絵本『かぶとむし〜かぶとむしの一生〜』

これぞ夏の虫という帝王的昆虫と言えばカブトムシではないでしょうか。私の好きな昆虫をテーマにたくさんの作品を生み出されている作家得田之久氏の作品を取り上げます。得田氏がこの昆虫シリーズを書き上げた時には図鑑的作品中心だったそうです。来る日も来る日もカメラ片手に実際の昆虫を撮影し数年かけて形にしたとのことです。

夏のくむぎの林で受益に群がる他の昆虫たちとの関わりを描きながら、カブトムシの一生を描いている作品です。


数あるかぶとむしについての作品はかぶとむしにスポットライトが当てられている作品が多いものですが、作家自身が数年にわたり観察し構想を練っただけあって、広い視野でかぶとむしが自然界の中でどのように逞しく生きているのかが描かれています。例えばかぶとむしがあり付ける樹液はカミキリムシの活躍により得られるものと説明しているページがあり、作品の細部にくぬぎ林での昆虫達の息遣いを読み取ることができます。

樹液に群がるカナブンやアカタテハ、クワガタ、スズメバチなど多くの昆虫も美しく描かれています。甲虫とは何かなど子供達にも分かりやすく説明してあります。


日常にはない専門的言葉も少しずつ子供達の中に思考と共に溜まりゆくワクワクやドキドキ、知りたい、知って良かったという感情も育てるきっかけにもなると感じています。

しっかりとかぶとむしの一生が描かれていますので実際に飼育しておられる生徒さんもそうでない生徒さんも楽しめる作品です。

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