提案『誕生日の本当に意味を伝える』

今回は予告通り誕生日の本当の意味を伝えつつ、謳歌する方法を提案したまいります。

さて皆さんは誕生日といえば何を連想するでしょうか。誕生日プレゼント?誕生日ケーキや誕生日会?ご家庭によって色々な思い出や誕生日アイテムを想像するかもしれません。勿論これからお子さんの誕生日を迎えるご家族では家族だけで誕生日会を行うのか、親戚や子供のお友達に声を掛けて誕生日会を開くという方もおられるでしょう。今まさに誕生時プレゼントのリクエストを収集中というご家庭もあるかもしれません。年齢だけという意味を捉えるならば生涯に一度の1歳であり、3歳であり5歳・・・ということになるので思い出深い日にするためにどう知るかを考えて欲しいと思います。

また誕生日という日がどのような日なのかを子供達に確りと伝えて子供自らの存在意義を親から伝えてあげる日であって欲しいとも考えます。

親御さんはご自身の誕生日をどう過ごされているでしょうか。「おめでとう」と言われるのを待っておられるでしょうか、それとも花やプレゼントが届くのを待っておられるでしょうか。

今回は子供の誕生日に提案することと私が祖母より教えてもらった誕生日にすべきことについて論じていきます。



1、毎年が生涯一度の誕生日

私が小学生の頃自分自身が赤ちゃんであった時のことを家族から話を聞いて作文にするという授業がありました。授業の中で出産時の体重を発表する場面があり、なんとクラス第2位という女子にとってはランクインしたくないものでした。しかしその時に母から話してもらったことが愛情を感じ幸せに包まれた今でも忘れられない時間だったこともあり、子供達にもその思いを心の中に植えておきたいと考え、妊娠を知った時からの話を繰り返し伝えてくる誕生日前の儀式を行なっていました。このような話をすると毎年子供自身の中で自分自身の存在意義を確かめることができるので、どんな高価なプレゼントを贈るよりも意義のあることだと私は考えます。まずはプレゼントで頭を満たす前に愛されているんだという思いで心を満たしてあげてはどうでしょうか。



2、誕生日プレゼントを準備する

子供が嬉しそうに誕生日プレゼントを開ける目の輝きを想像しながらプレゼントを選ぶことも親にとっては楽しい時間ではないでしょうか。また現実的に子供が欲しいものを選んでもらい共に購入し誕生日のその日までを保管して、当日ビリビリに包装紙を破くという外国式の喜び表現を楽しんでいるご家庭もあります。またご両親からだけではなく両家のご祖父母にリクエストをし3つ欲しいプレゼントをゲットするお子さんもいます。多種多様なプレゼントの方法がありご家庭の方針に則した形で準備されているように感じています。

乳児期は「欲しいものはこれだ」と言える年齢ではないので親の独断で贈り物を準備することができます。我が家は将来に役立つものをチョイスし成人式の日にそれを渡しました。そのような考え方も一つあるので考えてみてはどうでしょう。

また子供が「これが欲しいんだ」と言えるようになれば、誕生日プレゼントを探したり共にお店を訪れたりする楽しみが生まれます。が子供が思春期を迎えるとそのプレゼント選びが終わりを迎え流ことから親子でプレゼント選ぶことにも期限があるのです。その都度楽しむことがベストかもしれません。

一方子供の興味や関心が絞り込まれていない場合は誕生日のギリギリまで欲しいものが定まらないという話も耳にします。そうならないために半年以上かけて子供に誕生日には何が欲しいのと声掛けを行うことも必要なのかと考えます。しかしできれば日頃から子供の行動を観察していけば欲しいものが見えてくることもあります。



3、誕生日会を開く

年に一度の誕生日のその日に子供達は主人公となり参加者からお祝いを伝えられる特別な日です。いつもは親に起こされる子供達が誕生日の朝は起こされることなく早めに起きてくることも珍しくはありません。またプレゼントはまだかまだかと朝からワクワクして落ち着きがないという状況も招き、誕生日会が始まる頃には疲れ果ててるなんてことも我が家では起きていました。それくらい誕生日会に期待をしていたということなのでそれも今となっては笑い話の良い思い出になっています。

沖縄では誕生日会を親戚を招いて開くことも多いので親はその準備に追われるそうですが、親戚中でハッピーバースデーを歌って祝えて貰える幸せは何ものにも代え難い至福の時です。

また親にとってはお祝いの料理を準備する大変さもありますが、子供のために腕を振るう愛情表現の場であると考えを切り替えてみるのも素敵なことです。子供の好きなものを中心に手作りを振る舞う幸せは親だから味わえる特権でもあります。とあるお母様がこのようなことも話してくれました。「元々お料理は得意ではなかったけれども子供の誕生日会を重ねるごとに料理が進歩していった」と。本当に素敵なご意見だと思います。



4、食事に出掛ける

家族や親戚お友達との誕生日会も良いですが、たまには家族だけでお洒落していつもよりもリッチな食事に出出掛けてみてはいかがでしょう。我が家では子供達に少し背伸びをしてもらいマナーを学んでもらってから贅沢な食事に連れていきました。日常口にすることができない料理は珍しい食材を使用した美味しさを味わう刺激もありますが、その場所の非日常的な静けさに緊張もし、スマートに立ち動くホールの人々の様子や心遣い気遣いを感じる瞬間でもあります。そして帰り際に美味しかったと自分自身の言葉で伝えさせることも心掛けていました。親が教えることができないプロの技や立ち振る舞いというものを見せることや働く方々への感謝を述べることは、子供達の中に必ず貴重な付加価値として心に刻まれます。大人になりそのような場所を訪れた時に物怖じせずに敬意を払い、有意義な時間を過ごせることができる地ならしとして一年に一度は素敵な場所に出掛けての食事もお勧めします。



5、旅行に出掛ける

子供達の中には物をプレゼントとして求めることよりも自分自身が行ってみたい場所をプレゼントとして要望を出す子供がいます。歴代の生徒さんの中にも誕生日のプレゼントが海外旅行やディズニーランド&シー、USJ、キッザニアなどのテーマパークや福井の恐竜博物館や種子島にロケット打ち上げを見に行くなど関心が強いものを求めて出掛ける子もいました。動物好きな生徒さんはアフリカの草原で野生動物を見に出掛け数年前に獣医となったと連絡をもらいました。子供の時に訪れたアフリカでの経験が職業に結びついたのだと感慨深く、彼の動物のことを語り出したら止まらないあの目の輝きや表情の豊かさを思い出し我が子のように嬉しく胸が熱くなったものです。



6、チャレンジしたいことをする

誕生日だからこそ非日常のことを体験するという経験も子供達にとっては新たな発見ができるタイミングでもあります。我が家では毎年美味しいケーキを特別注文することをしていましたが、ケーキ作りもこなせるようになってくると自らの誕生日に自ら作るということもさせました。するとケーキのデコレートの難しさに気付くことができパティシエへの尊敬の念が高まります。デパートに出掛けると暫くは帰りに地下のケーキ観察が続き、ケーキをのデコレートを立体的にそして色味も確りと見ていました。自分自身の誕生日会を飾りつけることにも繋がったのでプロデュースする力にも磨きを掛けることができるでしょう。

また物語の世界を堪能したいということもあり、外国人作家の育った場所や物語、映画の舞台となった地を訪れることでその文学的なものや映像の美しさをみ時間に考えることもできます。子供がチャレンジしたいと思うことに時間や労力経済的サポートをするのもまた面白いことだと考えます。



7、両親に感謝を伝える

私が自分や親戚の子供達に強く教えているのが『誕生日は両親にありがとう』をいう日であるという教えです。これは私の祖母が私に教えてくれたことであり、子供の頃からずっと実践していることでもあります。先日も半世紀を超える誕生日を迎えたばかりですが、レッスンで実家に行けなかったので母に電話をして「産んでくれてありがとう」と伝え母と二人で父がいないことに触れて涙してしまいました。両親が出会っていなければ私は今ここに存在してしないので父が存命の時には父にも「産んでくれてありがとう」と伝えると「僕は産んでいないけれどね」とちゃめっ気たっぷりの笑顔を見せてくれていたものでした。なかなか恥ずかしくていえないという親御さんもおられるでしょうが、私は親がその姿を見せることにより子供も抵抗なく同じ行動が実践できる物だと考えています。

命は両親から受け継いだものであり、母親は十月十日体内で育み命を掛けてこの世に送り出し育ててくれ、父親は誕生後に社会的に守り育ててくれます。自らの命の源であることに感謝しなければ自分自身を慈しんで尊ぶことはできないものです。そう考えると自分の誕生日はやはり両親に感謝をする日にしたいと子供に教育してきました。それを実践してくれるので祖母の教えが孫の私にそしてひ孫に受け継がれ感謝のバトンが引き継がれています。

毎年毎年子供達が自分の命の源に感謝して過ごすことが心にどのような作用をもたらすかを考えてみてください。感謝するということが身に付いていればこれから続く長い人生で必ず優しさを育みながら歩んでいけるはずです。世知辛い世の中嫌なことや苦しいことが起きたとしてもこの感謝という種を撒いておけば、必ず心のバランスを取ることができるはずです。

誕生日とは今一度生きる証を見つめ直す日であると言っても良いかもしれません。


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