おもちゃ『手動回転メリー』
大変珍しい木製の回転メリーです。新生児から乳児初期に視覚運動に使用することを原則にしていますが、2歳以降にも物を回す動作性の獲得のために使用することもあります。
新生児から対象物を見ようとする視覚発達を促すと同時に、刻々と変化する見え方が脳刺激となり情報処理を行い、乳児は感覚統合を誰が教えた訳でもなく実行していきます。このゆっくりとした時間の流れで育てた視覚発達は、私たち大人が考えている以上に子供の能力に大きな作用を生み出します。確りとじっくり物を見る力をつけて行けば様々な能力に働きかけ右肩上がりで成長を続けます。子供が獲得していく発達の中には身体発達のように目に見えて変化するものもあれば、新生児から幼児期、就学期を通してゆっくりと獲得していく能力もあります。すぐに結果が出ないものこそが重要であると親御さんが認知するまでには時間を要します。熟視するという力がいかに重要であるかを認識し乳児期の発達の波にしっかりと乗せ、獲得した力は揺るぎの無い強みにしてあげるのが親の役目だと考えます。
このおもちゃはその熟視を促すオルゴールメリーの一種で、親の手によってスピードを変えることができるので月齢に合わせスピードを変えることや子供の表情の変化に応じて対応を変えながら見せることができます。
ある程度の重みがあるので下で見ている子供に落とさないよう確りと握っておくことが必要になります。上部の赤い回転ハンドルレバーをゆっくりと回すことから始めましょう。
ゆっくりと回せば小さく回転し、早く回せば大きく円を描き高速回転します。どうしても早く回したくなるでしょうが、乳児にとってはゆっくりとした回転が先ずは必要な動きです。見た情報を脳はゆっくりと処理していきます。じっくりと見る力の獲得のために使用するおもちゃとしてご理解ください。
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