絵本『森のおくから』

今週は動物に関する切り口で話を進めていきます。日本で街の中に出て来てしまったクマやイノシシ、サルが人間を襲うニュースを見るにつけ、動物と人間との間にある境界線について考えてしまいます。100年前には共存できていた動物と人間の世界をこの作品を通して改めて考えてみたいと思い取り上げました。

森の中では野生動物は自らの命を守るために警戒心を強く働かせ、最小限の痕跡のみを残し生きています。現代のように彼らの住む場所を奪っていない時代に日照りが続いたある夏の日、動物も人間の命も脅かす山火事が起こります。

命を守るために山を離れ湖に逃げてきた人間。炎が迫り来る中、膝まで湖に浸かっていた状況から膝や肩まで水に浸からなければならず、気付けば森の奥からキツネやウサギ、アライグマが逃げて来て、やがてオオカミ、シカ、ヘラジカ、クマなどが湖に押し寄せ食物連鎖の関係にあっても、自然の猛威にはどうすることもできない状況をただただ呆然と見守るしかなかったことが描かれています。

生き残るために動物と人間の種を超えた行動に驚きを隠せない内容です。実際にこのような事が起こり得るのかわかりませんが、100年前に実話というjことを考えれば大規模災害の前にあっては動物も人間も同じ命であることに気付かされます。現代の日本で起きている野生動物に関係する被害については人間目線のものであり、自然動物の目線で考えることにより地球規模の環境改善が図れるのではないだろうか。

この作品を読むたびに命の重要性に境界線はなく愛犬を抱きしめたくなる自分がいます。子供達にもそのような思いを抱いて命の重みを考えてほしいものです。

Baby教室シオ

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