提案『子供を伸ばすアプローチ術』

2023年3月20日『関心を育むために』、3月27日『興味を育むために』をお読みいただいたという前提でこの記事を書いていきますので、未読の方は是非両記事をお読みいただきたいと思います。

関心の種蒔きを行い好奇心を育てたら、子供達の自発性をもって興味を育てていけるようにすれば能力や生きる力の高いお子さんになるのは間違いありません。今回は子供の自発性をどのように導くのか、そして多くのことに興味を持てもらうためにどうするのかを親目線のアプローチ術として少しだけ提案をさせていただきたいと思います。

お母様たちの悩みといえば、ある取り組みをしてほしいけれど全然関心を示してくれないのでご家庭での取り組みが進まないとのご相談がよくあります。その原因は関心の種蒔きが十分ではない場合が圧倒的に多いものです。

例えば1歳児はお絵かきをしてくれない、粘土遊びをしない、石や葉っぱを触ろうとしない、土や砂、芝の上を歩こうとしないなどのご相談が寄せられます。生まれた直後から原始反射に働きかけをして物に触れ、その物の特性を存分に味わっていると抵抗なく触れることができる環境を親御さんが作ってあげなければならないのです。その環境設定の中で関心の種蒔きがさなれ、味わうことで脳を育てることに結びついていきます。

子供が自発的にしないからさせなくていいかというとそれは違います。関心の種蒔きをしないから興味が育たないのですから一刻も早く関心の種蒔きをしなくてはなりません。

このような話があります。お絵かきを善してくれない2歳の女の子。入室が1歳11ヶ月だったのでクレヨンを持たせることがなかったとのことでした。レッスンでもお絵描きは10秒で終わるような状況でご自宅での促しをお願いしました。クレヨンを毎朝机の上に1本とスケッチブックを置くことから始め、毎日色を変えていきますがそれでも関心を示さず、ある日お母様が出し忘れたところ「クレヨンさん今日ないね」と言ったので少し書いてくれたというのです。そうなれば締めたものです。あとはこちらの指示通りで今では絵を描くことがとても好きな子になり、数字、ひらがな、カタカナを習得した4歳児となりました。

以上の話からも分かるように子供はクレヨンが机の上に置かれているということを毎日見ていた、そしてそのものが姿を表さずにいるとどうしたんだろう?と気になりはじめた=関心が芽生えたということになったのです。しかしこの働きかけの中でお母様にお願いしていたのは無理強いをしないということ、そして今日も素通りをしたと落ち込まないこと、クレヨンを手にするチャンスを見逃さずに観察しておくことでした。

彼女がお絵描きに興味を持てなかったのは関心がなかったから。関心を生み出せば手にするようになり、興味を育む段取りを新たに設定することなのです。

またそれはおもちゃを使った遊びから教具を使用した学習へと移行するタイミングでも生じます。遊びの中でたくさんのことを学んできた子供たちが本格的学習へ移行するときに無理強いや強制を行うとどうしても納得がいかないと言った表情や態度になります。またそこをどのようにカバーしていくかがご家庭での取り組みとなり、ご両親のテクニックと講師のアイディア勝負といったところでしょう。一番は遊びと学習が曖昧模糊であること、そして楽しくなければならないのです。

このことについてはまた別の機会でお話をできればと思いますが、今週末の生徒さんのスナップ記事でその一場面を取り上げますのでヒントになさってください。また詳しく知りたい方はレッスン時にお声掛ける下さい。そうはいっても先生お忙しそうなので・・・ブログで一気に知りたいとのご意見も耳にしますが、毎週1記事提案しなければならずネタの枯渇防止のために小出しとなっておりますことご理解とご容赦下さい。


今回のまとめです。子供に何かをしてほしいときには、まず関心の種蒔きをし、自発的に興味を持って新しいものや苦手なものに取り組めるよう環境設定を行いましょう。そして子供への働きかけは無理強いや強制は行わず、子供自身が自発的に取り組めるような興味湧く働きかけを親が行わなければなりません。

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