おもちゃ『吸盤ブロック』

唐突ですが皆さんは胎児が指を吸っている写真をご覧になったことはおありでしょうか。

実は妊娠10週過ぎに唇と指先の触覚ができていることが分かっており、五感の中で一番最初に発達するのは触角ということになります。

誕生後は胎内で獲得した身体の自由な動きはリセットされ、重力に耐えながら様々な動きをマスターしていきます。そんなぎこちない動きの中で視覚は平面的なものを認知し、触覚をフル活用し立体的な学びをすることで脳を発達させていきます。

そんな乳児は口や手を通して触覚刺激を受け、成長と共に色々なものを扱えるようになり、触覚を研ぎ澄ませ経験値を高めていきます。今回は柔らかさを味わいもの作りが楽しめるおもちゃシリコン製吸盤ブロックを取上げます。ちなみに小さなサイズなので誤飲の心配がない2歳以降が適齢期と思います。

このおもちゃの利点は指先で繋ぐ遊びと、様々な場所や物を用いて実験を繰り返すことができることです。壁や窓ガラス、アルミサッツシにタイル、冷蔵庫に洗濯機、テーブル、ソファー、プラスチックや缶類など子が興味を持った場所に行き思考し確かめることができます。自ら行動することこそ本物の学びといえます。


このおもちゃは4歳前後の生徒さんへ頑張りに対してのご褒美として使用させています。お子さんの能力やご家庭のご方針で学習的取組がぐんぐんと伸びるのが4歳。この頃は学習の楽しさの本当の意味をまだ分からない年齢です。頑張った事への評価をその場で言葉と行動で実感してもらう場合に使用しているものの一つ。シリコン製吸盤ブロックを選んだのには理由があります。それは単純に遊ぶことが目的ではなく好奇心を育てる意味も含んでいます。物の材質や特性、形状を理解するには良いもので、吸盤を繋いでいくと重さに耐えられず垂れ下がり、それをどうしたら垂直に保てるのかなどと実験をしている子もいます。遊びが学びに繋がるように配慮をしています。

また『先生いつもの青い缶を貸して」とバックを作る子。彼女はいつもおもちゃを単体で扱うことは少なく、必ず何かと組み合わせてものを形成する思考の持ち主です。ご自宅ではお母様が色々な容器をストックされ独創的なものを制作する天才です。

この作品は数年前に卒室した生徒さんが作ったもの。子供達それぞれが独創的で不思議な触り心地を楽しみつつ、想像力や発想力、表現力を駆使してその子なりの世界観を生み出せるおもちゃを選ぶこと、そしてその土台となる環境設定は大人の役目かもしれません。

これからも色々なものをご提供できるように情報収集に努めたいと思います。


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