提案『3歳以下のメンタルの育み方』

私が物心付く頃に家の向かいの道路脇に大きな1本の柳の大木がありました。その柳の枝を数本まとめてターザンごっこをするのが楽しみで、子供心に細い枝がなぜ折れないのか不思議だったことを今でも光景と共に記憶しています。子供のメンタルについて質問を受ける度にその柳の木を思い出していたのですが、今回はそのことを引用しながら3歳以下の子供のメンタルの強さとその育み方について論じてみたいと考えます。

子供を強く育てたいとご希望の親御さんは鋼のような強靭な精神をを持つ子供の姿を想像する方が多いのではないでしょうか。しかしメンタルの強さには2通りあります。鋼のように強いメンタルと一見弱そうなメンタルであってもしなやかで柔軟な柳の枝のようなメンタルです。

子供の世界であっても大人の世界であっても失敗したり傷ついたり落ち込んだりするようなできごとは多々存在します。小さなことを気にすることなく成長することができても大きな失敗に直面すると鋼だと折れてしまいますが、柳の枝のようにしなやかで柔軟な強さであればどのような逆境に置かれても失敗を受け入れて、気持ちを逸早く立て直し失敗をバネに前進することができます。

私は子供の成長には鋼のような強さよりも柳の枝のようにしなやかで柔軟で臨機応変に対応できる力を持ち、心折れずに次のステージに到達できるようにする前向きの姿勢が必要だと考えます。

特に1、2歳の子供は失敗をして愚図る、怒る、諦める、泣き出すなどの様子が見受けられます。このような場合は失敗しても問題がないことやまだやり直しが可能であることを教える必要があります。将来子供が逆境に耐える強さとその困難などを乗越える心の柔軟さを獲得することは既に乳児期からスタートしています。

他者からの非難や批判に屈することなく、物事を明るく捉えポジティブにチャレンジできる環境を作ってあげることが3歳時以下にはとても重要で、親は子供が失敗したときにこそ励ましアドヴァイスを行い、常にポジティブでの対応を心掛けるようにすることが望ましいといえます。

乳幼児にとってできないということは私達大人が考えている以上に拘る発達時期があります。『どうしてできないの。そんなのイヤだ』と言動で示すことも多くなります。その時々でその子の個性や月齢、発達にあわせて対応は微妙に異なりますが、成功体験を積ませながら考えて行動させることが重要になります。

少しずつ思考のチャンネルを切り替えながら『どうして失敗したんだろうか?』『どうしたらこの課題をこなせるのか』『こうしたらどうなるんだろう?』『先ず挑戦してみようか』『何度でも挑戦していいんだよ』『失敗は終りではなく、次への機会であり、成功への足がかりかも』『失敗してもそれは問題ではなく、恥かしいことでもなければ終りでもない』『逆境にあるときにこそ地に足をつけて見直してみよう』・・・親は親の思考の分だけ掛ける言葉があります。子供を確りと見つめ適切な言葉を掛けることを重視していただきたいと思います。


柳で幼い日の遊ぶ行動がよもやこの年齢になって乳幼児の心身発達について考えるヒントになろうとは想像だにしていませんでしが、自然の中から学ぶことは多く摂理にかなっている不思議さ感じつつ、子育てとはそのような自然から学ぶことが最も重要であると再認識します。

笑顔で子育てをしていますか?子供が元気で育っている喜びを感じていますか?何より子供を愛していますか?忙しい日々の中で笑顔を忘れていても、元気にいることが当たり前と思っていても、愛していると伝えていなくても、出産した瞬間の喜びに気持ちを戻せる柳の枝のようなしなやかさを母として持ち合わせていたいものです。今日は私もしなやかな気持ちで電話で愛を告げてみることにします。


子供のやさしさについては2021年3月15日『優しい言葉使いで子育てを』、同年8月30日『子供の思いやりと優しさについて』、2022年2月21日『優しさの育み方』も併せてお読みください。必ず子育てのヒントになることを読み取ることができると思います。


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