絵本『しくみが見える図鑑』

今回は年長児以上の男児に是非とも見て読んでほしい厚さ1cmの図鑑を取り上げます。ご覧の通り恐竜や乗りもの、動物に建物、機械の仕組みを分かりやすく解説しています。

この図鑑の興味深いところは、自然界に生きている生きものと人工物である乗りものや建物との仕組みの関係性を共通点という切り口で、子供にも理解しやすいイラストや写真を用いて内容が展開しています。私も初めて読んだときには人類が生み出すものは、全て自然界で生きいるものから学び開発されているんだと自然界の偉大さを再認識し、やはり人類は自然に敬意を払いながら生きるべきなんだと改めて実感しました。では子供たちが喜びそうなページを少しだけ紹介します。


鉄道好きな子供たちが一度は見たいという新幹線のお医者さんと言われるドクターイエロー。帯のタイトルにはヨツメウオの文字が・・・これはどういうことのなのか?と読み進めてみると、ふむふむ、なるほどなるほど。ドクターイエローの写真やおもちゃを見る度にこのヨツメウオとドクターイエローの共通した仕組みが脳裏に浮かび思考の幅が広がります。


恐竜好きな子供にはスーパーサウルスと長い吊り橋との仕組みを知ることができます。30mもの最大級の巨体を持つスーパーサウルスですが、骨には穴が開き大きさの割には軽い体だったと言われています。また弓形の背中や強靭な靭帯でつながった長い首や尾がうまくバランスをとり長い体を支えていました。その姿と世界一長い吊り橋の明石海峡大橋などの長い橋桁を支える仕組みがよく似ています。


昆虫好きな子供には世界最大級のヘラクレスオオカブトと丸太を運んだり積んだりする作業車ログローダーの共通点を分かりやすく解説しています。この両者の共通点は大きく重いものを持ち上げることです。ヘラクレスオオカブトはツノと強靭で伸び縮みする筋肉で体格に差の無い相手を投げ飛ばします。ではヘラクレスオオカブトのような筋肉を持たない作業車ログローダーはどのように思い丸太を持ち上げるのでしょうか?図鑑のわかりやすい解説文とイラストで理解していただけます。


上記の他にも面白い記事がたくさんあり大人が読んでも楽しく新たな発見があります。子供の知識の点と点がつながり1本の線として新たな思考力に結びつけることができたら豊かな広がりのある世界を見ることができるんだろうと感じています。この図鑑も私のベストオブ図鑑に追加したい1冊です。

この図鑑を楽しんだ子供たちが自然界に敬意を払いながら新たらしい時代のために、未来のために生きる術を生み出す力を発揮できることを想像してこの図鑑の話を終えたいと思います。

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