提案『お月見の薦め』

空が淡く遠くなり一年で一番澄みきった秋の晩に、ふっくらとした大きな満月がゆっくりゆっくりと昇っていく様を無の境地でただただ見つめるだけで心穏やかになります。家の庭に出てその風情を愉しむことは喧騒に溢れる現代社会に於いては贅沢極まりない時間でしょう。

今回はゆったりとした時間の流れを味わうことができる行事お月見について子供とできることを提案していきます。

1、絵本でお月見を理解する

皆さんは子供に「お月見ってなあに?」と質問を受けたことがあるでしょうか。その時にどのように答えますか?そしてなぜお団子やススキ、野菜や果物を飾るのかと聞かれたらどう答えるでしょうか。

私は子供が小さい頃行事を迎える半月前から少しずつ行事を迎える種蒔きをしていました。すると子供は「次は何の行事なの?何をするの?」と興味津々でした。そこで出番になるのが絵本です。

『お月見』とは何かという由来を紐解いていくにはとても良いのが絵本です。古来の中国で満月を愛でる風習が平安時代に日本へ伝来し貴族の宴としていたお月見が、江戸時代には庶民にも受け継がれ秋の収穫に感謝する豊穣の行事として受け継がれていったことやお月見に関する絵本で認知を深めていきましょう。

2、お月見に関する歌や手遊び歌を実践する

小学校の教科書に掲載されている文部省唱歌「月」。小さな子供でも歌うことができるので月見をしながら歌ってみてはどうでしょうか。また手遊び歌十五夜さんのもちつき』も楽しい時間を過ごすことができます。

3、お月見工作

簡単な切り紙や折り紙で行事を楽しむことをスタートさせ、年齢に合わせた手先の器用さを活用してできる範囲での工作をしてみましょう。折り紙や色画用紙、厚紙、粘土など何でもいいのでお月見に関するアイディアを出して表現することで行事の定着のみならず、手先の器用さの獲得や発想のひらめき、想像したものの再現、そして何より行事を楽しむ力がこの工作でも育み子供を伸ばすチャンスは多岐に広がります。当教室での行事と工作の取組みをなるべくリンクさせて行うようにしている意図はここにあります。

ススキやお団子などお月見に飾るものを工作しても良いでしょう。また明日の工作についても参考にすると良いでしょう。


4、秋の味覚を購入する

お月見に飾るススキはこの時期沖縄では見当たりません。まだまだ夏のような気候ですからススキの穂が見受けられないのも無理はありません。本物のススキを購入するのであればフラワーショップに注文するしかありません。その点については子供がススキを収穫する体験ができないのは残念です。年末にススキの刈り取り体験をするしかないでしょう。

また豊穣を感謝する野菜や果物もものによっては収穫体験が難しいので購入するご家庭が多いように思います。収穫体験ができるに越したことはありませんが、それが不可能であれば可能な方法を考えてスーパーへ出かけましょう。昨今のスーパーは旬に関係なく品物が取り揃えられているので、その中から旬を迎えた味覚を選び取る経験も学びです。

5、お月見団子を作る

月の神様に豊穣を感謝して月に見立てた団子を12〜15個飾るとされている団子を子供でも簡単に作ることができる白玉を用いて作って飾りましょう。熱湯を扱うときに注意する以外は比較的安全に行うことができる比較的容易なクッキングです。

我が家ではお月見の晩には子供が大好きな三食丼を作り、その中にウサギの飾りを入れることが夕食の楽しみでした。


6、月見台に飾り付け、お月見を楽しむ

我が家では芝生の庭のテラスで月見をするのが定番ですが、ご近所さんのように大きな月見台を造られている方もおり、我が家にもカーペンターが一人いればどんなに良いだろうかと思いながら今年もまたガーデンテーブルの上に飾り付けてみました。

7、お月見を模した食事を楽しむ

これは我が家の定番。子供が好きな三食丼をお月見をしているうさぎの後ろ姿を表現した食事です。炒り卵を月に見立ててましたが丁度良いサイズのセルクルが無く、毎年この時期になるとセルクル購入を忘れていることに気づくトホホな私です。今年は程よい大きさのセルクルとうさぎの型抜きを探してみようと思います。行事ごとに少しずつ増える道具ですが、それがあるとまた来年お月見を楽しもうという気になります。

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