おもちゃ『カタカタ人形』
シンプルでカタカタと音を立てて降下する人形の愛らしい動き。
これもドイツ・ベック社のロングセラーおもちゃ。
生後2ヶ月からの固視・追視をしっかりと行い、同時に手の動きの促しも活発になった生後5ヶ月頃のお子さんから使用し、視覚の促しとものを手にしたいという意欲の育ちを同時に刺激していきます。
乳児にはお母様が人形をセットし、その人形の上下の動きを繰返し見せていきます。
人形がピタッと止まる動きと音に驚くお子さんもいますので、音だけを出さないようにハンドタオルなどを敷いておくといいでしょう。
1歳半前後になるとこの人形の上下運動に加え、左右に揺れる動きに気付き、人形の動きに合わせ自らの体を左右に揺らす子もいます。
人形の動きが止まると自らの動き止め数秒フリーズする姿も愛らしいものです。
1歳過ぎでは人形をセットすることは難しいことですが、観察学習のために言葉を掛けず動作でセットの仕方を見せていきます。言葉を掛けない理由は視覚に集中させるためです。
わずか数秒の動きを繰返し楽しむことで、観ること、目と手の共応動作、集中力、遊びの楽しさを十分に学ぶことができます。
セットの仕方を教えると上記のような置き方をします。
私はこのような瞬間こそ学びのタイミングだと考えます。
『どうして降下しないんだろう?なんか変だぞ』という疑問で試行錯誤させたり、敢えて置き方を変えて実験するなんてことを子なりに思考してほしいと常々考えています。
子供の生きる力はこのようなことから生まれてくるのではないでしょうか。
かなりシンプルな構造です。いろいろなことをねらって1つに何役も付加させるおもちゃが多くある中、子供の発達を考えるとシンプルに越したことはない。そう思わせるこれまた朱雀の一品です。
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