提案『平和の種を見つける』

2023年6月19日提案『平和教育について』(関連記事はこちら)記事を記して2年を経ましたが、世界ではまだまだ紛争や戦争が続いており世界的にもきな臭さが残る情勢も燻っています。一度戦争が起きれば長期化し戦禍は甚大なものになります。日頃私が戦争とは無縁の対極にいる子供達を見てつくづく感じることは、子供の純粋無垢な世界にこそある平和の種を大人は再認識しなければならないということです。争いや戦争の火種となるものは複合的で難しいことは百も承知ですが、日本にはその傷を抱え負の遺産で世界に発信できる国であることを背かに発信できる強みがあります。また戦争の悲劇ばかりに目を向けるのではなく、平和とは何かということを象徴的に表す場所を意識的に考えさせる場所があっても良いのだと勝手に想像を膨らませてしまいます。

人間は子供から大人に成長するとともに色々な感情が生まれ心を乱さず純粋無垢な状態ではなかなか育っていられないということになりますが、その心乱す中でもどのように心の乱れを回避し、乱れても平常心にリセットし落ち着けるかによって人となりが形成されることになります。育て方を間違えてしまうと人を羨んだり恨んだり、人のせいにしたり人に当たったり、僻んだり、人よりも優位に立ちたいなどのマイナスの感情を抱かせてしまいます。戦争というものはそのような感情から生まれるものだけではないかもしれませんが、やはりそのような感情があるのはこれまでの戦争を見ても事実です。戦争を引き起こすのは大人です。ではそのような大人がどのような教育を受けてきたのか。

戦争を起こした大人にも純粋無垢な子供時代があります。親の愛情をしっかりと受けて育てば愛着形成が育まれ、そして公の保育や教育現場で子供達は対人関係や道徳を学びます。しかし私は公の保育や教育現場では対人関係や子どもの心の育みは不十分で、その育みのベースは家庭環境にあるべきもので両親が子供に躾をしながら愛情を教え、感謝や人との関わり方、自分自身を幸せにする方法などを教えていくべき場所が家庭だと考えています。これまでに愛情や感謝、対人関係に関してはこれまでの記事で多くを語ってきたので、今回は『自分自身を幸せにする方法』について私なりの意見と提案をして参ります。


本題に入る前に『自分自身を幸せにする方法』について考えてみましょう。人それぞれ自分自身を幸せにする方法は異なるでしょう。ある人は家族がいることに幸せを感じることでしょう。子育てが幸せになっているかもしれません。また仕事に生き甲斐を感じたり、お金を稼ぐことに幸せを感じていることもあるかもしれません。しかしこれら全て大きく変化しうることなのです。例えば今までに裕福な暮らしが突如として生活水準を落としかねないことになるかもしれませんし、生き甲斐だった仕事が定年退職で以前のような働き方ができなくなるかもしれません。また家族や子育てが生き甲斐だったとしても子供達の成長や社会的環境の変化で一人になることも十分考えられます。今の当たり前が当たり前じゃないという経験は誰しも平等にやってくるのです。その時に頼れるものは自分の中に存在する『自分自身を幸せにする方法』の発動です。

幼少期から自分自身を幸せにするためにすることとは何かについて話を進めていきます。


1、大好きの発見と大好きを増やす

子供達の大好きの発見は日常にたくさん転がっています。好きなものに囲まれる経験は子供達の心の中に満たされる感情や不安を取り除く効果があります。大好きなお父さんやお母さんと主に時間を過ごすだけで幸せや安心感があり、好きな絵本を読んだりおもちゃで遊んでいると集中することができます。また大好きなものを食していると幸せな満足感を味わうことができます。そして大好きなこと、好きなもの、好きな人を増やすことで満たされることはどんどん増えます。

時に大好きの反対である嫌いを子供達は見つけやすいのも事実です。その嫌いの中の多くは好きを超越できないことや興味や関心がないことが多く存在し、本当の意味での嫌いは比較的少ないといえます。よって突出して好きなもの以外から好きなものを見つけ増やすことを意識させましょう。




2、愛おしい思いを優しさへ

今回は平和教育と謳ったブログ記事ですが男女問わず可愛いや愛おしいという感情を大切に育ててあげましょう。小さいもの、幼きもの、弱きものや動物などへ人間が抱く愛情を持たせることが優しさを育む近道になります。『愛おしい』という感情は別の言葉で表現すると『可愛がりたい』『守りたい』『大事にしたい』という感情が含まれ、好きという感情とは大きく異なり、他者に対する想いが含まれるのがこの愛おしいという思いです。弟妹に向けられることもあれば、血縁関係のない年下の子供や乳児に向けられることもあります。またペットに対してもこのような感情が育まれることがあり、いずれの場合も優しさへ向かうことになります。やはりこれまでの子供達との関わりの中でこの愛おしいという感情を育てている子供に問題行動を起こしていることはありません。また一般論として限りなく少ないと考えています。



3、自分にも人にも素敵さを発見

『素敵』という言葉は人それぞれの感性によって左右されるものですが、一番にして欲しいことは自分の中にある素敵を発見することです。自分の個性や長所を見つけて「自分の素敵なところはここなんだ」と胸を張って日々を送り自信に繋げて欲しいと思います。

またこの素敵発見は自分だけではなく他者に対しても行い、相手の素敵なところ良いところを見つける癖を身につけると人を批判することはなく、人を受け入れることを身につけていきます。相手をよく観察し関心を持つようになり、相手との信頼関係を築くことに繋がり、自分自身も刺激を受けて成長ができ、何より対人関係のストレスを味わう機会が減ります。相手にとって自分の素敵なところを発見する人を嫌がる人はいないでしょう。自分自身が相手の素敵な部分を発見し、そのことを伝えられたら嫌な気持ちになる人はいません。自分が受け入れたら相手も受け入れてくれる。それこそが幸せの種になり心満たさるのです。



4、美しさの発見

美しさの発見方法は大きく分けて3通りあります。視覚的に美しいものの発見すること、聴覚で美しいと感じること、そして心の中で美しさを感じることです。日本人は自然の中の移ろいや時間の中に存在するある事象を切り取って美しいと感じたり、侘び寂びの美を求める民族です。また鶯の鳴き声で春を、感じ蝉の声で夏を、鈴虫の鳴き声で秋を、雪の深々と降る音を敏感に感じ取る美的感覚があります。また日本庭園のししおどしは害虫駆除のための道具が風流な音を楽しむ文化にしてしまった感性も美的感覚と捉えることができます。

松尾芭蕉のように道端にひっそりと咲くすみれに美しさを発見し俳句にする文学が多く存在します。「山地きて何やらゆかしすみれ草」は日本に自生する珍しくもないすみれにふと気づいて心惹かれるという芭蕉の美的感覚に同調することができ優しい気持ちになれるのも感性のなせる技です。文学の中で美しさを想像し心で感じ取ることは共感なくしては得られないものです。

美しさを感じることは経験なくして得られるものではありません。日常にない美しさの発見も、日常にありすぎて見えない美しさを見直し感じることも、心の中や頭の中で美しさを感じることも全て経験や体験がベースです。



5、ありがとうを伝える

ありがとうという言葉には感謝の気持ちが含まれているため人間関係を潤滑にする役割があり、より良い環境を生み出し生活をより充実させて幸せを感じる効果があります。つまり純粋な気持ちで伝えられた「ありがとう」には相手も自分自身も幸せ充足感で満たされます。子供にはまずありがとうと言われた時の心地よさを実感させることから始めます。

そして日本語の『ありがとう』には有り難し=あることが難しい』という意味が含まれることを伝えた上で、日常の生活の中に存在することは当たり前のことではないことを知らしめることが重要です。感謝する気持ちを持たせることは子どもの中に感謝の種を巻くためにはかなり重要なことです。

またアメリ科の研究では感謝をする人の健康や幸福度が高く、免疫力や痛みへの耐性が高まったり、生きがいを感じやすく親切で寛大になるという研究データーが示されています。つまり感謝を伝える子供に育てるということは子どもの幸福度を高めると同時に、相手を尊重する気持ちや互いを知ろうとすること、そして相手の話に耳を傾けるなどに繋がります。

感謝を伝え互いを尊重し協力することで信頼関係を築くチャンスが生まれます。現代は地球規模で問題に取り組む時代であり多様性を尊重しなければ共通の目的に向かうこともできません。




6、幸せの種をノートに記す

ひらがなを覚えたての我が子供にさせていたことの一つですが、『幸せの種ノート』というタイトルでその日に見つけた幸せと思えることを単語や短い文章で記させていました。文字が書けない時には毎晩眠る前に「今日発見した素敵なことはなぁに?」「嬉しかったことは?」「大笑いしたことは?」「友達や先生の素敵なところの発見」など心の中が暖かくなることやワクワクすることなど書き出させて思い返すことを行っていました。

またその他にも子供自身が他者に対して行った素敵なことを記すことも行い、自らが誰かにして行った親切を記録し同じ行動が自然と取ることができるように記憶させることに意識を向けていました。無理に記させる必要はなく、子供が幸せと思うことがあれば書きたがるようにすることが重要です。



今回のまとめに入ります。平和は決して大きな話ではなく、日々の中に存在する優しさや思いやり、楽しさや素敵なこと、誰かに好きだよと伝えることの延長線上に平和は位置するものです。今回提示した『1、大好きの発見と大好きを増やす』『2、愛おしい思いを優しさへ』『3、自分にも人にも素敵を発見』『4、美しいを発見』『5、ありがとうを常に伝える』『6、幸せの種をノートに記す』を実践することができれば、個人の心を満たすことができれば人を羨んだり妬んだり、恨んだり、人のせいにしたり、人に当たったり、僻んだり、人よりも優位に立ちたいなどのマイナスの感情を抱かせることができるなどなく、自らを幸せで満たす選択を自然っと行うことができます。そんな子供が増えて大人になるといかに平和が大切なのかを認識しているはずで、愚かな争いに向かうことはないのではないかと思うのです。

日常の中にある一番小さな幸せの種を自ら拾い集め、その一つ一つを幸せだと実感することができるようにするのが家庭であり、家庭での会話が幸せを満ちた足せることになるのです。平和とは一人一人が幸せの中に身を置いてこそ成立することなおではないでしょうか。幸せに満ち足りていれば争いなど起こす必要はないのですから。

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