絵本『る』

取り上げた絵本の中で最も短いタイトル作品でしりとり遊びを促すときに使用する絵本です。

子供の頃時間があると日本語力を高めるためにと母が子供達にしりとりをさせていましたが、毎回行き詰まるのが「る・ぬ・れ・ら・ね」で始まる言葉探しでした。この言葉を中心に相手を追い込んでいけば勝利することは明白で、しりとりは今も昔も子供達の語彙力をすぐに推し量ることが出来ます。と同時に幼児期以降の発達した脳の働きに気転を働かせる策略家としての力もつけたいものです。言葉遊びの魅力についてはいずれ記事として取り上げる予定になっていますが、今回取り上げる絵本でその言葉遊びのチャンネルを開けることができる気がします。

子供たちの言葉遊びを促す方法にはしりとり・早口言葉・だじゃれ・語呂合わせ・連想ゲーム・同音同尾語探し・アナグラム(文字の並べ替え)などいろいろありますが、しりとりで苦戦する文字「る」のつく言葉が登場します。

しりとり遊びを熟知している子供であれば「る」で攻めていくと勝ちに繋がることを知っています。しかし思いの外日常に存在する「る」を探すのは容易ではありません。我が家では外国の偉人や外国名に着目し「る」を攻略してきましたが、昆虫好きの生徒さんが昆虫名で「る」を攻略し10年経ち、生徒さんと同じ昆虫の世界で「る」を攻略していたこの絵本を即購入しました。

話のストーリーはしりとり博士が仲良しの王蟲のルドルフとしりとりをし「る」のつく言葉が思い浮かばず「る」探しに出かけます。青空マーケットで描かれているルッコラは想定内でしたが、ルバーブは私も思い浮かばず数年前にルバームジャムをいただいたことがあったのに・・・と悔しい思いをしました。読み進めていくとちらほらと「る」のつくイラストを見つけることができます。

また自分自身の生活に中にも探し求める言葉がいくつかあるはずです。我が家にあるルンバも出始めの頃に購入したものですが今も健在で働いてくれていますし、ルームランナーやフランスの名品ルイ・・・も。

初見にこの絵本を読み終えて閉じた後、他に「る」のつく言葉は無いかと思い浮かべてみるとフランスの自動車メーカーのルノーがヒットしました。ルノー・・・カルロス・ゴーン・・・関空から逃亡・・・楽器ケースに入り・・・レバノン・・・とうとう連想ゲームのようになってしまいましたが、絵本を通して言葉遊びをさまざまな形に変化させることも頭の回転を良くする方法でもあります。この絵本の出版前に昆虫の世界に「る」を見出すことができた生徒さんのように得意分野があると自信にも繋がるのです。

遊びの中にある学びを小さな頃から働きかけると柔軟な発想も生まれてきます。是非とも秀でた何かを身につけたり好きなことを探求できる子供に生徒さんが成長されることを願います。

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