スナップ『おままごと学び』

2023年4月3日の記事『子供を伸ばすアプローチ術』で記事の遊びから学習へ導くために子供の自発性をもって学習に導くことを提案しましたが、今回はそのテクニック術を生徒さんが行っている様子をご覧ください。

1〜 20までの数字をマスターし30以上の数の取組みを実践している生徒さんは、その定着のため数概念も含めた数や数字のやり取り(数の増減)をお買い物ごっこで実践中です。

先ずはお買い物用の果物野菜、鮮魚お肉などを種類別に分けることから取り組みはスタートします。それぞれの属性や名詞などの基本的内容を理解できているかも確認しています。


下の写真の通り同種類を2、3個ずつ持って仕分けができるようになると、数字の2とびや3とびを唱える取組みの準備が完了したことになります。この2とび3とびは掛け算の土台にもなるものですが、先ずはしっかりと50までの数字や概念をマスターしてから学習プリントの取組みを行うことになります。


お買い物ごっこにはお客さんと店員さん役が必要なので私も参加しながら交互に役をこなしています。私が「ラディッシュ3個と大根2本、にんじん3本ください。」と言うと店員役の生徒さんは「すみません、にんじんを全部買われると他のお客さんが買えなくなります。」と強制的に人参が1本にされてしまったり、購入していないものまでカゴの中に投入され「ナスを買ってください。」と押し売りされたりと珍現象も起こり笑いの絶えないお買い物ごっこ取組みになっています。このようなやり取りの中で笑いが起きることが楽しいと思える瞬間で、その回数が増えれば増えるだけやる気に繋がります。しかし子供ですから流れのままにしていくと学習から遠のくので、軌道修正しながらお勉強と悟られないようにすることが大人の役目でもあります。


また生徒さんがお買い物をする時には支払いとお釣りのやり取りまで少しづつ進めます。3歳になりたてなので簡単な足し算と引き算を会話の中に盛り込みながらおままごと実践で計算の種蒔きを行います。


数字のチップをいろいろな形式のものを取り入れます。薄いものや厚みのあるものと指先からの刺激を与えることでどのようなものでも扱えるスキルを身に付けることも目的にしています。摘んでひっくり返す、そしてその数字に着目することの繰り返しで注視力と数字認知が進みます。お母様曰く、最近はキッチンタイマーでお遊びになっているようでお母様の認知を超えた数字読みができていました。遊びの中から自然と学びとる力をつけていたことになります。

幼なさとは愛らしいもので時に魚が4円の時もあれば、洋梨が200万になったりと急激な物価高騰になりますが、このような大人の驚きが子供の中に不思議さを印象づけます。スーパーでりんご1個が幾らなのかという事を目にするようになると適正価格に変化します。「この前は高かったけど今日は安いね。」と伝えると「スーパーで1個158円だった。」と答えてくれた生徒さんもいました。実際に遊びから入ったはずの取組みが、近な視点に着地した事になります。このようなやりとりが楽しと感じることができたら数字の取組みの種蒔きは成功です。

昨今はキャッシュレスで実際のお金のやり取りが行えない環境になっていますが、これでは小学校でのお金の計算では実体験がないまま子供たちは成長してしまいます。子供と共におやつを買いに行く経験を小銭を持たせて実体験させて欲しいと思います。

Baby教室シオ

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