提案『キャンプの薦め』
キャンプの発祥は1861年アメリカでの野外教育が原点のようです。南北戦争で兵士の野営に興味を示した生徒のために学校の教師が実行したのが始まりと言われています。日本で行われていた林間学校のような体験だったのではないかと思います。
我が家でもキャンプを行いましたが沖縄に帰省したときに利用したのは東村のつつじエコパークキャンプ場とバンガローでした。子供が大きくなると旅もリゾートホテルが多くなったので今更ですが、もっと回数を増やして体験させればよかったと少々悔やんでいます。生徒さんたちのキャンプ話を聞くと県内には多くのキャンプ場があるようですから虫の出没に耐え忍んで野外の経験を増やしてほしいと思います。
今回はキャンプの効果や私の経験を通して楽しかったこと、やり残したことも含めて皆さんのキャンプ体験の肥やしにしていただければと思います。
昨今はおひとり様キャンプや手軽にキャンプが楽しめるオートキャンプ、贅沢な気分が味わえるグランピングと色々な立場でのキャンプの選択肢が広がっている実情があるので、今回は幼い子供を持つ家族視点で話を進めます。
1、大自然の中に身を置く
キャンプの最大の醍醐味は何といっても大自然の中に身を置いて、日常と和異なる異空間を楽しみ多くの経験や体験を積むことです。何ものにも縛られないあの開放感は大人も子供も気持ちをおおらかに持つことができ、日常のフラストレーションがリセットできることではないでしょうか。
2、子供ならでは活動が見受けられる
キャンプに行くならゲームは持っていかない、携帯は最低限の利用に留めておくなどのルールを決めておけば子供たちは自ら自然の中にあるものを活用した遊びができると思います。
我が子がしていたことは山なら虫を見つけに草むらへ、川なら川の中で魚を探しに、珍しい石を見つけて積んで並べて囲炉裏を作って、枝を探してきて焚き火用にと枝を組んだり、小さな花を積んで花飾りを編んだり、野ウサギやリスなどの小動物を見つけたりと遊びの天才という感じで楽しさを追求できる逞しさがありました。友人の子供もそのように遊んでいたので子供は遊びの天才だと改めて認識しています。
3、率先したお手伝い
日頃のお手伝いを活かす場でもあります。家での米とぎはボールで水量も気にせずですが、キャンプになるとそれが飯盒になり水の加減や炊き上がりの様子を食い入るように楽しんでました。時間の経過とともに変化する湯気や蓋の動き具合、香り蓋を開けた時の湯気や底のお焦げなどご飯ひとつをとっても発見が多いのです。また外で食べる料理はなぜか美味しいという体験ができたことは、食の細い子の食育にもなったと思います。
初めてのテント張りでは何度も倒れるテントの楔打ちを成し遂げた時には、やり遂げたという自信が次回に活かされ経験値アップになりました。今では簡単に晴れるテントも出ているようですからお手伝いもしやすいのだろうと思います。
4、五感からの刺激が多い
これは私が意識し言葉かけを多くしました。例えばキャンプで楽しむといえば焚き火。その火の揺らぎやパチパチと燃える音に意識を向けさせたり、風に揺れる木々や葉の音、鳥の囀り、川のせせらぎの音に耳を傾けさせ、夜空の星の数の多さや美しさに目を向けさせ、料理をしながらバーベキューのいい香りなど家の中では感じることができない経験を一日を通して行うことができるのです。お手伝いができない子供でもこの五感を楽しむことはできるでしょう。
5、異空間を楽しみ感受性を育てる
キャンプはほぼ1泊2日で時間を使う方が多いかと思いますが、日昼、夕方、夜、朝と自然の見た目も空気感も異なります。例えば日中はざわつきのある空間から夕方にかけての光景、夜の真っ暗な静けさ、朝の清々しい空気と同じ場所であっても自然の顔が異なることに気付けるかで感受性も育つと考えます。
朝日から元気をもらい、夕日で人恋しさを感じ家族が一体となり焚き火を囲むことでコミュニケーションが普段より深くなります。キャンプを通して一体感になれる時間だと思います。
また夜空をまじまじと時間を気にせず見ることができるのは、色々な意味で想像力を働かせた話ができたように思います。夜になり雨が降ってきた日には愛車のボルボに避難し、車窓の天窓から雨が上がるのをひたすら見上げていたら寝てしまい車中泊になり、キャンプの醍醐味半減の夜になり本当に悔しい体験でした。
6、強い心を育てる
キャンプにはアクシデントはつきものです。小さな怪我はするし、持ってきたはずのものが無かったり、料理に使うはずのものを子供が食べてしまっていたり、大切な水を溢したり、テントを立てるのに時間がかかったり、やぶ蚊に刺されたりと・・・虫の出没は致し方ないことですがやぶ蚊以外にも注意すべき虫がいるので気をつけましょう。
キャンプは予想できないアクシデントに対応する力をつけるにはもってこいの経験です。トラブル回避の能力も回数をこなすうちについてきますし、何より忍耐強く何事にも挑戦する力がついたように思います。
7、キャンプ以外の趣味も見つけられる
山や川ではキャンプ以外に渓流釣りやラフティング、カヌー体験などもできますし、海ではサーフィンやスタンドアップパドル、海釣りなどの経験もできます。また所変わればですが北海道では幼稚園のお友達家族と海でバーベキューをしキャンプをしたことがあります。バーベキューは肉ではなく海釣りをし得た海の幸を、波の音を聞いて眠りにつき波の音で目を覚ますという贅沢なキャンプでした。白い砂浜が当然の私にとっては黒い砂浜と少し荒波の立つ波を見ながらのキャンプも今となっては良い思い出です。
子供にとってキャンプは怪我以外はメリットが多い体験だと考えています。自然と向き合ってそこから自分自身の工夫でいかようにも人間力を向上させることができ、逞しく成長し人とのコミュニケーション力も磨き上げることが社会性も身に付けることが可能です。また何より自然環境への認識力を高めることができます。
安全の確保を十分にこの夏キャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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