スナップ『手動作の発達と一人遊び第2弾』

今回は片手で遊んでいた手動作から両手でおもちゃを扱えるようになった手動作の変化を見てもらいます。1、2枚目までは遊びの軸となる手の動きは片手のみです。3枚目以降は両手遊びに変化していますのでその点に注目し記事を読んで内容を理解していただければと思います。

お母様の存在を確認せず一人黙々と集中し遊ぶようになり、一人遊びの発達が順調に進んでいきます。このような時には声をかけず遊びに集中できるように環境を設定しましょう。


この頃に利き手が決定している子もいればそうでない子もいますが、徐々に円滑に動く手を利き手と認識し頻繁に動かすようになります。利き手のみの動きから、やがて利き手ではないもう片方の手でおもちゃなどに触れたり添えたり掴んだりとする動きが見て取れるようになります。このタイミングで遊びの不安定さを感じると利き手ではない手でものを固定し遊ぶようになります。下の写真でも左手でペグ挿し本体を掴んで、右手でリングを動かしていることが確認できます。

一方片手だけで遊ぶことに成功している場合は利き手だけを動かした遊びを展開し、もう片方の手を物に添えない状況を作ります。それでは後々いろいろな場面で子供に注意を促すことになり親子で疲れてしまう状況を生み出すので注意が必要です。例えば箸を持ってご飯を食べていてもお茶碗を持たず食事をしたり、プリント学習をするときに紙を押さえず字を書いたりします。片手を使わないということが数年続くとピアノやヴァイオリンなどの両手の器用さが必要とされる楽器演奏には少なからず影響が出てしまします。

よってこの頃の乳児期には利き手ではないもう片方の手で物に触れることから始め、添えて掴んでのサブの動きを促します。そしてその経験が十分積み上がると両方の手が同時に別々の微細な動きを行う次のステージに入ります。以下の写真は分かりにくいのですが、右手でリングを入れるために左手で持つ本体を動かしながら遊んでいます。


乳児の手や指の微細運動は後々の生活にも大きな影響を与えます。「左手でお茶碗を持ちなさい。紙を左手で押さえなさい。左手をテーブルや机の下に下さず上に出しなさい。」などの小言を言わずにすむようにするのもお母様の注視と配慮によるものです。もし今お子さんにそのような小言を発しているならば、それはお母様の見過ごしによるものです。そうならないように乳児を持つお母様は確りと子供を見守りましょう。また小言を言っている場合は別途対応しますので声を掛けて下さい。

『手動作の発達と一人遊び』の第一弾の記事は2022年3月12日です。こちらも併せてお読みください。

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