絵本『くっついた』
2005年に出版されて17年、この絵本を初めて使用した生徒さんも高校生になってしまいました。出版直後入手してからは0歳児の生徒さんの読み聞かせには欠かす事なく使用と貸し出しを行なってきた作品です。親子の愛着形成が最も重要な0歳児、1歳児には是非とも読み聞かせをしていただきたい作品です。
この絵本の最大の魅力は乳児が理解しやすい短い言葉「くっついた」で親子の愛着形成に良い影響を与え、繰り返し読むことで乳児が覚えたくっついたという言葉の合図で体をくっつけたり、絵本の通りに頬を寄せ合ったりと親子のコミュニケーションを何度も目にし、乳児が安心できる基地形成を行うきっかけになります。
金魚やアヒル、ゾウ、サル、人間の親子で「くっつく」様子を繰り返し見せていきます。この絵本を何度も読むことでくっつくという意味を理解し、実際に行動することで楽しさや面白さに気づき、読み終えて親子でくっついているうちに肌と肌との触れ合いで温もりを感じ、心が暖かくなり親は子を愛おしく思い、子はお母さんが好きだという感情が込み上げてくるようになります。
これまでに熟読している親子さんの様子を見ていると、絵本を読む前からくっついたという行動がしたくてたまらない様子を目の当たりにし微笑ましく感じたものです。読んでいる横からお母さんの顔を両手で掴んで子供が自分の顔をくっつけていく様子は、この絵本を最大限に取り入れた実体験をたくさん積み上げている理想の読み方です。是非ともこの絵本を実体験して愛着形成に生かしてほしいと思います。出版からまだ17年の歴史浅い作品ですがロングセラーになること間違いなしと感じています。是非とも一家に一冊、親から子へ、子から孫へと読み継いでほしい作品です。
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