提案『父の日を過ごすために』
父の日は6月第3日曜日なので今年は18日です。父の日に何をしようかとすでに5月からソワソワとしているお子さんもいます。「ねぇ先生、父の日は何を作るの?」「2つくらい作りたいんだよね。」工作の行方が気になると同時に教室との工作と自らが考えて作るものがかぶらないようにと考えているようです。その様子を見ていてお父様の愛情がしっかりとお子さんに届いてるからこそ、お子さんが何をしてあげようかと悩まれているのでしょう。
みなさんそれぞれ父の日にどのようなことをしようかとお子さんとお母様で相談なさっておられることでしょう。でも父の日の始まりがどこからきているのかという原点を知らずして父の日を祝うということも勿体無いような気がするので記しておきます。
1910年アメリカワシントン州に住むジョン・スマート・ドット夫人が母の日があるならば父の日があっても良いのではということで、男で一つで自分自身も含めた兄弟を育ててくれた父親に感謝するために、父親の誕生月である6月に教会で父親のために礼拝をあげてもらったのが始まりとされています。ドット夫人は父の墓前に白い薔薇を捧げたとされていますが、日本では黄色のバラを贈り、これは1981年に創設された日本ファザーズ・デイ委員会が決定したベストファザー・イエロー・リボン賞に由来しているのだそうです。少し商業香が漂うような気もしますが・・・花に限らず感謝の気持ちを持ち合わせていればいいのではないでしょうか。
では父の日何をしましょうかということでここから提案をしていきます。
1、感謝を伝える
まず父の日に真っ先にしなければならないことは、「パパ、お父さん、とと、父さん、ダディ、ありがとう」と伝えることではないでしょうか。いつもは感謝を伝えることはないにしても子供たちは大好きなお父さんに抱きつくことはあるでしょう。しかし父の日はしっかりと言葉にして感謝を伝えることはさせておきたいですね。言葉にしなくても通ずるではなく、言葉にしてより感謝を深める方向に成長してほしいと思います。
2、プレゼントを作る
子供が自身ができることから始めましょう。例えば画用紙にお父さんの顔を描くことから始めて、文字が書けるようになれば感謝を込めて記すことに繋げて、手先が器用になれば父親が喜びそうなものを作るということができるようになってほしいと思います。購入する方法もあるでしょうがまず手作りで父親への感謝の思いを抱きつつどうしたらお父さんは喜ぶかな?、きっと喜んでくれるよねと父親の笑顔を想像しながら作る時間を味わってほしいです。
3、父のために料理を作る
我が家では2、3歳になるかならないかのタイミングで父の日にビールをジョッキに注ぐということから始めていました。これも私自身の経験からきているのですが、父が仕事から帰ってくると玄関に兄弟も飼っていた犬さえも飛んでいって母の指導で三つ指ついての「お父さんお帰りなさい。」の挨拶に始まり、父がバスルームに向かったらすぐにキッチンに行きビールとグラス、おつまみを父の座る席の前に並べて、父を今か今かと待ち受けビールを注ぐことを吾先にと兄弟で取り合いっこをしていたものです。そんな育ちを持つ母の指導で子供達もビール注ぎを満喫していたということになります。
これも我が家の話ですが父のためにできる料理を作ることもさせました。料理といっても3歳だとできることが限られてしまうので、トマトを切ってカプレーゼを作ったり、いぶりがっこにクリームチーズを載せたり、生ハムをくるくると巻いてお皿に盛り付けさせたりと簡単にできるおつまみ作りからのスタートです。父親が美味しそうに食べる姿を目を輝かせて自信ありげに見つめていた様子が思い出されます。小学生になるとオムライスやハンバーグ、親子丼、究極は天ぷらにも挑戦しました。1年に1回食べることが何よりも楽しみな父親のために料理をするということは、やはり自分の命の元に感謝することに繋がるので必要なことだと考えます。今は忙しい毎日を過ごすことで精一杯のようですが感謝の言葉だけは伝える大人であってほしいと思います。
4、父と共に食事をする
これは外食でもいいと思います。父親の行きたい店に行く、父の日くらいは子供が父親に合わせ少し背伸びをしたレストランで静かにお行儀よく食事をするという新たな取り組みにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。我が家ではフレンチのフルコースも高級寿司屋も鉄板焼きに天麩羅など子供同伴で入店するのは気が引けるお店もお構いなく連れていきました。海外のレストランに行くと欧州の子供たちは日本人の子供のように立ち歩く事がないことを目の当たりにしていたので、乳児期の頃から食事中は席につかせること、子供が先に食べ終わっても席から降ろすということはしていなかったのでできた行動かもしれませんが、子供達にとっては贅沢な体験だったと思います。実情をお話しすると主人は子供に合わせることは殆どなく、日常は母親が子供に合わせて行動を共にしているのだから、休みの日くらいは子供が父親に合わせる経験をさせることで非日常の学びができていいのだろうとの考えだと強く主張していましたが、それは主人の建前であって本音は自分自身の楽しみに子供を突き合わせていたように思います。でも今となってみれば主人の言う通り人生の幅が広がっていい経験をさせてあげたのではないかと思います。
5、父親の望みを叶える
これは私が小さい頃にまさしく行っていたことなのですが、休みの日父が髭を剃るためのシェービング用の泡を立てることが好きで舐めてみたいと言う衝動に駆られるほどでした。その私のたてた泡を父が顔中に塗って、そのお裾分けを私の鼻先につけてくれるのがまた至福の時間でブログを書くたびにいろいろなことを思い出しています。父が鏡を見ながら刃物で上手に髭を剃る様子が綺麗だったので父の散髪に付き合って出かけるのも好きでした。床屋のおじさんが父の髭を剃った後の父の顔がツルツルになるのが不思議で触り続けていたのも思い出します。今の時代は髭剃りでジージーと機械音を立てて終わるのですから私のような経験をする子供たちもいないのだと思うと残しておきたい文化の一つだなと思います。
みなさんそれぞれにお父様には好きなことがおありでしょうからアイディア溢れる望みを叶えてみて下さい。
6、父にまとわりつく
父の日にはご家庭それぞれでいろいろなことができるでしょう。例えば父と釣りに出かける、スポーツ観戦する、映画鑑賞、コンサートやライブに出かける、旅行に行く、ビールや酒蔵見学に出向く、トランプやゲームをするなどいろいろあるでしょうが、最終的には父親にくっついていられる瞬間が子供にとっては最高の時間であり、父親も子供たちを身近に感じる時間が至福の時間であってほしいと思います。
でも父の日の日曜日はゆっくりと寝かせてほしいとお思いのお父様もおられるかもしれませんね。いずれにしても父の日はお父様中心の日であってほしいと思います。
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