提案『お正月のマナーを身に付けよう』

一年のスタートは何もかもがまっさらで一点の曇りもない美しさや清々しさを感じ、心身ともに気力に満ち溢れ情熱が湧き上がってくる様な気がします。

日本人にとって元旦は「あけましておめでとうございます」の美しい挨拶言葉から始ります。その言葉を皮切りに昔の人々から継承されたお正月行事や行動を行います。このお正月行事は長い年月を経ても尚日本人の中に根付き、日本特有の伝承の尊さや豊かさ奥ゆかしさ詰まっていると考えています。

一年の行事の中で最も私が本腰を入れて子供達に伝えたいのが『お正月』です。子供達にとりお正月はとても重要な成長を促す行事育ですから是非ともお読みになり一つでもいいので実践していただければと思います。

新しい年を迎え会う人々と新年の挨拶を交わし、年の初めの祝い酒としてお屠蘇を頂きます。お屠蘇で一年の邪気を払い、長寿をもたらすとされ現在もその風習は受け継がれ、年の若い順から年長へと盃を回します。沖縄にはお屠蘇を頂くという風習はありませんが、昨今はその風習を取り入れるご家庭が増えつつあるように思います。

あるお母様がご実家でのお正月ではお屠蘇を頂く風習がなく、嫁いで初めて経験しマナーが分からず動揺されたそうです。子供なら許されることでも大人になってからの体験は時に動揺で済まず恥をかくこともあります。沖縄にはない風習だからしないという選択肢もあるでしょうが、日本の伝統的文化として取り入れることも場合によっては必要だと感じています。

残念ながらお屠蘇を頂くことをコロナ禍のため昨年より中止をしておりますが、ご自宅で真似事から始められてはいかがでしょうか。ちなみに教室ではお屠蘇を100%ジュースにし、頂く前に今年の抱負を語ってもらい決意新にしてから頂いてもらっていました。

さてお屠蘇の次はお雑煮やおせちを食べるご家庭も多いと思いますが、箸の上げ下ろしのマナーを身に付けることも子供達にとっては必要なことだと思います。

多くの子供達が箸置きから右手で箸を取り、左手に箸を受け、右手に持ちかえることができていません。また昔から『箸先五分、長くて一寸』という言葉の通り箸先3cmまでを使い汚さずに食べるということも意識できていないように思います。

また箸の使用で行ってはいけない使い方があります。ねぶり箸や刺し箸、迷い箸、移り箸、寄せ箸など子供時代にマナーとして教えておかなければならないと考えます。箸の使い方はそのご家庭での躾が分かります。だからこそマナー違反の箸の使い方を教えておくことが必要があるのです。お正月といういつもと違う特別な空気感のある中だからこそ、教える絶好のタイミングであるといえます。教える側の親御さんも、教えられる子供達も高揚感のある中で楽しく学ぶことができるお正月に実践してみてはいかがでしょうか。

お屠蘇やお雑煮、おせちを頂いた後は神社に初詣に行く方も多いでしょう。日頃から神社に詣でる機会がある子は殆どいないと思いますが、お正月だからこそ神社詣のマナーを身に付けてもいいかと思います。神社に行くと小さな子供達がご両親の真似をしている様子が見受けられます。門の端を歩く様子や手水の手順、拝礼の手順など学んで身につけるには時間もかかります。だからこそ毎年の積重ねが必要です。自然とその作法が流れるように実践できるよう見守るつもりで長期計画もありです。

お正月のみならず多くの行事で文化の伝承や歴史、季節、風情を感じ、知識や知恵を養い、毎年これらを更新していほしいと思います。

日本独自の行事に関係する事柄全てを楽しむことで自らの命の源を認識し命の根源となり、親子兄弟家族との絆を深めて心の安定をはかり、更に人生を豊かにすることを知り、生きる知恵を学んでいます。今回はお正月という行事を通して礼儀作法に関することを提案しています。次回はお正月の遊びを通して子供達の能力を伸ばすことを提案していきます。

年間を通しての行事育に関しては2021年11月8日『行事の薦め』を参照してください。

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