提案『SDGs No.2 貧困を考える』

今週はSDGsを考えようということで項目1『貧困をなくそう』について記事を記してまいります。月初めに行事関連や緊急の記事発信をしない場合に限りSDGsの17の項目を一つ一つ子育てに関する記事として息の長い記事提案をしてまいります。


1、親の認識と情報獲得

日本は恵まれた国とは言われますが実は新たな飢餓として相対的貧困層の飢餓問題が昨今取り上げられるようになり、子ども食堂を見掛けるようになりました。このブログ記事をお読みになっている方は比較てく恵まれた環境で子育てをなさっておられると思うので、明日の食べ物があるかどうか、水道代や電気代が払えるかどうかなど心配するお子さんはいないでしょうが、現実的にお子さんの隣で机を並べているお子さんが給食で食べつないでいるかもしれません。また今月は支払いができるかな?お母さんは私たちに食べさせるために休まず働いていると小さな心を痛めているかもしれません。遠い国で起こっているだけの問題ではなく、私たち国でもそのようなことが起きていることを親が認識し、関心を持つことで子供の深い思考を育むことができるのだ考えます。



2、子供の未来に存在する貧困を考える

21位世紀に入り世の中は劇的に変化しています。2001年のアメリカ同時多発テロ、2006年に持ち上がった普天間基地の移設問題、2008年のリーマンショック、2010年の尖閣諸島の中国漁船衝突事件、2014年の東日本大震災、2020年のコロナ禍、それを受けての世の中の劇的変化し世界や日本国内で人々が自由に往来できない中での働き方改革、そしてAIによって様変わりする世の中とこれまでの人類が経験したことのないことが一気に押し寄せているのが今世紀です。そう考えると子供達にはさまざまな波を乗り越えるしなやかな強さと優しさ、的確に行動を起こせるフットワークの軽さ、思慮深さが必要だと考えます。子供の未来に私たちが経験した以上の問題が起こりそうな予兆は至る所に出ていますから、常に問題や課題が背中合わせであること、他人事ではなく自分自身と直結することを理解できるよう育てなくてはならないからこそ子供達の教育の中にもSDGsが浸透してきているのです。

当たり前に食されていたお米の値上がりを考えても「今ある当たり前は当たり前じゃなかった」と言え、これは日本の食糧事情の貧困そのものだと思うのです。しかし1日に出るお米の廃棄量は8万トン、一方で日本には3食の食事すらままらない子供がいる。米がないならパスタやパンにすればいいと思いがちですがその小麦はどこから?日本の小麦生産量はわずか100万トン余りで需要の8割を輸入に頼っている有様です。食料に限らず生活に欠かせない燃料も高騰し、さまざまなものが輸入ができないとなれば食糧難・生活困窮に陥るのが日本の現状です。

「あると思うな親と金」という言葉が聞かれていた時代からあると思うな飽食時代と便利な生活・・・とさまざまな問題が波及してきそうです。子供達の未来が不透明だからこそ子供達の教育にSDGsは必要不可欠で地球規模で起こりうることを想像しそれに備え一人ひとりが真剣に考えどのように行動すべきなのかを考える必要性に迫られているのです。ワンガリー・マータイが感銘を受けた日本の勿体無い精神を今一度見直すのも未来の貧困に備えることになるのではないでしょうか。




3、子供の心の貧しさ

私の子育てには色々な経験や体験をさせようと努めてさせてきました。それは他者から見ても羨まれることですがそう華々しいことばかりをせてきたわけではありません。公園のトイレ掃除もさせましたし、散歩はゴミ袋とクリーントングを持たせゴミ拾いもさせました。キッチンとお風呂場の排水溝の掃除、側溝の掃除、ゴミ箱洗い、鍋磨きなど人がしたくないと思う場所や物事を幼児期から段階を経てさせました。このような仕事を必ずしている人がいてその仕事の大変さを経験すればぞんざいな扱いもせず丁寧に使用し、それらの仕事に関わる人々をぞんざいに扱う態度も起こさないでしょう。つまり感謝を学ばせることに繋げていたのですが、子供もそう簡単には気持ちよく取り組まないこともあります。しかしその嫌だな、やりたくないな、誰かがすればいいよという気持ちを持たせたままでは心の貧しさを払拭することはできません。私は祖母と母から「人が嫌がる仕事こそ喜んでと引き受けなさい」と教わりました。そしてそれを体現していたのが父です。これこそを教育に活かさなくて心豊かな子は育たない、そのように育ててよかったと今実感しています。心の貧しさはまず無関心から生まれます。関心を持たせることからスタートするには何事も体験させる事にあります。感謝を込めることができる心の豊かさのために行動を起こす出発を心がけてみてはどうでしょうか。

また親御さんの意識づけの方向性で幼児期ですでに職業差別を持たせてしまったご家庭もあります。地位や名誉のあるお家柄や高所得者のご家庭では親御さんの物事の捉え方や考え方、伝え方の問題でお友達への差別意識を生んで仲間に入れる入れないやその逆で自慢ばかりしていると仲間に入れてもらえないということも起きていることを耳にしました。このような意識が社会問題になっているのがアメリカの人種差別や欧州などでの移民問題に行き着くのではないでしょうか。アメリカから旅に来られるいわゆる肌に色を持つ人々は日本で人種差別がないことに驚きを隠せないようですが、日本でも表立ってはありませんが小さな火種は日常に転がっています。その小さな火種を子供の心に植え付けるか否かは親御さん次第です。つまり自慢できるようなことで合ってもそのようなことは人に伝えるものではなく、自分自身の心中にそっと置いておくものだと私は子供に伝えてきました。それが謙虚さに繋がるからです。本当に心の豊かな人々は自分自身の中にその豊かさを置いているのです。



4、人の立場に立つ

子供に南北問題や貧困問題を考えさせるとき、アジアやアフリカその他の最貧国の子供達の状況を知った子供たちが真っ先に感じることや言葉にするのは、「日本に生まれてよかった」という感情を言葉にします。その感情は紛れもない子供の本音です。しかしここで親がしなければならないことはこの問題を他人事で片付けるのではなく、少しでも関心が生まれるように意識付けしてあげることです。そのためには知識が必要となるため関連絵本を読んでみたり、調べ学習をしたりと知識を広げることです。そして知識は多くのことを考える材料を与えてくれます。幸せとは何か、今ある幸せは当たり前じゃなく多くの奇跡が重なって成り立っていることや驚き悲し哀しみや憐れみ同情労りなどの感情も育ちます。と同時に意識の変革が起こるので自ずとどうにかすべきだという行動への思考が生まれます。ここまでくると遠い国で起こっているということがより身近に感じ行動を起こそうという気持ちが生じ、人の痛みや哀しみを想像し考えよう心で感じようとするので深い思考や感情の育ちで大きな成長を果たすことができます。つまり知識は意識を育て、意識は感情や行動を育てます。人の立場に立つことができ自身の置かれていることや環境や状況に感謝が生まれ心の貧しさとはかけ離れた心の豊かさを手にすることができるでしょう。



5、親の心はいつもフラットに

近年強く感じていることです。自分自身がこうだと思ったら一直線、言いたいことははっきりという親御さんが増えているように感じます。これは信じて行動するという点では素敵なことですが、さまざまな人が助言や意見をして考えの幅を広げようとしてもなかなか聞き入れられないということも多いような気がします。それがご自身のことであれば問題はありませんが、お子さんの教育にかかってきてしまいその責任を子供に取らせるということに陥っている現状があります。

子育てをしていて子供を守らなくてはならないという親としての使命感と責任感が強いからこそ一直線ということが起きてしまい、その行動は親として成長した証なのでしょうが時にそれが子供の成長を止める方向に舵を切るのであれば私は違うような気がします。

親は思い込みという荷物を肩から下ろして、心のまっさらな状態でこの方向性は合っているだろうか、他に方法はないだろうかなど常に検証をすることが必要だと考えます。親の頑なな心は意識ですから意識は行動に繋がり、その行動を見て育つ子供もまた頑なな心を継承する可能性があります。頑なさは人を頑固にしてしまい時に心に余裕がなく、真実が見えなくなってしまい他者を攻撃したり自分自身の心を嫌なことで縛り付けてしまう貧しさや苦しさに追い込んでしまいます。子供が柔軟で豊かにあらゆる方向から物事を捉え行動ができるようにするためにも親は自身の心の頑なさを手放すのも必要ではないでしょうか。いつも心は朗らかにそしてフラットに、それが子育てを楽しくする要だと思うのです。

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