提案『昆虫の飼育の薦め』

子供が昆虫を好きになるか否かは幾つかのターニングポイントがあります。まず最初のポイントは1歳のよちよち歩きの頃で、ひらひらと飛ぶ蝶や列をなして歩く蟻をじっと目で追い見ることから始まり、2歳頃に動くてんとう虫を手や指に載せることができ、3歳以降で虫を網で取ることができるようになれば徐々に捕まえた虫を手で掴むことへと移行していくことができれば虫に対しての抵抗はなくなります。

夏休みになると虫に対して抵抗のない子供達は昆虫を飼育することへの興味が湧いてきます。歴代の生徒さんの中には多くの昆虫を育てておられるお子さんもおられました。現在も数名の生徒さんが昆虫を買っておられるようですので今回は昆虫を飼うメリットを考えたいと思います。


1、昆虫の生態を知り理解する

昆虫を飼うことはまず昆虫探しから始まってほしいと考えます。どんな場所のどのような昆虫が生息しているかを知ることで昆虫が何を食し、どのような環境を整えて飼育すればよいかを理解する手助けになります。大きの昆虫にはそれぞれに特徴的な生態が見受けられます。そのことをおさえて実際に観察して学ぶことを充実させましょう。


2、昆虫の生死から命の大切さを学ぶ

以前セミを捕まえた生徒さんがセミを虫かごに入れて飼っていたら死んでいたという話を耳にしました。本来は成虫で自由闊達に飛び回る昆虫は飼育に不向きです。蝉の生態を調べることをしていれば蝉は短期間に多くの子孫を残しその役目を終わることや樹液が餌となることを認知していれば残念な結末にはならなかったと思います。飼育するにあたってはしっかりと学び昆虫が生きて行く自然環境に近い状態で飼育環境を整え、観察をし後には昆虫の生命に適した場所にリリースすることが重要だということを理解できるように学んでください。

また別の子が死んだらまた取って来ればいいとの発言をしていました。どんなに小さな昆虫でも同じ命はないということを理解できるようにとの指導が必要です。そもそも昆虫は命の短い生き物ですが昆虫の世界には人間が想像だにしない不思議な魅力や奇跡的な出来事が数多くあります。『小さくても精一杯生きている』ことの素晴らしさを学ばせ、命の終わりをどのように迎え次世代に命のバトンを受け渡して生涯を終えるのかを確りと受け止められるようにしましょう。


3、世話を通して責任を学ぶ

昆虫を飼うのだと子供が言い出したらそのお世話は確りとさせなくてはなりません。子供自身が世話を行い昆虫の成長を目にすることができれば喜びを味わうことができ、知り得ることや発見することは出てくるでしょう。また世話を怠った時には昆虫の命が尽きてしまうこともあり得ます。その時には自分自身の行動が招いたことに衝撃を受けることがあるかと思いますがそれも責任を学ぶということに於いては直視させる現実だと考えます。我が家でも飼育の甘さから命をまっとうさせることができなかった経験はありますが、その事件以降は責任を果たすということを身につけて来れたように感じています。


4、図鑑を活用するようになる

図鑑に移行する子供はそう多くありません。図鑑は昆虫を知るという点に於いて知識の宝庫といえます。同じ昆虫であっても環境によってその姿を変えたり、匂いや光で昆虫同士が意思疎通を図っていることや体の一部を道具のように使いこなしたりと知らないことが溢れています。読めば読むほど、見れば見るほど昆虫の道の世界に引き込まれていきます。新しく得た情報を上書きしたり、記憶に留め思考を深めたりと考える力をどんどん身につけることになります。


5、昆虫への関心や興味が増幅する

飼育を通して昆虫が成長するプロセスを目にすることによりさまざまな昆虫に対しても関心や興味が湧いてくるようになります。するとアンテナを絶えず張ることになり学ぶことや知ることの機会が増えます。全く関心や興味が湧かないという子供とは立ち位置が異なり何をするにしても好奇心が溢れ、自発的な行動や学びが抜きん出ています。

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