提案『やんちゃ & おてんばの対応と攻略法』
子供がやんちゃやおてんばで悩んでいるお母様方は日々ハラハラドキドキを隠せないと言います。ヒヤッとすること、どうしてこんな事をするの?、何度言ったらわかってくれるの?、考えて行動してほしい、いつか大きな事故や怪我をしないだろうかと気が休まらないでしょう。そのようなお母様方のお気持ちは痛いほど理解できますし、どうにか落ち着かせようとあの手この手を繰り出してみるものの効果が上がらないというのが現実ではないでしょうか。
そしてその親の気持ちをやんちゃやおてんばな当の子供達は汲み取ることができず、晴れやかに我が道を堂々と邁進していきます。というのもやんちゃさやおてんばは生まれ持った気質の場合が強く、無意識のままの行動しているため行動をやめさせること止めることも辞めさせることも不可能に近いと言えます。よって親御さんの捉え方心持ち方と導き方によりその将来輝くであろう原石を磨くことができるのか、はたまた原石をそのまま埋もれさせるのかが決まってしまうと言っても言い過ぎではありません。
しかし何か不測の事態が起こることや怪我や命の危機回避だけは子供に伝えること、そしてその原石を輝かせる子育てをどうするべきなのかを考えるブログ内容となっています。
まずはやんちゃやおてんばとは何かを考えてみましょう。
《 やんちゃとおてんばの特徴 》
1、エネルギーが溢れている
やんちゃやおてんばな子供は衝動的に行動することが多く親にとっては予測不可能な行動が多い特徴がありますが、見方を変えるとその満ち満ちたエネルギーに溢れている子供にこそ多くの才能が隠れていると考えています。目が爛々と輝き「僕や私はいま楽しく生きているよ」という信号を発しながらまたとない瞬間瞬間を生きているのです。そのエネルギーを止めることが誰にできるでしょうか。しかしそのエネルギーが放出される方向に非安全性である危険と隣り合わせが待っていることもあり、それは親として必ず子供に危険性について言い聞かせ躾けなければなりません。その物差しを親が明確に持っておくことが何より重要なことなのです。
乳児の頃のやんちゃやおてんばを多くのお母様が親子で共に楽しんでおられます。しかし子供の自我の芽生えとともに困った悪戯ややんちゃでおてんばぶりに手を焼いて子供の動きをいかに止めるかを考えだします。しかし子供達は瞬間瞬間を小さな科学者として実験を楽しんでいるだけなのです。2歳前から3歳にかけての自己中心的な発達段階をどのように楽しんでいるかをじっくりと観察すれば、子供の気持ちに充足感を与え親子で楽しむ時間が増えます。3、4歳ではコミュニケーションをとることも可能になりより建設的な取組みで子供の個性や才能に磨きをかけることが可能になります。このように年齢で子供達のエネルギーに対峙しありのままを受け入れることが重要です。
2、落ち着きがない
やんちゃやおてんばな子供達にはこの落ち着きのない行動がセットになって現れます。親御さんにとっては落ち着きのない行動が親の体力を消耗させる一番の悩みかもしれません。事実体がいくつあっても足りない、一日終わる頃には親がクタクタになり子供と共に寝落ちしたりするものです。私はこの落ち着きの無さの中にある大事なものを見落としてはならないと思うのです。落ち着きの無さを建設的に物事を考えることの獲得にシフトしていけばいいと考えています。
しかし現代社会は子育ての情報も豊富であるためにいかにお利口さんで落ち着きのある子に育てるかという子育てを実践している方もおられます。先述した通りやんちゃやおてんばは生まれ持ったことの方が強いため、強制したところで落ち着きを身につけることはなかなか難しいと言えます。しかし視点を変えると落ち着きの無さには好奇心や探究心の芽が育っていて楽しさを見つけ出す天才的なエネルギーが存在します。その才能を磨く方向に舵を切った子育てを実践する事を心掛けると劇的な変化が起こります。
ただしこの落ち着きの無さの中には注意しなければならないことがいくつか存在するのも事実です。例えば目の付け所は良いのに理論立てて物事を熟考することが苦手であったり、すぐに飽きて持続的に物事を考えることや実行することができないという点もあります。言わば弱点のように見えることを弱点とするか否かは親の関わり方と導き方とも言えるのです。
3、人の話が聞けない
そして親の体力をもう一つ使わせてしまうのが人の話が聞けないということです。「何度注意したら分かるの?」「前回も同じ失敗をしたでしょ」「口酸っぱく言ってるのに・・・」と小言が多くもなります。
やんちゃやおてんばという子供達は好奇心が旺盛なために自分自身の行動が最優先になり人の話が耳から入ってきていない状況が生まれます。親子のコミュニケーションが乳児の頃から少なく、見守りに徹した子育てをした場合にはそもそも人の話を聞くということが育っていないことがあるので聞こえていないという状況が生まれます。また聞こえていたとしても心に留め置くことができない場合もあります。乳児期の頃から目的や目標に向かって這う子供や並外れた体力の持つ乳児には、確りとアイコンタクトをし人の話を聞くよう育てることを最優先にしてほしいと考えます。すでにその時期を逃した場合には積極的な行動が一段落したところで落ち着いて会話をする環境を設定したり、交渉術などのコミュニケーション力を高めるチャンスだと捉え実践を積み重ねるべきだと考えます。近い将来のきちんと人の話が聞けて行動を起こせる子供や話せば物事を理解できる子供の成長を促すために向き合ってみましょう。
4、好奇心旺盛である
やんちゃやおてんばの最たる特徴は好奇心旺盛であること、そしてそれだけではなく探究心や冒険心も強いことです。はたと思いついたら、閃いたら、何かが目に入ったら事を実行しなければ気が済まないということが当然起こります。この好奇心や探究心、冒険心を止めることはできませんし止めてはならないものであることは間違いありません。親としては安全確保をした上でそして確りと物事を考えることができるように好奇心を存分に発揮させて、満足できるように環境設定をしてあげることが必要だと考えます。
我が家でもありましたが人魚姫になりたいとシュノーケーリング用の足ヒレを着けて家中を歩き回ったり、毬藻のように水底に沈むためにはどうすればいいのかとわけのわからない理論を発動してバスタブを塩まみれにしたりとそれはそれは後片付けが大変な実験もありました。今となってはそれはそれで大変面白いことが起こるのですが、当時は忙しい時に限ってなぜそんな事をするのかと嘆きかけたこともあります。時間が経てば良い思い出になり幸せの種になってクスクスと笑えるのですが当時は葛藤したものです。今思えばとことんさせることが彼らの機転が効くことや発想の転換そして自信に繋がったのだ確信しています。親の言うことを絶えず聞いてエネルギーの弱い子供でいるより好奇心を持って何かを考える子供の方が成長の伸び代は大きいと言えます。
5、失敗を恐れない
そして私が最も素晴らしいと思うことが失敗を恐れずに何事にも挑戦することです。その逞しさにがやんちゃでおてんばな子供達なのです。その度胸はどこから生まれるのか大変不思議な一面でもあり、根拠の無い自信がある頼もしさが羨ましいとさえ感じます。たとえ失敗しても七転び八起きで何度でも挑戦したり、時にはその失敗を喜びに変えて楽しんでいたりもします。エネルギーに溢れている子供達の多くは多少の失敗は気にかけず自分のやりたいことをやり通そうとします。
しかしやんちゃやおてんばな子供達全てにその素養があるわけではありません。失敗を恐れない素養があるというよりは、やんちゃでおてんばな子供達は乳児期に転んだり落ちたり手や指をドアに挟んだりとアクシデントを繰り返し、その度に親から「大丈夫?」と言われ続け自分自身で立ち上がることを学んで獲得してきたと言えるでしょう。この小さい頃に「大丈夫?」と言われ続けたことにより多少の失敗に挫けない心を授かって成長するのです。それが根拠の無い自信に繋がり逞しさを身につけていくと考えています。やんちゃでおてんばなのに失敗に心折れたりする場合には、「大丈夫?大丈夫だよ。安心して、前に進んでいけるね、自分で立ち上がってごらん」という親の向き合い方が最も大事であると言えるのです。
6自分自身を貫こうとする
やんちゃでおてんばな子供達は逞しさを兼ね備えているのでかなりの強者になったりします。その強さが時に頑固さとして捉えられてしまいますが、自分自身が納得いく事を貫こうとする強さを獲得することはある意味幸せなことでもあります。時としてその強さが人の話に耳を傾けることができないものであったり、自分自身の非を認めることができない意地っ張りになったりすることがないように自分自身を俯瞰できる子供に育てるのも親の導きです。単なるわがままや意地っ張り頑固者になるのではなく、自分の信念を持ちブレることのない軸をしっかりと作ってあげることが、できるやんちゃであり、できるおてんばな子供達なのです。
《 親として心すること》
1、やんちゃとおてんばを親としてどう捉えるか
やんちゃやおてんばな子供達に共通していることはエネルギーの塊であること=生きる力が漲っていること、そして好奇心旺盛なことで決してマイナスなことではありません。親が心得るべきことはやんちゃやおてんばは困ったことではなく、却って喜ぶべきこととして捉えるべきだと考えます。とはいえ毎日のハラハラドキドキに加え、言う事を聞かない自由奔放さにイライラも募るかもしれませんが、ここは親として大人としての子供の持つ本筋を見極める冷静さが必要になります。
やんちゃやおてんばの持つパワフルさ、好奇心旺盛さ、活発さを封印しようとしても本能的に備わっているものを封印することはできません。ところが親はその不可能なことをどうにか転換させようと必死に注意したり叱ったり小言を言い続けたりしますが、どう考えても本能に逆らうことは不可能であり、親は日々の疲れから自分自身の大切な子供をどうしようもないやんちゃな子供、おてんばな子供として烙印を押してしまうことに陥ります。
しかし本当にそれで良いのでしょうか。実は親の捉え方によって子供のやんちゃさやおてんばは形勢逆転の光り輝く可能性を持つ子供に成長させることができます。やんちゃだな、おてんばだなと我が子を見ている親御さんには輝く原石を持って生まれた子供だと自信を持って育てるという覚悟が必要だという事を明言しておきます。
《 攻略方法 》
1、ありのまま受け入れる
まずは我が子をありのままに受け入れるということが第一の攻略方法です。困った子供として受け入れるほど愚かなことはなく、そのような視点で我が子を見てしまうと常に小言を言い叱りつけ子供の輝くものを奪い去っつてしまう結果になります。逆に逞しく生きる強い光を持つ子供だと捉えると子供の良き点をより輝かせようとして導くことができます。
2、危機回避を促す
ありのままを受け入れる上で怪我や事故などから身を守るための物差しをしっかりと子供に伝え続けることが最優先の攻略方法です。やんちゃやおてんばは身の安全を考えずに行動するためにいけないことはいけないとしっかりと伝えること、そして危険を予測するように想像させることを日頃から繰り返し伝え続けることをしなくてはなりません。
またやんちゃさは時に正義が強く出る場合があります。正義を盾に誰かに手を出すことがないように伝え続けることや相手からの暴力を回避する方法を伝えるのも親のすべきことだと考えます。
3、叱るべき時はしっかりと叱る
最近は褒めて育てることが主流になっていますが、いけない事をした時には感情ではなく理性を持ち理論立てて何がいけなかったのか、どのような行動を取るべきだったのかを明確に伝えて叱ることが必要だと考えます。過ぎ去ったことを叱るのではなく現行犯が子供にとっては理解しやすく、短い言葉とわかりやすい表現で叱る必要があります。しかし叱る前に必ず何をしたかったのか、どのように考えて行動を起こしたのかという子供の気持ちに耳を固めけることが何よりも重要です。
4、あらゆる事を親子で考え共有する
突飛な行動や衝動に駆られて問題を起こす前にやんちゃでおてんばな子供達の好奇心や探究心冒険心を満たせるように『なぜ』『どうして』『どのように』『どうしたら』『どうすべき』など共に考え、調べ、計画を立てたり、予測し実行するなど子供とともに納得いくまで考えることをとことんさせることが物事に集中する力をつけさせ、落ち着く鍛錬を実行することになり将来の生きる力に繋がります。
5、のびのびとやんちゃとおてんばを謳歌する
冒頭でも申し上げましたがやんちゃとおてんばの根底には強く逞しく、失敗を恐れないチャレンジ精神で自分自身の人生を切り開いていく原石を持ち合わせています。目の前の刺激的な日々の連続に親が心折ることなく、子供自身の持ち味を良い方向に導きいていく大役を任されたのだと心に決め、子供の笑顔を引き出す事に徹してほしいと考えます。そうは言っても大変なことは起きると思うのでその度に子供の将来のためにということに立ち返ってご自身を奮い立たせてみてはどうでしょうか。
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