スナップ『2歳時の連動行動と3ポイント』

絵本を読むのが大好きな生徒さんは名詞の認知も進み、その数も増えつつあるように感じます。日々ご一緒のお母様は気付かないと思いますが、毎週新しい言語構築文を話しているご様子から言語習得と社会性をさらに引き出す遊びが必要な段階に入っています。明瞭的に日々の言語変化に富む発達年齢は2歳児です。その言語・社会性・情緒的な能力を育て引き出す遊びは『お人形遊び』で女児が言語の習得に長けているのはその遊びが関係しています。告知になりましたが明後日10日(月)子育てサジェスチョン『お人形遊びの薦め』記事をお読みいただければと思います。

さて今回は子供が動詞を獲得するために必要な3つのポイントと連動行動を取上げます。

写真は絵合わせカードを用いて前後左右の認知を進め絵を完成させる取組みです。1歳半を過ぎた頃からこのような絵カードをお与えになられる方が多いのではないでしょうか。

子供は絵カードをぴったりと合わせる、くっつけるという指先と手と目の微細運動の動作を獲得していきます。このような絵カードを楽しんだ子供にパズルを渡すと、多くの子供が以下の写真のようにピースをスライドさせながら合わせようとしますが、パズルはピースを持ち上げてはめ込まなくてはならず絵合わせとは異なるため上手く行かず苦戦します。

生徒さんは親子のコミュニケーションが確りと取れているため、お母様の声に耳を傾け一瞬手元を止め実行に移すことができています。実は自我の芽生えが出ている発達段階の2歳児にとって他者の話しに傾聴し自らの行動を停止することは容易ではありません。この行動が難しいのがありなままの姿です。しかしその発達を放置するとやや難しい子育てを強いられることが多く、是非傾聴を獲得させて欲しいと考えます。その傾聴を獲得するためには『目を見て会話をする』『待たせる』『親の模範行動をじっくりと見る』という経験を積み重ねることが必須になります。その3つが確りとできるか否かの判断をすることができるのが絵カードから次のランクのパズルなのです。言い方を変えれば絵合わせは上手なのにパズルが上手く行かない場合は、その3つのことの何かができていない可能性があるのです。この3つは3本の柱となり全てのことに相通ずるものなので足固めは確りすべきだと考えますが、過干渉にならず子供の自主性を考えて行動することがお母様の学びです。お困りごとはレッスンや連絡手段を活用してご質問ください。

それでは効果的な指示方法を見ていきましょう。

『左手で片方のピースを押さえ、右手ではめ込むピースを持って、上からはめ込む』とう指示をだします。しかしこの指示を聞いて初見行動できる2歳児は多くありません。それが2歳時の自分でやりたいとする発達で、取組みできないと愚図ったり泣いたりする姿も2歳時のありのままなのです。だからこそ先の3つの柱が必要になります。ここから先は子供一人一人の特性や個性を鑑みた個人指導が必要になります。

出来上がったパズルを成功体験として視覚で押さえるための戦利品的意味合いがあります。完成したものはテーブルいっぱいに並べて、できたという思いを満たしてあげましょう。

上記の写真は生徒さんが頭を下げてパズルをはめ込んでいる瞬間です。指示通りに頑張っておられますが、まだ上手にはめ込むことができないためお母様に少しだけサポートしてもらっています。ほんの少しのサポートでコツを掴むことができるのも能力の一つです。

このような手先の動きが必要でありながら他の身体も同時に動かす行動は、動詞を獲得する2歳時に良く見受けられる行動です。動詞を多く習得させようとするならば、できるだけ動詞の意味が示す動作をセットで獲得させるようにすればいいのです。

跳ねるという動詞を教えたいのであれば、うさぎになりきってピョンピョンと跳ねさせて「これが跳ねるだよ」と教え、運ぶはトレイに物を載せて運ばせ、揃えるは靴を左右くっつけて揃え、飛行機のおもちゃを手に出発到着・離陸着陸を身体全身で表現させます。また歩くや走るの行動をたくさんのバージョンで理解させることもできます。例えば飛び歩く・忍び足で歩く・そろりそろりと抜き足で歩く・静々と歩く・しゃなりしゃなり歩く・浮き足・差し足・犬走り・駆け回る・駆け抜ける・駆けつける・小走りと変化させ動詞と身体動作を連動させることにより幅広い言語を獲得させることに繋げることができます。

2歳児は名詞の更なる深堀と数多くの動詞の獲得に向けて、全身運動で今年1年を取り組んでいかれることをお薦めします。

Baby教室シオ

ほんものの学び。今必要な学び。乳児期から就学期までを総合プロデュースする沖縄初の乳児のためのベビー教室です。