提案『七夕を楽しむ』

年に一度訪れる七夕は、夜空を横切る無数の星が帯を成すような雲状の天の川を眺め、織姫と彦星の出会いを確かめるようにこと座のべがとわし座のアルタイルを探すことや星空に向かい願いごとを考えながら祈りを捧げる情緒的で知的な行事だと考えています。

今回はご家庭で行うことができる幾つかの取組みについて取り上げます。


1、短冊を作る

短冊といえば定番の長細い短尺をイメージしますが、色々な形や飾りを付けたオリジナリティ溢れる短冊があってもいいかもしれません。

毎年短冊に何か変化を持たせたいと思いつつ忙しさに紛れて一からの手作り難しいとお思いの親御さんもおられるでしょう。では簡単に子供と制作ができる方法を取り上げます。

100円ショップで購入した七夕ガーランドを外し、型どった色画用紙に貼り付けて出来上がりです。これなら見た目も華やかで手軽にご自宅での七夕飾りを愉しむことができるでしょう。


2、七夕飾りを作る

教室では折り紙の取組みを事ある毎に取入れていますが、七夕飾りはその折り紙遊びをさらに豊かにする事ができます。折り紙に線対象ではさみを入れたり、自由気ままにはさみを入れることにより形を変化させる楽しさを経験することが出来ます。また折り紙絵本や七夕絵本を活用し解説を読みながら作ることも楽しさを倍増させてくれます。ちなみに七夕飾りの絵本については8月まで貸出しと予約で埋まっているため、時期をずらしての貸し出しとなります。

今回の飾りは見た目も華やかで子供と一部制作が可能でお母様の満足感も得られやすいものを掲載しています。ご自宅の壁面に七夕を楽しんでいただける機会がございましたら挑戦してみてください。

2022年2月7日『折り紙の薦め』も併せてお読みいただけると折り紙が子供の能力開発にどのような効果を与えるかを認識することができるでしょう。

3、料理を作る

七夕の料理といえばそうめん料理が手軽で子供と共に飾り付けをするのも楽しいものです。7月7日は正式な『そうめんの日』だそうですから、お気に入りのそうめんでいろいろなアレンジを楽しんでみてはいかがでしょうか。

シンプルな和風のつゆにでさっぱりと暑さがます七夕のお昼にいただいてもいいでしょう。

またイタリアン好きのお母様のアイディアをお伺いして、モッツアレラとトマト、オリーブオイルでいただく絶品そうめん料理を作ってみました。オクラもトッピングし錦糸卵の代わりにだし巻き卵も載せてみました。


4、デザートを作る

昨年はお母様の天の川をイメージした素敵な羊羹記事2021年7月31日を紹介いたしましたが、今回は子供と共に毎年我が家で作っていたゼリーを久しぶりに作ってみました。子供の好きな柑橘系のジュースをひやしかためるだけでゼリーが完成し、あとは果物をカットし七夕らしく星形キーウイを載せました。それぞれのご家庭で行事の定番デザートを設けておくと子供達の思い出作りにもなります。


5、星座を学ぶ

織姫を表す1等星ベガ、彦星を表すわし座の1等星アルタイルが天の川を挟んで光り輝いています。七夕の伝説を実際の星座と照らし合わせて学びきっかけにもなればより幅の広い思考の機会が生まれます。七夕の日にご家族で夜空の星を眺めてみてはいかがでしょうか。


6、七夕絵本を読む

年齢に応じて七夕に関係する絵本をしっかりと読んでほしいと考えています。2、3歳児は簡潔に描かれた作品を、4、5歳児は七夕を意識した体験型の絵本を、6歳以上は七夕の由来を描いた作品を楽しんでほしいと思います。


7、七夕の歌を歌う

行事に関する童謡をピアノ演奏したCDを使用し『たなばたさま』をご家庭で存分に歌って頂きたいと思います。歌詞にはこの歌で使用される『五色の短冊』『軒端のきば』『金銀砂子』など普段使用しない美しい言葉が存在しています。

先人の美しい言葉に惚れ惚れしてしまう童謡は大人の創造力も豊かにしてくれます。歌詞にある『金銀砂子』は、金箔や銀箔を砂のように細かくし、天の川一面に散りばめたかのような星の様子が4文字に凝縮されています。この歌を改めて鑑賞すると日本語の美しさを大切にしたいと思います。

子供達に多くの童謡や唱歌を歌い繋いでほしいと提案している大きな理由の一つが、この情感で心を満たす育ちと美しい日本語の獲得にあります。是非とも歌詞の意味を紐解いてしみじみと歌う七夕の日でありますように。心から皆さんの幸せを願います。

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