絵本『げんきにおよげ こいのぼり』
今回取上げるのはこどもの日に鯉のぼりを掲げるようになった理由を描いている作品です。
行事を知るということはその行事がどのように起こり、どのような意味が含まれているのかを再認識し現代の生活に取り入れるものです。日本独特の自然に目を向け、目に見えないものに祈願し感謝し、先祖にも思いを馳せる長い年月をかけて行う伝統行事がどのようなものかを絵本で確認することをお勧めします。
あきらのお兄ちゃんが歌う「やねより ひくい こいのぼり~ ちいさい まごいは おとうさん・・・」向かいのマンションのベランダに掲げられている鯉のぼりの様子を替え歌にしたもの。あきらはお兄ちゃんの替え歌が間違いだと言いますが、お兄ちゃんは受け入れてくれません。
翌日園の先生にお兄ちゃんの歌が本当なのか訊ねます。「あらまあ、こまった おにいいちゃんだこと・・・」そこからなぜ鯉のぼりを掲げることになったのかその理由を園の子供達に話して聞かせるのです。
武士の家に飾る旗のぼりを飾りたいとごねる町人の子供に親はそれはお侍の家だけがすることだと教えます。それが鯉のぼりにを掲げる理由になった話が丁寧に子供達に分かりやすく書かれています。
行事育に最も大切なのは絵本を読んで終わりということではなく、実際に体験させることにあります。この絵本の内容も園の先生が話をした後、子供達全員で鯉のぼりを作り川流しに出かけます。昔と今とでは少々形の異なる行事育であっても、行事に近付けることを子供に経験させることが重要だと言うことを私達親にも教えてくれる絵本です。
最後に絵本は読んで絵本を閉じて終わりではありません。表表紙と裏表紙を見開きにしてとの死婿ともできます。今年は皆さんどのようなこどもの日をお送りになるでしょうか。コロナ禍ではありますができる範囲で子供達とその幸せを願い楽しんでください。
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