提案『子供のいたずらその対応 』
2週に渡り(2024年3月11日、『子供のいたずらNo.1、2』)子供のいたずらについて記事を書いて参りましたが、子供の発達に必要ないたずらは大いにさせて欲しいと考えていますし、実験的いたずらに関しては最低でも一度はさせるべきだと考えています。また可愛いいたずらや場を盛り上げるいたずらも状況を判断することができ大きな問題を孕んでいない場合も容認すべきだとも感じています。というより私自身いたずらは大好きです。実際我が家でも常にどこかに誰かが隠れて「わぁっ!」と驚かし「えっ、またぁ・・・気づいてたよ」なんてことは日常茶飯事でしたし、良い意味でのサプライズ的いたずらはどんどんさせていたように思います。今回は親の目から見て子供のいたずらをどのように判断するのかを記事化していきます。
1、容認する乳児期のいたずらは何か見極める
子供のいたずらを理解できるものとそうでないものの線引きをすることは必要です。例えば乳児期に見受けられる箱からのティシュ出しは子供の好奇心の最たる行動の一つです。目に入ったティッシュ箱を何だろうと思い、引き出してみたら次から次へと新しいものが出てくる、楽しくて仕方がないこの行動は一人遊びの始まりであり、集中して同じことを繰り返す事により集中することを獲得していきます。
また小さなものを見つけて手で摘んだりする行動は、ものを見つける好奇心の芽の出現を意味しています。床や地面に落ちているものを見つけるのが上手になり口探索が残っている場合は何でも口に入れて確かめる行動に出ます。その時誤飲に通ずることもあり注意が必要になりますが、好奇心の芽を摘むことなく探索行動ができこれは何だろうと思考し確かめることができる環境に置くことが脳や五感を育てる事になります。
このように乳児期のいたずらは重要なものなので発達と関係しているものか否かを見極める必要があります。
2、幼児期のいたずらが何を意味するのか判断し見極める
幼児は何歳からというと3、4歳以降となるかもしれませんが、私は2歳以降は乳児ではないと考えています。2歳になるとイヤイヤ期に差し掛かり手を焼きこれまで笑って見過ごしていたいたずらも親の精神的ストレスから見過ごせなくなる状況にあるかもしれません。しかしここで立ち止まり子供が行っているいたずらの根底にあるものは何かを考え、その答えが見えてくるとどのように子供を導くべきかが見えてきます。親の感情或は理性のどちらかで対応するかにより子供の成長促すことができるか否かという事になります。怒りたくなってもまずはその感情を傍に置き『なぜそのような行動に出たのか』を子供と話してみることが肝心なことだと考えます。
3、繰り返すいたずらか、一過性なのかを見極める
いたずらには繰り返すものと一過性で終わらせる可能性が高いものがあります。またそのいたずらを行った時の脳刺激によっては大人が困るいたずらを助長して刺激を求めて何度も繰り返すタイプのものもあるため、親の見極めが重要です。
発達上繰り返しが必要なものはとことんさせ、一過性で済むものの中にも発達上必要なものはなるべくさせる方向で一工夫をして促し、安全性に問題があるいたずらは行ったいたずらで完結させるなどしなければなりません。基本いたずらは子供が成長するためのものとして捉えておきましょう。
4、いたずらの是非を判断する目安を持つ
子供にどのようないたずらが許されて、何がダメなのかということを理解させる似は親の物差しが明確であることが大切になります。いたずらには大きく分けて子供の発達を促すために許可できるもの、明らかにしてはいけない危険ないたずら、そしてさせてあげたいけれどちょっと困るものの3つに分かれます。
許可できるものは子供が満足いくまでさせてあげる環境を整えることができることが望ましいです。
次に安全が脅かされるいたずらをした場合には毅然と対処する必要がありますが、必ずなぜそのようないたずらをしたのか子供の話に耳を傾けてください。そして何が危険でその結末が想像できるように必ず伝え、次回同じことを起こさないように楔を刺しておきましょう。
最後に大人が困るいたずらというのは親御さんの考え方捉え方にもよって異なるので対応はその数だけあると考えます。しかしさせてあげたいけれど困る場合には、親が子供と共にそのいたずらを楽しむことで困る行動を軽減したり、新たな働きかけを発見する事に繋がるなどの発見で子供の思考に刺激を与え能力を伸ばす糸口を見つけることができるかもしれません。
5、プライベートゾーンとパブリックゾーンを明確にする
子供は場所をわきまえていたずらをすることは難しい事ですが、家で良しとしていることが他所様の家で行ってしまわないように配慮をしなければならないのが親のすべきことになります。我が家では家の中にいたずらは家を一歩出た瞬間から封印するように教えてきました。しかしそのことを理解し実行するまでは失敗もあり、その都度明確な理由を伝えて理解を促してきた流れがあります。伝える理由もケースにより異なるのでその理由の数だけ思考するチャンスに恵まれる事になります。
またパブリックスペースでのいたずらはいたずらをされる側が困ったり悲しい状況を生まないか、そしてそこには安全を脅かす危険がないかを考えることを教えなくてはなりません。また学校で行う場合も先の記述内容に加えて授業を妨害しないか、公的備品を破損することはないかを想像させておく必要があります。またパブリックスペースでのふざけやいたずらは危険を伴うこともあるので注意を促すことが必要です。
6、人を巻き込まない
私が子供に常に言い聞かせていたことは、「いたずらは個人技で行ってください。決してお友達を巻き込んではいけません」と伝え続けていました。これは集団心理でタガが外れてしまうことを懸念していたこともありますが、人を巻き込まずに自分だけで責任を取れるようにするためです。特に男の子は友達とつるむと色々なことをしがちです。我が子も小学校低学年の頃にベレー帽を友達とブーメランのように投げ合いっこし注意を受けることもありました。誰が先にしようと言ったとか言わないとかは関係なく、いたずらをするなら人を巻き込まずに自分自身の責任で行う覚悟でしなさいと子供には伝えてきました。またいたずらで怪我をするのは自分であって友人に怪我を負わせてはならないこと、行動を起こす前にそれはすべきかどうか、そのいたずらに相応しい場所であるか、友人やその場にいる人に迷惑をかけずに済むのかを考えなさいと伝えてきました。
子供の茶目っ気があるいたずらは好奇心に満ちた思いが目の輝きとなり、エネルギー漲る様子を感じるので個人的にはとても大好きです。しかしそのいたずらの中には決して良くないものも含まれるので親がしっかりと子供にいたずらの良し悪しを伝えなければな離ません。同時にいたずらを全くさせないように育てる予防を強化してしまうと自分自身で考えて行動するチャンスや過ちを反省し事の良し悪しを判断させるチャンスを奪う事にもなります。私はいたずらを肯定する側にいますが、そこにも危険をはらむものや友達を巻き込んで当事者になることや怪我をさせることをしてはならないと考えています。一見矛盾しているように感じる方もおられるかもしれませんが、ある程度のいたずらの中で多くのことを学ぶチャンスを子供にしかと与えるべきだと考えます。
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