スナップ『箱によって異なる展開図』
前回のお土産の箱の展開取り組み第2弾です。箱を目の前にしてどのような展開図になるのかをまず想像してもらいました。今回は引き出しタイプだったので2タイプの展開図を見る事ができ、思いの外学びが多い時間となりました。
展開図は基本面が6つと理解している子供たちは、今回の引き出しタイプの一つが6つでないことに「あっ、これは4つだ」とすぐに気づく事ができます。
そしてもう一つの展開図の複雑さに「なぜこう複雑にするのか?」と疑問が湧いてきます。それは学んでいる展開図と日常に存在する箱の展開図には大きな違いがあるということです。この気づきがあれば一歩も二歩も進んだ思考ができるのです。
生徒さんとなぜ7面あるのか考えてみました。補強用の折り返しを省いて面を確認したら7つあることを確認し、それぞれの位置をそこ面を中心に左右前後と考えると上の面が無く、2つ面が2重構造になっていて実質5面であることに気づきます。そこからは手続きで組み立てると2重構造の部分が出現するので、先の4面の部分が上の役目を果たしていることを理解するのです。
ではもう一度広げて補強用の折り返しがなぜこんな胃多いのかを導き出してもらいました。
生徒さんは「お菓子を守るため壊れないようにしてる」と結論づけました。
生徒さんが導き出したように一番理由は「中身をしっかり守るため」でお土産は割れやすいお菓子や崩れやすい食品が多いので、衝撃に強くする必要があり、二重構造や補強用の折り返しが増えて展開図が複雑になっているのです。
2つ目はギフト性の高さで「見た目の良さ」が求められて高級感や特別感を出す蓋の開き方や形状が工夫されているのでしょう。
そして最後に「組み立てやすさと効率」が求められているのだと考えます。展開図が複雑でも糊を使わずに組めたり、ワンタッチで立体になるなどの製造や箱詰めの作業効率を考えて折り線や切り込みが増えているのです。もう一つあえて付け加えるなら「輸送と保管の効率」も求められた設計がなされているかもしれません。
私はこの小さなお土産の箱一つとっても日本人の相手を思いやる気持ちや受購入する人、そのお菓子を受け取る人、箱詰めする人や企業の効率化、配送する人やその効率など様々な人やことを考えて設計されていることに日本人のきめ細やかさを感じてなりません。これぞ日本人の底力だと考えます。
お土産ひとつとってもこのような学びに気付けるか否か、思考できるか否かでは子供の考える力に雲泥の差ができてしまいます。読み書き計算ができる、知識があるなどの認知能力を身につけた上で、このような回り道をする非認知能力を高めるなどご家庭での取り組みは必要だと考えます。今日はティッシュ箱のようなシンプルな箱と家にある少し複雑な箱と比べてみて「なぜこの折り返しがあるのか」が見えくると面白い思考ができると思います。
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