信しています。

子供が「ぼくね・・・、わたしね・・・」と自発的に話すことが多くなれば、それは子供の学びの本質にそったことができているんだと手応えを感じていいと思います。

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