提案『父から子へ伝えたいこと』

2024年6月10日提案『父としての役割』(記事はこちら)を昨年は記しましたが、告知しておりましたとおり父としてのテクニカル面の強化として『父から子へ伝えたいこと』を記してまいります。

私の願いは子供達が父親の背中は大きくて頼もしいと感じる心を持つことです。近頃のお父様方は私が子育てしていた時代とは異なり家事や育児に大変協力的で父親の背中を見せるよりもお子さんを正面から受け止めておられる方が圧倒的に多くなりました。つまり子供達が父親の頑張っている背中を見るチャンスが少なくなり子供達との関わりに重きを置くようになっています。しかしこれからの時代は男親の後ろ姿を見せるのだ正面から関わりあうのだという極端なことではなく、どのような角度からもありのままの父親を見てもらうということが子供の多角的ものの見方に繋がるのではないかと考えます。

先ず父親の役割とは何かを確認しておきたいと思います。母親の役割は言葉を用いて子供達に物事を教えていくことですが、父親は言葉ではなく行動で子供達に多くのことを伝え社会とは何か、社会の一員となるためにはどのようなことをしなければならないのか、苦難や困難をどう乗り越えるべきなのかなどを行動で示して教えていくことが必要です。昨今は多様化が進み父親の役割と母親の役割が逆のご家庭もありますが、その場合にもしっかりと親御さんが互いの役割を認識し行動することでバランンスを取るようにすれば良いかと思います。それでは父親が子供に伝えるべきことを記してまいります。


1、全力投球を伝える

父親が子供と遊べる時間は限られています。たくさんの時間が取れないからこそ遊びを全力で行い楽しかったという心身の満足感を得られるように心掛けて欲しいと思います。父親の遊びは母親の遊びと異なり思い切り公園で遊んだり、自然の中に身を置いて昆虫採集や植物探し、アスレチックや登山、キャンプ、釣り、海でのレジャーなどダイナミックな遊びがありますが、そのような外遊びができなくても家の中でできる遊びを全力で行うようにします。つまり何をするか家の中や外という場所にこだわらず全力で遊ぶことが何よりも重要で、子供達は全力で遊ぶ親をしっかりと受け止め何事も全力投球することの素晴らしさを理解するようになります。しかし手抜きをしいい加減に遊んでいる親の思いや態度も敏感に受け止めるのも子供の感受性です。時間が限られているならば時間を決めてタンク集中型でしっかり遊んだり、どうしても時間や体力的に厳しいのであればその思いを率直に子供に伝えて理解を促してもいいのではないでしょうか。




2、心身のリフレッシュをスポーツで

体を動かすと気分がスッキリするという心地良い疲れを感じることがあるかと思いますが、これは脳への血流が良くなり脳の神経細胞が活発化し思考力と記憶力が高まるとされています。また脳からドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質が分泌されそれらが増える事により脳がポジティブな状況になり心の安定を図ることに繋がるからです。スポーツなどをはじめ体を動かすということは人間本来の体を動かしたいという欲求を満足させることにもなり、体を動かすことで爽快感や達成感を味わうことができ精神的ストレスの発散もでき心身ともにリフレッシュすることができます。またセロトニンにより心がスッキリするだけではなく、ストレスに強い心を育み睡眠の質を上げる事にもなるので運動をした後の子供はよく眠ります。つまり運動をすることは良いことづくめでなのです。

子供が小さなときには子供の成長や発達に必要な取り組みとして自転車を乗りこなせるように取り組んだり、週末に親子でキャッチボールをしながら会話を楽しんだり、サッカーやキックボードなど平日できないことを親子で取り組み心地よい汗をかくことで親子の充実した時間を紡ぐことができますし、親は子供の成長を感じ子供にとってはお父さんと何かに取り組んだという思い出が社会性を身につけることを後押しすることでしょう。



3、チャレンジする姿を見せる

子供達は親の姿を見ながら多くのことを学んでいきます。親が気持ちよく挨拶をするご家庭の子供はしっかりと挨拶をします。また心遣い気遣いのある親御さんのお子さんは子供ながらに相手を思いやる行動や発言を垣間見ることができます。そこで親御さんに是非子供達に見せて欲しい姿が何かにチャレンジし努力する姿です。子供にとって親はなんでもできる存在で、子供ができないと助けを求めるとすぐに解決してくれるすごい存在なのです。しかし親も子供時代にできないことを経験しチャレンジし続けて今できるようになっていることを話し聞かせると子供は興味深いと受け止めチャレンジするようになります。

一方で親であっても失敗することがあることを見せ、その失敗を成功へと繋げる努力の過程を子供に見せることが態度や行動で示す事になるので、子供がお父さんのように失敗しても立て直して再チャレンジすればいいと思えるでしょうし、何度失敗しても努力をし続けることが重要では根気強く物事に向き合ってみようと考え行動を起こす事になるでしょう。つまり『失敗は成功のもと』を理解し精神的にもタフさを身につけることはその子供の強みとなります。精神面の強さを獲得することを我が子に望むのであれば、親がそのチャレンジを実行すべきなのです。子供に勉強しなさい、努力しなさいと言葉にするだけの親では子供の心に何も響かないということであり、子供をその方向へ導きたいのであれば親が先陣を切ってチャレンジしてみるこれこそが子供を導くコツなのです。




4、生涯学びであることを態度で示す

人生は学びの連続だと言いますが子供と共に親子で学習に取り組むご家庭もあります。その一方で子供だけに学べよ学べと拍車をかけるご家庭が存在するのも事実です。ではどちらが子供達がいきいきのびのびとしているかですがそれは前者です。ご家庭内で学習の共有がなされているので学習の会話も増えますし、情報共有でさまざまな意見や発言が飛び出すので思考する機会が増え学ぶことに恵まれた環境であることは間違いありません。またご家庭で親が自分自身の学びを追求している姿を見せることも素晴らしいことです。我が家では親が資格試験を受けるためのテキストを常にテーブルの上に置き、子供が宿題を済ませる傍で共に学ぶ時間を作り出していました。また主人の部屋のデスクには常に多くの書籍が山のように積んでいましたし、そのデスクで学ぶ姿を見せるようにしてもいました。つまり学びというのは学生の時だけではなく生涯続くものだと理解させることを意識させ育てました。

しかし学習だけが学びではありません。身の回りに起こること、あること、全てが学びです。自分自身の身に降りかかるアクシデントも、納得できないことも、喜び多いことも、くすくすと笑えることも全てです。人間の一生を考えたときに狭い領域を学びをするのではなく、興味や関心を持って幅広い学びとしていかなることも捉えておくということが生涯学習ではないかと思うのです。



5、人との関わり方を見せる

人との関わりという人間関係は家族以外の人との関係性を指すものですがその底辺にあるのが父と子供の関係性です。父親は社会的人物であり社会的象徴でもあります。以前何かのコラムで収入を上げるためには父親を認めることが鍵を握るという内容を読んだことがあります。父を認めるとは社会性を受け止めるということであり、収入を上げるためには仕事関係の仲間や対顧客との関係性を構築することが重要だとのことでした。つまり父親を尊敬していない人物には社会で生き抜くことがどのようなことなのか理解できていないという記事だったように記憶しています。また尊敬に値しない父親を受け止めることができないことについても記していましたが、命を授かれたことを感謝するそれだけでいい、それ以上のことを考えると自分の存在を否定するものになるとも記されていました。人との関わりとは父を通して自分自身を肯定できるものにしなければならないのでしょう。

またどんなに学習に秀でていても、その道を極める特殊な能力があったとしてもその人に魅力がなければ人を惹きつけることはできません。人と向き合うことを教えることができるのはやはり父の役目が大きいと考えます。謙虚であれ、受け入れる容量を大きく持て、深い思考で物事を推し量れ、大志を抱け、自分を信じて事にあたれ、真っ当に生きろなど母親が教えることのできないことを父親は子供に伝えるべきではなかろうかと考えます。

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