絵本『たぬきのおつきみ』

今年のお月見は9月10日予想だそうで8月から毎晩月の変化を確認していますが、そろそろ満月になりつつあります。さて今回取り上げる絵本は、こんな発想の面白い作品があったのかと出版された時に大笑いしたユーモア絵本を取り上げます。是非一度手にして読んで欲しいと思います。

この絵本を読み終えた時、「坊や良い子でねんねしな、今も昔も変わりなく・・・」の歌で始まる日本昔ばなしの常田富士男さんと市原悦子さんの語りで映像化を見たかったと思うほどの懐かしさと面白さが詰まっています。

「ええのう」「ええのう」「たまらんのう」と話すたぬきたち・・・その表情からきっと何かをしでかすんだろうと期待しつつ読んでいくと、まさに内田太郎ワールドに惹きつけられ、たぬきの腹ならぬ鼓のようなお腹を抱えて笑ってしまった内容です。

「キャー、それはいけない、いけないよ」と子供たちが騒ぐ声が聞こえてくる場面です。人間が丹精込めて作ったお芋をほんの少しいただくのですが、その表情の悪いこと、おまけにほっかむりまでしていますが、なんか可愛く見えてしまい、お地蔵さにに供えていた団子も一個ずつ残し、盗んだ芋までお供えしている小技の効いた面白さは我が家族にもいるな・・・とくすくすと笑いながら読み進めていました。

たぬきたちは思い思いにおめかしをし歌舞伎の緞帳のようなバックを背景に、何やらコントがはじまりそうな化粧を施し豊年の感謝をお月様に捧げに向かいます。

たぬきたちがお月見をしている話かと思生きや・・・それは私の想像を根底から覆すものでした。満月の月夜の晩にこのたぬきたちがしたことは一体何だと思いますか?

それは読んでからのお楽しみ・・・久々に大笑いした作品です。読んで損はありません。

お月見をする日本の文化に改めて趣を感じ、日本人であることを誇りに思います。自分自身のアイデンティティを再確認できる素晴らしい作品でした。

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