スナップ『窓辺の鯉のぼり』

今週はこどもの日だったこともあり素敵な父子の共同作品記事を取り上げます。

レッスン終了間際に行っている折り紙の取組みで鯉のぼりを折った生徒さんは、お父様に見てもらおうとご家族分の鯉のぼりを折り、食卓テーブルのお父様の定位置にそっと置いておやすみになられたそうです。


夜遅くご帰宅されたお父様はその一部始終をお母様(奥様)から伺って嬉しくなり、お子さんたちが笑顔になるお返しをと糸を用いて鯉のぼりを繋げ、窓辺に飾ることにしたそうです。どうして糸で繋げる発想に至ったのか伺ったところ、お子さんが鯉のぼりを縦に並べていたということで空に泳ぐ鯉のぼりをイメージしたのだとか。

常にお子さんの思いを真正面から全身全霊で受け止めておられ、お子さんたちの喜ぶ姿を見るため労力を惜しまないというスタンスを常に持っておられるので感心するばかりです。私の知る限り歴代のフットワークの軽いお父様の中でも群を抜いてられるので、個人的にものすごく興味が沸々と湧いてきて幼少期のお話まで伺ってしまいました。

母子家庭でお育ちのお父様ですが、お母様が忙しくされておられてもお仕事がお休みになると日本各地を巡り様々な経験をさせて下さったのだとか。今でもその光景が色褪せず明瞭に目に焼き付き、そして当時感じた匂いまでも思い出すことができるそうです。この話を伺いやはり五感へ働きかけと刺激は実体験に勝るものなしと確証が持てるお話を伺いました。

その貴重な経験を通してお子さんたちにも同じようにチャンスを与えたいとお考えになり、多くの経験を通して好きなことに出会い、夢を見つけ、目標に向かって歩んで行かれることを願われていらっしゃいます。父親としてどのように子供と関わり、社会性を身につけさせるかをお考えになっておられる父親の鏡のようなお父様です。

私の友人でお父様と同じような境遇の中育ち、実際に父親になった時どのように子供と接すればいいのか父親像が見つからないと相談を受けたことがあります。父親と母親の立場には違いがありますが、根本的に愛情を真っ先に注ぐのは母親であり、そこが十分育つと次に父親は愛情伝えながら社会秩序や規範を教えるという役割があり、世の中の潮流に乗ることや時代の移り変わり、人間としての尊厳など年齢に合わせた教えを行う必要があります。その点を子供が得られるような父親の働きをすれば、子供は自然と愛情と社会性を得る事ができ安定した人格形成ができます。よって父親という役割もまた重要不可欠なものなのです。

先日の2024年5月6日の子育てサジェスチョン提案『母ということを考えてみる』記事で子供の頃に親にしてもらい楽しかったこと嬉しかったことを考えて行動すると、子供に良い流れを残すことができると記しましたが、生徒さんからするとおばあちゃまの精神がお父様に受け継がれ、お父様がまたお子さんへと継承していっているのだなと微笑ましくなります。そのご家庭に流れる素敵な経験をお子さんたちが汲み取り、また次世代にとホスピタリティが受け継がれていくことでしょう。お子さん達の成長する先には多くの経験が待っています。清濁合わせ飲み込んで自分だけの花を美しく咲かせてくれることを心から願います。

あれっ?ここはジヴェルニー?それとも高知の北川村のモネの庭?それとも沖縄の・・・?



最後に素敵な夕景の鯉のぼりにかけて、そして素敵な親子さんへの感謝を込めて城達也ばりの詩を書いてみました。ミスター・ロンリーを流しながら読み上げてみてください。


蒼穹の彼方を旅した childhood

高く自由に飛び回った少年は父となり

今大空を駆け巡っている

瞼を閉じれは

フィナンシェのような甘い笑顔と

空想の展覧会を惜しみなく披露する幼子たち

その幼子たちを大きな翼に乗せ

眼下に広がる多くの風景と喜びと

そして星河一天の美しさと静けさとを得ながら

至福の時間旅行


遠い地平線にかすみゆく夕陽  

その夕陽を背に受け泳ぐ鯉のぼりたちの如く

彼らは幾つもの気流に乗って

大空を駆け巡るだろう 


Baby教室シオ

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