提案『サイコロの遊び&学び No.2』
前回は提案『サイコロの遊び&学び No.1』(記事はこちら)にて幼児期のサイコロに関する遊びについての記事を記しました。今回と次回の2週連続で遊びから学びへの転換について記事を記します。
1、12種類の基本図形を正しく描く
サイコロの立体図形を描く前に重要なことは基本的平面12図形(円・三角形・正方形・長方形・菱形・星形・ハート・五角形・六角形・楕円・半円・十字形)を描けるようにしておかなくてはなりません。年長児でも図形名が分からない、描けないという子はいます。この平面的図形を正しく描くことができなければユークリッド的立体図形を描くことはできないのです。残念ながら途中入室の場合の多くがこの取組みが希薄です。クレヨンを持ち初めて安定した書き方ができる2歳以降は簡単な円や楕円、正方形などからスタートして描かせましょう。
2、立体図形を描く
立体図形が描けるようにすることも図形を理解するには重要なことです。子供達の中には平面図形は上手にかけても立体図形が描けないという子も少なくありません。その場合には形の見た目ではなく、繋がり方や構造だけを見る位相的な捉え方をしているので、見た目の正しさは表現できず、長さ・角度・面積・正確な形を描けないということになりがちです。特に活発に行動する子供達にはユークリッド的図形を意識して丁寧にそして忠実な形を描くように進める必要があります。
3、平行と垂直を理解する
立体図形を理解するためには図形用語が示す言葉の意味を知り、図形と照らし合わせながら理解することが必要になります。平行と垂直はただ定義を教えるだけだと抽象的なので、体験させ、言葉で理解し、図形で応用するなどの順で理解させるのが効果的です。
先ずは平行はどこまで行っても交わらないことを体験で理解させます。また垂直も同じように十字を描きながら直角で交わる2本の直線と伝えながら並行と垂直を実際に紙を折ったり、線で描いたりしながら理解を促します。子供達の中には「遠くで交わるかも」「なんとなく直角っぽい」と考える子もいるのでそうはならないということを図形などを使用して見分ける練習を行います。
4、頂点・辺・面・角を理解する
これらも図形用語として理解させる必要があります。
「頂点・辺・面・角」は図形理解の基礎ですが、子供達にとっては抽象的なので段階的に体験させ理解へと結びつけることが必要になります。教室ではすでに三角や四角が描けるようになると頂点や辺についてアナウンスし、取り組みの中で言語化していきます。
その次に具体物を手にして触って理解することに入ります。ティッシュ箱やサイコロなどを用意し以下のように伝えていきます。
①「平らなところはどこかな?」「これが面というんだよ」といい手を面にくっつけます「ぺたっ」
②「線みたいに繋がってるところが辺ね」と人差し指でへんをなぞります。「ぴーん」
③「とがってるところが頂点」指先で角を触りながら「つんつん」
視覚と体を使った動きで見せると定着しやすくなります。言語の理解ができたらそれぞれの数を数えることに映ります。角については展開図の取り組みを行いながら理解へと促すことになります。
5立方体を分解し角を理解する
角については一旦平面図形に戻して説明します。その後で空き箱などを開いて理解へと促すことになります。「角」は子供達にとって少し混乱しやすく、頂点と混同しやすい傾向があります。よって空き箱を開いて「線と線が出会っているところが角」そしてそこに角度に変化をつけて角度が直角の場合とそれ以外の場合の変化を見せていきます。もちろんそこで生じる角の変化は辺の長さやその完成した形の変化についてもアナウンスをしておきましょう。補足として「角は開き、頂点は単なる点」と区別できるようにします。
6、展開図で繋げる
「頂点・辺・面・角」について理解が進んだら、実際に箱を開く(展開図)に入っていきます。展開図で真っ先に理解しなければならないことは、「面がどう繋がっているか」です。ここで「面は平らな広がり」であることを理解したら、次に「辺が面と面の境目の線」であると理解を促します。さらに「頂点が辺と辺が集まる点」であると伝えて、最後に「角は2つの線の開き」と実際の展開図を使用して手で触り確認をすれば、立体図形のよくあるつまずきは解消され、 面・辺・頂点・角の関係が一気に整理されます
次回の提案『サイコロの遊び&学び No.3』では展開図の種類から入っていきます。こちらも併せて宜蘭ください。
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