提案『お人形遊びの薦め』

月曜の子育てサジェスチョン記事ネタは、その時々で自分の直感や零れ聞こえてくる会話をヒントに書いています。今回は実家の写真整理で見えてきた私自身のお人形遊びにインスピレーションを受け論じてみる事にしました。

私が最初に手にした人形は金髪のアメリカ製のセルロイドの美しいお人形でした。次にバービー人形となったかと思えば、数年後には突如市松人形を抱いており、思い起こせばこの市松人形常に押入れのおもちゃ箱に押し込んで遊んだ記憶がありません。おそらく旋風を巻き起こしていたりかちゃん人形にはまっていたからでしょうか。今の時代はお人形選びも選択肢が多く迷うほどですが、遊びの本質は変わらず脈々と続いてるお人形遊びであることは間違いありません。

しかし明らかに違うことがあります。それは昔から女の子の遊びといえばおままごとやお人形遊びが定番でしたが、子供の発達と遊びの研究が進むと人格形成に多くの効果があり、男女問わず男の子もおままごとやお人形遊びをするべきだとの論調が強くなっています。私も長年子供達と関わる中でその意見にはおおいに賛同します。今回はお人形遊びがもたらす様々なメリットを提示しながら子供達の発達を考えてみます。

若いお母様方もお人形遊びを楽しんだ幼い日々を今日は思い出しながら記事を読んでください。

昨今お人形遊びが注目を集めるようになりました。その理由はお人形遊びがもたらす子供の発達に高い効果をもたらすことが分かったからです。その効果とは情緒的育みと心の安定、言語促進や言語能力の発達、社会性を高め子供の健やかなる成長を促すことが実証されたからです。これは私の感覚でしかないのですがお母様、子ども、人形という三位一体でお人形遊びを楽しんだ子供は、言語表現が豊かになるばかりではなく、長い文章を駆使した会話に富み、幾つかの指示を出しても聞き漏らすことが大変少ないと強く感じています。

ではこのお人形遊びがどのようなメリットをもたらすのか、その効果について記します。


1、自分と他者との違いを理解する(自己認識と他者認識能力)

2歳以下は自分自身が認識していることは他者もそのように認識していると考えています。自分の好んでいるものと他者が好んでいるものは同一である、自分が感じていることは他者もそう思っていると捉えている発達段階です。よってお人形遊びを通して自分と他者の間には違いがあるんだということを理解させる必要があります。



2、他者の気持ちを理解する(社会的情緒の構築)

自我の芽生えが出てくる2歳児は自分と他者に意見や考え方、嗜好の相違があると学んでいても自分自身の思いを優先する年齢です。よってお人形を手にし相手の気持ちに気付くような働き掛けや人形を通して自分や相手の気持ちを代弁させることも必要になり、他者を理解できるように導いていく必要もあるのです。

相手の思いに寄り添えるようにするためには、子供自身がママの目線になってお人形のお世話したり、話し掛けたりさせることで他者を思いやる気持ちが芽生えてきます。この行動で心の発達を獲得できた子供は、相手が悲しんでいる苦しんでいるときに慰め行動と呼ばれる相手を労り寄り添う行動がが生まれてきます。幼稚園で泣いているこの横に心配そうに立っていたり、声を掛けている子供は既にこの社会的情緒の構築が成されていると判断できるのです。またそのような行動を取るのは女児が多いのにもこのお人形遊びが大きく関係していると容易に推測ができるのです。これからの時代はこの良き発達を女児ばかりではなく男児にも機会を与えるべきだと考えています。

3、発語の促しと言語能力の発達する

お人形を使うことで自発的な言葉が多く出るようになっていきます。その言葉は日常の中で子供自身が親から掛けられた言葉を人形に掛けることからスタートします。よって人形遊びを通して子供自身が置かれている環境をありのまま表現します。優しい言葉掛けで育てているならばそのような言葉が出てその逆もあります。

子供の言語能力を高めるためには、親が子供と一緒に気持ちを表す言葉や会話を積極的に取り入れてのお人形遊びが鍵を握ります。2歳児はまだまだ一人遊びをする時期ですが言語が伸び行くそのタイミングで親子でお人形遊びをすることが最も重要だと考えています。この大人のかかわりで心の成長の促しもでき、新たな言葉を理解し伝える力がつき長い文章の表現も長けていきます。

一昔前まではお人形遊びは女の子がするものと考えられてきましたが、昨今ではその概念が大きく転換され男女問わず推奨される遊びとなりました。また社会性の育みが難しい場合の療育にも取り入れられています。私の考えでは2歳を迎える少し前から男女問わず人形やぬいぐるみを使用しこのような遊びを積極的に取入れるべきだと考えています。お人形遊びやおままごと、家族ごっこをしてきた男の子に乱暴な立ち居振る舞いをする子が少ないのは、このような社会性を獲得しているからなのです。

これからの時代やはり相手の気持ちを察したり汲み取る、相手を労わり行動を起こすなどの心の育みはとても重要です。と同時に場の空気を読み取ることも求められることから、男女問わずお人形遊びを取り入れるべきだと考えています。また教室の指針の一つである挨拶の取組みや躾の取組みもお人形遊びを通して行うことでスムーズな日常での実践効果も上がります。

2歳児は男女問わずお人形やぬいぐるみを使用し親子で遊ぶことをとことん行い、3つの能力を高めて欲しいと考えます。

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